我の名前は【ガウル】

とある世界で魔王をやっている 最強の存在だ

しかしとあることがきっかけでどうやら 次元に亀裂がはいりそれに飲まれたようだ

まぁそのきっかけというのは勇者との激闘になるんだが

我の推理ではお互い大きなエネルギーをぶつけたせいで世界が耐えられなくなった

その結果世の理が崩れて次元の狭間が生まれたと思われる

そして今現在我はどこにいるかと言うと…

というようにコンビニなるところで働いている

いやいや待て待ておかしいだろと

我魔王ぞ？

人間の恐怖の対象で魔物の王ぞ？

そんな我がなんでこんな下っ端の仕事を…

1番腹立つのはさっきの客のように煙草を要求する時に番号ではなく

煙草の種類で言う時だ

んだよセブン〇ターって！！

みんながみんなその名前を知ってると思うなよゴミ共が！

大体老人に多く見られるのがまたイラッとくるんだよ…

あいつらマジで我が本気出せばこの国諸共消せるぞ我？

だが、どうやらこの世界は魔力なるものが微々たる量しかない

つまり魔法は一切使えないということだ

なめやがって！！

これもどれも全部勇者のせいなんだよ！

なんで我討伐されないといけないんだ

我は悪いことしてなかったのに

なんなら人のためぬ働いてやったのにそれを仇で返すようなことしやがって

魔物=悪みたいな固定概念捨てろよないい加減

人間という生物は頭が固いんだから…

彼は近藤さん この世界に来てまも無い我に衣食住を提供しそのうえ

このように仕事まで提供してくれた我の命の恩人であるのだ

ちなみに我はこの世界では【神成 まお】と名乗っている

神成は適当に考えたあれだ

今俺はカラオケ店に居る…

いわゆる仕事終わりでここにいるんけなんだが

なぜ俺がこんな仕事をしないといけないんだ…

勇者という職ほど楽なものは無かったのに

しかしまぁ…この世界はかなり良い世界だ

魔物は出てこないしケチんぼ国王もいない

何より娯楽に溢れている

あの謎の亀裂から既に2ヶ月ほど経ったが俺の生活レベルは人並なれたようだ

中村さんには感謝してもしきれない

彼女が俺を匿ってくれたおかげで今こうして生活出来ている

あの人がいなかったら今頃警察というところに放り出されて

監獄で一生を終えるところだった

形こそ変わっているが国の犬はどの世界にも存在するもんだな…

ちなみに俺はこの2ヶ月でこの世界の歌も仕組みも理解した

そして俺は気づいた

この世界最高の娯楽があることに

それはアニメなるものだ！

絵があんなに軽やかに動きそして話すなど

俺のいた世界では考えられないがそれを可能にしているのがこの国だ

そしてそのアニメで流れる曲がまた良いものなのだよ

そこからどっぷりとアニメの沼に漬かりそしてその経由でカラオケを知った

歌を歌うというのはこうも気持ちの良いものだと再度認識したが

それ以上に好きな歌を歌えるというのが1番良いものだな

最近はこの採点機能を使って90を出すのを目標としている

なかなか取れないがその過程がとてもいい

苦労の末に得た達成感はえもいえぬだろう

こんなにのんびりとしていて俺はほんとに良いのだろうか

魔王を退治しないと行けないんだがそれ以上にこの生活が楽しくて仕方ない

こんな良い暮らしを手放すなんて俺はできないから正直やる意味ないと思ってる

そもそも魔王なんも悪いことしてないし

国とかの偉い奴らが戯れで魔王退治とか クズ発言したのがいけない

俺個人の意見では国の偉いヤツらは全然差し出しても問題ないと思ってる

アレが悪の根源みたいなとこあるしね

さて、と……

最後に1曲歌えば中村さんもあがる時間だろう

ラストの歌はやはりテンションをあげるような曲がいいよな