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太中太 太宰片想い

♥

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2023年10月10日

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太宰

……ちゅうや、

太宰

居ない、って、分かってるのに。

太宰

……

中也と僕は、所謂セフレ。

だから、後処理はしてくれても愛を伝えてくれるなんてある筈が無いのだ。

中也は何時も僕を嫌うように、 僕もずっと中也が嫌いだった。

切っ掛け等何時だったか忘れて仕舞ったが、身体の相性だけは無駄に好かったが為にセフレになって居た。

太宰

…こんなになるなら、好きにならなければ良かったのに。

過去に戻りたい、とばかり考えるようになった。

僕が中也を好きになったのは、つい最近。

セフレになって三ヶ月位の頃、

中也を「格好好い」と思う様になった。

其れから、ずっと中也の事を意識して過ごして居る。

太宰

過去を呪っても、何も変わらない…

太宰

今日はやる事も溜まってるし、早くやらないと、

ー太宰の執務室ー

太宰

…割り切った筈なのにな、

未だに中也の事を考えては仕事をする手が止まる。

屹度もう手遅れなんだ。

コンコン、と少し乱暴に扉が叩かれる。 中也だ。

太宰

……入れ

中也

太宰、手前最近体調悪ィだろ

太宰

そんな筈無いだろう?早く要件伝えて

中也

…双黒としての任務が入った。作戦立案しておけ

中也が資料を手渡す。其れを受け取ると、中也はさっと帰る。

太宰

……矢張り、可能性は零か

太宰

……

小さく呟き、資料に目を通す。

太宰

…やっと終わり、…

太宰

……そういえば今日も、するんだった、

太宰

帰ろう、

今迄に無く、足取りが重い。

唯の仕事疲れだ、と自分で自分を誤魔化し乍ら歩く。

だと云うのに、頭の中は中也で埋もれて行く。

中也は僕の事を如何思ってる? 中也はこの関係に満足している? 中也は_____

中也

太宰

太宰

…嗚呼、中也。

中也

…今日、忘れンなよ

太宰

忘れる訳無いだろう、君みたいな脳筋と違って僕は記憶力があるから

中也

はァ!?

いつものように喧嘩、喧嘩、喧嘩____

知られたくない、この気持ちだけは。

なのに、如何して柄にも無く相思相愛を想うのだろう。

太宰

ん…ふぁ、♡ちゅ、や、♡

中也

うッせェ、ッ、

ぱちゅん、こちゅ、とちゅ、

何時もより優しく揺すられ、理性がどうにかなりそうになっていく。

太宰

ひぁっ、♡♡だめ、いく、っ、♡♡

中也

ッ、〜〜

びゅるるるる、とゴムもせずに挿れた所為で中に直接中也の精液を出される。

太宰

(此の幸せな時間の儘、死ねて居れば___)

遠のいて行く意識に抵抗もせず、其の儘眠った。

_____明日は、中也の誕生日だった。

太宰

……中也

太宰

矢っ張り、居ない、か、

ベッドを出て、リビングに向かった。

太宰

……あれ、ちゅーや、?

中也

手前ン家で朝飯だけ食って行くわ

太宰

……、うん

キッチンに立って料理をしている中也も格好好い…

じゃない、…でも、誰にも聞かれてないんだから少し位良いよね、

でも、何か僕の片想いみたいな感じで嫌だ

まあ実際そうなんだけど……

中也

おい太宰、今日休みだったよな

太宰

珍しくね、森さんがこの日なら休み取れるって

中也

…俺も休みなンだよ

太宰

え?

其れって、若しかして。

中也が、僕に合わせて休みを?

否、思い上がるな僕、中也は僕の事が“嫌い”なんだ、

休みを合わせてくれた訳、ないじゃないか

太宰

……中也

中也

ンだよ

太宰

…今日空いてる時間、此処に来てくれる?

中也

…良いが……何を企んでやがる

太宰

ふふ、却説、なんだろうねぇ

中也、好きだよ

今日は違う件でも、何時かは伝えたいな

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