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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

作者

作者です。

作者

今回はタミヤのターン!!

作者

レイチェルと光クラブのメンバーはまだ出会ってない設定です。

作者

レイチェルならぬ、零くん。つまり男装レイチェルとタミヤの話しです!

作者

それではどうぞ。

✏️(カリカリ...)

タミヤ

.....

俺の隣の席でひたすら何か鉛筆を走らせているのは

最近転校してきた、石神 零。

ジャイボや雷蔵みたいに顔立ちがよく、皆より小柄な青年。

美術部に入っているらしく、常に学校では真っ白なノートを抱えては

今みたいに鉛筆を走らせて絵を描いている。

学校ではちょっと有名になりつつある。いわゆる変人扱いされてるやつ。

タミヤ

.....何描いてんだ?

(びくっ)

....あ、べ、別に

何を必死に描いてるのか気になって声をかけてみた。

タミヤ

(何もそんなにビビんなくても...)

タミヤ

零だっけ?お前、美術部なんだろ?

そ、そうだけど....

タミヤ

俺、美術とかわかんねーけどさ。

タミヤ

掲示板に取り上げられてるポスターの絵って零が描いてんだろ?

そうだけど.....別に自慢することじゃないから.....

タミヤ

ふーん?

タミヤ

(自身なさげだな。カネダみてー)

タミヤ

じゃあさ、今度俺描いてよ。

博くんを?

タミヤ

おう。

タミヤ

それと、俺のことタミヤって呼んでいいぜ?

タミヤ

皆そう呼ぶし。寧ろ、名前で呼ばれるとこそばゆいっていうかさー

は、はぁ....

タミヤ

な?俺もレイって呼ぶし。

う、うん....

小声で宜しくと言ってから、視点をノートに戻してしまった。

放課後

タミヤ

カネダ!ダフ!

タミヤ

一緒に帰ろうぜ

カネダ

うん!

ダフ

帰ろ、帰ろ~!

(すたすたすた)

タミヤ

お、レイも一緒に帰ろうぜ!

カネダ

あ、た、タミヤくん!

ダフ

しーっ!

タミヤ

......いいよ、部活があるし。

タミヤ

そっか、また明日な!

零は早歩きで教室を出た。それより、カネダとダフのあの態度に

タミヤは疑問を持った。

タミヤ

何だよ、二人とも。

タミヤ

さっきのあの感じは?

カネダ

た、タミヤくん。零くんの噂知らないの?

タミヤ

噂?

ダフ

タミヤくん、こう言う話しには疎いからな....

タミヤ

....何だよ、噂って。

カネダ

.....、

カネダとダフは周りをキョロキョロしながら、タミヤを連れ

学校の外へ。

カネダ

零くん。美術部じゃん?

タミヤ

うん?

カネダ

それで、いかがわしい絵を描いたりしてるんだって.....。

ダフ

その絵を学校の先生とかに売り付けてるらしいんだ。

カネダ

後....零くん、ホモかもしれないんだって。

タミヤ

はぁ!?そんなわけ....

タミヤ

確かに、ちょっとジャイボとか雷蔵みたいに顔立ちはいい方かもしんねーけど......

カネダ

この前、帰り道に変な人に強●されそうになったとか....

ダフ

三組の田中くんも、零くんを襲ったら返り討ちにされたらしいし。

カネダ

そ、そうそう!パレットナイフで膝の皿割ったんだよね。

タミヤ

けど、それは....

タミヤ

正当防衛ってやつだろ??

タミヤ

それに、そのいかがわしい絵を売って稼いでるんなら、ニコみたいに

タミヤ

家が貧乏なのかもしれないだろ?

カネダ

それは、わからないよ。

ダフ

あくまで噂なんだけど。その田中くんのことは事実だよ。

カネダ

美術の先生も、ホモなのかな?

タミヤ

はぁ!?

ダフ

なんでそうなるんだよ?

カネダ

だ、だって考えてみてよ....

カネダ

美術部の先生は零くん気にいってるし......

カネダ

授業でも、零くん贔屓してるし....

カネダ

絶対そうだよ!

タミヤ

考えすぎ、だろ.....

タミヤ

多分.....

タミヤはさっきのレイのことを思い返していた。

タミヤ

ちょっと、俺。学校に忘れ物したから

タミヤ

取りに行ってくる!!

カネダ

あ、ちょっと!

ダフ

タミヤくん!?

タミヤは学校へ戻り、美術室を目指す。

タミヤ

レイ!!

タミヤは美術室をあちこちを見て回る。

タミヤ

....いない?

あちこちレイを探したが美術室内にはいなかった。

タミヤ

やっぱ...ただの噂、なのか?

タミヤ

ん?...

タミヤは一枚のキャンバスに目が行った。

タミヤ

これ....

タミヤ

俺?...

一枚のキャンバスには木炭のようなもので描かれた自分の絵。

誰?...

タミヤ

....なんで、タミヤくんが。

自分が描かれた絵に見惚れていると、背後からレイの声がしたので

びっくりして振り返るタミヤ。

タミヤ

レイ...

タミヤ

その、これ....

質問に答えてよ....

何で、タミヤくんがここにいるの?

タミヤ

あ、え、と....

.....はぁ、貴方も同じ人なんだね。

タミヤ

同じ?

どうせ、噂を聞いてここにきたんでしょ?....

タミヤ

....

図星だね。

タミヤ

悪い...

もう慣れてるからいいよ.....

それに、僕はもう...この学校で絵は描けないから...

タミヤ

え...

.....来年の春。この学校をやめるから。

タミヤ

転校...すんのか?

...まぁ、似たようなもの、かな

.....ねぇ、タミヤくん。

君が話しかけてきたタイミングは...運命なのかな?それとも、必然?

タミヤ

なんだよ、運命とかって....

.....実は

<私>、女なんだ

タミヤ

.......女?

レイは急に制服のボタンを外し、Tシャツを捲る

タミヤ

!?

.....んね?

レイの胸にはさらしが巻かれ、よくみたら体つきが女性に近かった。

タミヤ

わわ、わかったから!

タミヤ

しまえよ!///

ごめんごめん...

いそいそと服を元に戻して、レイは席についてキャンバスの前に移動する。

田中くんに襲われた時....ばれちゃったの。

それでたまたま居合わせた美術の先生にもね....

タミヤ

それで....学校やめんのか...

そう。でも、そろそろ潮時かなとは思ってたよ。

先生達に、えっちな絵を売り付けて...海の向こうにいけるくらいにはたまったから。

タミヤ

なんで...海の向こうに?

タミヤ

卒業するまで、ここに留まって....絵師になればいいじゃねえか。

無理だよ....。

タミヤ

なんで。

.....この前、コンクールに参加して、最優秀賞をとったら、有名な美術の大学の先生が私をぜひ、うちの学校に飛び級しないかって。

担任の先生も、背中を押してくれたもの....

だから、私は来年の春には、ここにはいない。

タミヤ

.......。

だから、最後に。話しかけてくれた

タミヤくんを、描いてたんだよ。

レイは木炭の塊を持ち、絵に最後の仕上げをする。

一足先に...大人になるって

ちょっと、嫌だな....

タミヤ

....そうか。でも、会えないわけじゃねーだろ?

タミヤはノートの切れ端に鉛筆でメモ書きをしたものをレイに渡した。

タミヤ

....これ、俺の住所

タミヤ

文通しようぜ。

...タミヤくん。

タミヤ

せっかく、友達になれたんだし。

タミヤ

このまま、はい。さようならなんて、悲しいだろ?

....ありがとう。じゃ、これ

大学先の住所。ここに送ってくれると、嬉しい....かな?

レイが渡したのはその大学の名刺だった。

タミヤ

それ、完成したらさ。

タミヤ

俺にくれよ。

タミヤ

大事にとっておきたいから

わかった。....約束。

タミヤ

おう!約束!

二人は指切りをした。

数年後....

レイ

.....失礼します。

タミヤの母

あなたが....レイさんね。

タミヤの母

博から...息子からは話しは聞いてました.....

レイ

....いえ。その、なんと、言ったらいいのか....

あれから数年後。

タミヤは齢14という若さで死んでしまったらしい。

その他にも同級生が数名と、地理の先生も。

レイ

あの....これ。

タミヤの母

ああ....(泣き)

レイは一枚のキャンバスをタミヤの母親に渡した。

そのキャンバスに描かれていたのは、あの時描いたタミヤの絵。

タミヤの母

博....あの時の博のままだわ....(泣き)

レイ

私が、中1の時描いたものです....

レイ

転校する前に話しかけてくれたのも、初めての自画像も.....初めての友達も、タミヤくんでした.....

レイ

本人に、渡せなくて....

レイ

残念です....

タミヤの母

う、うぅ....ありがとうございます。ホントに、ありがとうございます....(泣き)

レイは座布団に座って、手を合わせ

祈りを捧げて目を開けて

その人はすぐ目の前、額の中で

笑っていた。

レイ

.....

線香をあげ、田宮家を後にし、あの海岸へと足を運んだレイ。

すると、一人の青年が話しかけてきた。

??

あ、あの!

レイ

....はい?

??

あなた、何処かで、会いませんでした!?

レイ

.....ごめんなさい。わからないです。

レイ

私、男友達は、一人しかいなくて....

??

そ、そうですか.....

??

てっきり、その.....

レイ

??

いえ、なんでもないです....

??

すいません.....

眼帯をした青年はうつ向いて行ってしまった。

あの青年は何処かで見た気がしたが、レイは思い出せなかった。

一瞬、その誰かの面影と重なった。

あの青年は一体、誰だったのかしら?

短編集!皆DEもっと光クラブ★

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コメント

1

ユーザー

小説の作り方が天才すぎ😭

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