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もう、いかなきゃね、と

君は笑う。

俺はそんな君を見て、

唯々胸が、苦しくなった。

場所取りしたところに着く。

あたりは暗くて、

さっきの祭りの雰囲気が、

薄くなっていた気がした。

反対側に見える木々が、 月の明るさで暗くなった。

暇72

たのしみだね

そうやってウキウキに笑う君。

俺もそれに、笑って返す。

すち

そうだね

アナウンス

…夏祭りへ、お越しの皆様に連絡します

アナウンス

…花火の、公演の時間になりました。

どっと、歓声が上がる。

それに紛れて俺らはパチパチと拍手をする

何度か繰り返されると、 そのアナウンスの人でさえ

楽しみとでも言うように、 声色を変えて、 最後の言葉を放った。

アナウンス

それでは!最後までお楽しみください!

アナウンス

どうぞっ!

ばーん、と

巨大な音が、空に広がる。

紙にひいた絵の具を 吹き流すように広がる 花火に

俺らは唯感動に言葉が奪われた。

すごい、だとか、きれい、だとか

そんな言葉では片付けられないくらいに

俺の心は、動いた。

そんな花火を見て、みんなが歓声を あげる中、

俺は一人、

涙を流していた。

すち

ーー、ーーーーーー…

独り言は、自分でも、 わからないくらいに儚く

花火に飲まれた。

光が、俺らの顔を照らす。

口を、驚いたように開いて

また、目を、会いたかったヒーローにでも会ったように、大きく開いて

花火を見上げる暇ちゃんの横顔。

空に、帰りたいのか…

そんな感じがした。

とんとん、と、肩を叩かれる。

暇ちゃんだった。

首を傾げると、彼は

ポケットの中からスマホを取り出し、

“行きたいところがある”

と、メモに書いて、俺に見せた。

その時、彼は

俺と、同じで

泣いている、

ように見えた。

すち

ひまちゃ…、

君の記憶が、途絶えた日。

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コメント

7

ユーザー

やばい好き。やばい めっちゃ感動。なんかもう言葉で表せん。とにかくほんとにまじで感動。

ユーザー

めっちゃ好き

ユーザー

なつくんが行きたいところ私もいっしy(( 投稿お疲れ様です!

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