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■GO!GO!ウェイター・前編■ エル(大学生)✕うさぎ(ウェイター) 再掲
オフィス街にある、25席ほどのカフェで働いてます。
味の良さと価格の手頃さで常に繁盛しているから、あまりヒマなことはありません。 有り難いことです。
厨房にマスターが1人とホールに俺が1人。 忙しくたってそれでなんとか間に合ってる。
それでも一番忙しいのはやっぱりランチタイム。11時から14時までなんだけど、ほんと働いてる!って感じ。
そんな昼時、今週は近くの定食屋が改装工事で休みのため連日大盛況。 店内は常に満席。
オーダーの皿を運ぶ傍ら別テーブルのオーダーを受け、 また別のテーブルにはセットのコーヒーを運び、 レジもして、空いた席の食器を下げながら新規のお客さんを案内する。
慣れた仕事だけど、一人じゃなかなか目が回るような感も少々あったり。
L「すいませーん」 ······またかい。
兎「···はーい」 ちょっとだけ小さく息を吐きつつ返事して、呼ばれた席へ。
兎「セットのコーヒーお済みですね、お下げして宜しいでしょうか」 L「お願いします、あと水ください」 兎「···少々お待ちください」
実はこの客、水のおかわりがコレで5杯目。
おかわり5杯目って! この忙しい時に何度も何度もいい加減にしてくんねぇ? と思うけど、そこは接客業ですからね。
兎「お待たせしましたぁ」 L「お···っきいですね···」 兎「サービスです~」
笑顔もサービスで、なみなみと水の入った大ジョッキを客の目の前にドン!と置く。 これでしばらく間に合うでしょ。
客「すいませーん、こっちお会計ね~」 兎「はい只今まいりまーす」
レジのお客に返事して、水ジョッキさんのテーブルから離れる。
*******
ようやく混雑のピークを過ぎ席も空き始めて、俺の動きにもちょっとゆとりが出る。 今しがた空いた席のカップを片付けていると···
L「······すいません」 兎「はいっ!?」
えっあのお客まだ居たっけ!?
返事して振り返ると、水ジョッキさんが。 空ジョッキを握って非常に苦しそうに
L「水······」
俺、ポカンとしちゃった。
兎「あの、···大丈夫?」 L「苦し···っ、結構、飲みすぎたかも···」
そうだと思います。 大ジョッキ、空だもん。 これトータル10杯分は飲んでるでしょ。
息も絶え絶えな感じでテーブルにヒジをつき、額を押さえてうつむく水ジョッキさん。
兎「あの、よくこんだけ水飲むね」 L「ジョッキで来たら、受けて立たんと···うぷ」 いやそんな勝負じゃないでしょ。
兎「ちょ、ここで吐くなよ?ほらしっかりして!」 身をかがめ右手で背中をさすってやる。何か瀬戸際な酔っ払いを介抱してるみたい。
L「やっぱ··· 水はもうええ···」 兎「そりゃもう、そうしとこうよ。立てる?洗面所行く?」
L「ちょっ、と、動かれへん······」 ···と、
テーブルについた俺の左手をがしっと掴んできた水ジョッキさん。 L「俺······」
兎「えーと、あのさ··· 何か言いたいことでもあったの?」 その言葉に顔を上げて俺の目を見据えるこの人は、···へぁ?
マトモに見たら、めっちゃイイ男じゃん! 挙動不審なクセに!
こんなバカみたいな事しなきゃ、かなりモテるんじゃないの?
L「 名っ 前、と 、 あと っ携 帯 」
いまわの際みたいに搾り出すような声で言われたよ。
兎「あー名前と連絡先ね、わかったからここで逝くのナシだよ?ラクになるまでじっとしてて」
なんか、俺の中で酔っ払いから病人にランクアップした感じ···?
兎「も少し片付けてくるから、吐かないで待っててよ?」 L「オッ···ケー、···吐かへん」
な、なんだよ〜こんな下らない事で情が湧いちゃっただろ! だってそこまでカラダ張っても、俺とコンタクト取りたかったなんて···
まあ手段としてはちょっと疑っちゃうようなトコあるけど。 それになんかイケメンだし···って、
あれ?なんでキュンとするんだろ。 ボク男の子なんですけどね??
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