私は学校でいじめられている
なんで私がいじめられなくちゃいけないのかな
痛いし、苦しいよ……
美奈
……(今日は、上靴にゴミが入ってるだけか…)
美奈
…(だいぶ感覚が麻痺してきたな)
美奈
……っ!
美奈
……(カッターナイフが隠されてたなんて…)
美奈
……(絆創膏貼っとこ…)
優香
…(美奈ごめん、助けてあげられなくて)
優香
……(でも怖くて何も出来ないよ…)
美奈
……おはようございます(ボソッ)
いじめっ子1
あ、きたきた!
いじめっ子3
今日は、何をして遊んであげようか?
いじめっ子2
そうだねぇー
いじめっ子5
あ!これいいんじゃない!
いじめっ子4
お?なになに?!
いじめっ子達
あははは!
いじめっ子1
それさいこー!
いじめっ子3
ねぇねぇ、ちょっと来いよ
美奈
……はい
いじめっ子4
お、素直じゃん!
いじめっ子5
もしかして眠たいのかなぁ?
いじめっ子2
それじゃあ水かけてあげるね!
美奈
冷た!やめっ……
いじめっ子3
お?いつもみたいに反論する気になった?
いじめっ子4
まぁ意味ないけどね~!!
いじめっ子達
きゃはははは!
美奈
……いただきます(前までは優香も、一緒に食べてたのにな……どうして…私がこんな目に遭わなくちゃ……)
いじめっ子1
うわ!不味そ!
いじめっ子2
そんなの食べてんのかよ!
いじめっ子3
なら、トッピングしてあげる!
いじめっ子4
はい!
美奈
やめてよ!(お弁当にゴミが……)
いじめっ子5
あ、ごめーん!
いじめっ子5
じゃあ片付けてあげるね?
美奈
……うぅっ
いじめっ子5
少し手伝ってあげたから、あとは片付けてね?
いじめっ子5
床掃除もよろしく!
先生
……(見て見ぬ振り)
美奈
……(先生までもが怖くて何も言えない)
美奈
…(いいえ、自分に危害が及ばぬよう)
美奈
……(見ているだけなんだよね…)
美奈
……(はぁ…お弁当)
美奈
……(まぁいいや…)
いじめは、毎日続く
そのうちに
私の感情は死にたい
死にたい死にたい死にたい
というものばかりしか出なくなった
次第に喜び、怒り、悲しみの感情すらも消えて
死にたいっていう気持ちだけが込み上げてくる
美奈
……(もう死のう…)
美奈
……(青空が綺麗だな)
美奈
……(こんな時に死ねるのは嬉しい…)
美奈
……(嬉しいって何?)
美奈
あぁ、私は感情すらも無くなったんだね
美奈
でも、これで
自由になれる
自由?ちょっと違うかもだけど
私は開放されるんだね
長い長いこのいじめと言う名の監獄から
美奈
これで、楽に……
優香
美奈!
美奈
優…香?
優香
なんでこんなことしてるの!
もう少しで楽になれそうだったのに
なんで?
裏切られたから
生きるのが辛かったから
見捨てられたから
美奈
……あなたに分かるわけない!
優香
私たち親友でしょ?
美奈
親…友?
美奈
何…それ
美奈
親友が見捨てるの?
美奈
私から離れて
美奈
いじめられてるのを見て見ぬ振りして
美奈
私を避けてた人がさ、親友なの?
優香
それは……
優香
私がいじめられ……
美奈
私がいじめられるのが怖かったから
美奈
でしょ
優香
……
美奈
そんなの誰だってそうだよ!
美奈
でもさ、
美奈
見捨てた人がいじめられてる人の気持ちなんて……
美奈
分かるわけないでしょ
美奈
私はね?
美奈
苦しくて
美奈
とっても辛くて
美奈
怖くて
美奈
それにね
美奈
いじめられてるだけなら耐えれたのかもしれない
美奈
でもね
美奈
親友と思ってた人に
優香
……
美奈
見捨てられて
美奈
悲しくて
美奈
寂しくて
美奈
苦しくて
美奈
恨みまで覚えたんだよ?
優香
もうやめて!
美奈
……何?
優香
美奈のそんな姿見たくないよ
美奈
何被害者ぶってるの?
美奈
私が被害者なんだよ!
先生
美奈!自殺なんか考えるな!
いじめっ子達
私(僕)たちが悪かったから!
美奈
……本当にそう思ってるの?
美奈
みんながみんなそう思ってるの?
先生
そうだ!だから……
いじめっ子1
お願い
いじめっ子3
許して
いじめっ子2
死なないで
美奈
……はぁ
美奈
先生、いじめっ子達
美奈
そうやって自分の都合が悪くなると
美奈
止めるんだね
やめるんだね
いじめっ子達
ごめん
先生
悪かった……
いじめっ子5
だから、仲良くしよ?
美奈
ねぇ、聞いて欲しいことがあるんだいいかな
いじめっ子達
……何
先生
なんだ?
美奈
いじめられてる人は強いですか?
いじめっ子達
…………
美奈
最後はいじめっ子と仲良くなるなんて
美奈
いい話あると思う?
先生
……
いじめっ子達
……
美奈
あるわけないだろ!
美奈
世の中ドラマみたいに上手くいくわけじゃねえんだよ!
いじめっ子1
僕、そんなに酷くいじめてない
いじめっ子3
いや、お前もやってただろ?
優香
…………
いじめっ子2
……いや、お前も……
美奈
あはは!
いじめっ子達
??
先生
?
美奈
そうやって自分を正当化しようとする
美奈
それが嫌なんだよ!
美奈
そうやって自分だけを守るためだけ
美奈
自分勝手な腐った考えで
美奈
私みたいなやつが増えてるんだよ!!
美奈
反省したなら許してあげようかと思ったけど
美奈
無理だね
先生
いや、死ぬな!
美奈
先生、それは自分の都合が悪くなるからですよね
先生
……っ
美奈
図星ですね
美奈
もういいです、誰も許さない
美奈
さっきから黙ってるお前もな、優香
優香
……!やだ…許して
いじめっ子3
そうだよ!なんでもするから
いじめっ子達
うんうん!
美奈
なんでも?それじゃあ聞いてもらっていい?
いじめっ子3
何?
美奈
私の望みはお前らに復讐すること
美奈
いじめっ子達
お前らは絶対許さない
何があっても
私は呪い続ける
美奈
先生
見て見ぬふりをした
絶対許せない
助けて欲しかったよ
優香
お前も許さないからな
美奈
私の願いだ
美奈
お前らは一生悩んで悩んで苦しんで
美奈
悔やんで悔やんで
美奈
自分を恨め!反省しろ!
いじめっ子1
嫌だ……
いじめっ子3
私達が怒られるじゃん
いじめっ子2
嫌だ、お父さんとお母さんになんて言ったらいいか
いじめっ子4
お願いー許してよォ!
先生
そうだぞ!
先生
許してあげ
美奈
やっぱり自分勝手な人達ですね
美奈
やっぱりお前ら全員呪ってやる
美奈
覚悟しておけ
美奈
……私、生まれ変わったら
美奈
いじめられないといいな
先生
飛び降りるな!
いじめっ子達
やだぁぁぁぁぁあ!!
美奈
……呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う呪う
私は飛び降りた
空がとっても綺麗
グシャ
目の前が暗くなった