コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
妻が死んで
1ヶ月経った。
唯一の心の支えが消えたあの日。
そう。
あの日から
俺の人生はどん底へと落ちたのだ。
仕事でのミスも増え
それが原因で不眠症になり
集中力が散漫になって
またミスをする。
まるで
終わらない悪夢のようだ。
そして俺は遂に
生きる気力すらも失った。
今年で46歳。
今から出世するなど
俺には至難の業。
恋愛面だって
妻以外の女を選ぶなんて考えられない。
友人も
家族も
俺のことなど気にも止めていないに決まっている。
こんな俺に
もう
生きている意義は無いように感じられた。
嘉人
俺は
財布の中に500円玉だけを入れて家を出た。
嘉人
ここ2、3日家を出ていなかったため
やけに景色が明るいように思える。
嘉人
俺は
快晴の空に導かれるように
近所の公園へと足を踏み入れた。
ふと目に止まったベンチに腰掛ける。
遊具では
子供たちが遊んでいた。
嘉人
その様子を見ているだけで
自然と笑みが浮かぶ。
するとその時
女の子
声をかけられた。
嘉人
女の子
嘉人
女の子
嘉人
女の子
女の子
女の子
嘉人
女の子
女の子
女の子
嘉人
嘉人
女の子
女の子
女の子
女の子
女の子
女の子
嘉人
嘉人
涙を流しながら答える。
女の子がおろおろしていたが
止められなかった。
嘉人
嘉人
無理やり手で目を覆いながら
おもむろに財布を取り出すと
俺は
500円玉を女の子の手に乗せた。
女の子
嘉人
女の子
女の子
女の子
女の子
嘉人
嘉人
嘉人
『希望』
という言葉だけで
何故か心を救われた気がする。
嘉人
嘉人
嘉人
生きる希望が湧いた
そんな
昼下がりの公園。