もう一度

瑠姫に言った通り、蓮の部屋に来たんだけど返事はない。

最近の蓮は何かおかしい。

いつもの蓮ならしないミスを何度もしたり、ボーっとしたりするのが増えた。

そして、遅刻も。

ちょっと疲れただけならそれでいい。

碧海の時みたいに、助けられないのは 嫌だから。

そんな思いで、電話をかけた。

インターフォン鳴っとるって思いながら ボーッとしてたら電話がなった。

その声とともに、電話は切れた。

正しくは、"いつか良くなる"やけど、

体が動くようになるのにかかる時間は 日によって差がある。

昨日みたいに30分以上かかる時もあるし、

10分程度で良くなる時もある。

俺の名前を呼ぶ奨くんの声はどこか 悲しそうで、でも暖かかった。

ほんとになんも無い。

ただ、"仕事に行きたくない"だけ

でも、こんなこと言ったら困るでしょ？

101人の中から、いやもっと沢山の 人の中から選ばれたのに

"休みたい"なんて言えるはずがなかった。

そう言って立てば、安心する奨くん。

大丈夫。

まだやれる。

そう自分に言い聞かせて奨くんと一緒に 練習に向かった。

結局今日も蓮くんが集合時間に 間に合うことはなかった。

そう祥生が聞く。

蓮くんの事聞かないのはいつも通りだから。

奨くんと一緒に入った部屋は既に熱気で 暑かった。

純喜が怒るのも無理ない。

みんなに迷惑ばっかかけてる。

LIVEまであと1週間。

絶対に成功させると誓って、練習を始めた