切ない片想い☆5

切ない片想い☆4の続きです

翌日

ひそひそ

「先輩たちが落ちた時、屋上に相川がいたんだって」

「昨日も警察に色々聞かれてたみたいね」

「でも、あの高いフェンスじゃ、誰かに突き落とされるのは無理だって」

「えー、先輩達が、自分で登って飛び降りたってこと？」

「それが、よじ登った形跡もないんだって」

「じゃあ、どういうこと？」

「相川くんが言うには、先輩の体が急に浮いて、フェンス飛び越えたって」

「なにそれ」

「みんな噂してる」

「呪われてるんじゃないかって」

「相川に関わるなって」

数日後

「見てみろよ、相川の顔。すげーやつれてる」

「やっぱり、取り憑かれてるんじゃね」

「取り憑かれるって何に」

「噂だけどね」

「『 教室のミナコさん』って知ってる？」

「あの、七不思議か」

「そう。気に入った男の子に取り憑いて、離さないってやつ」

「うわ、なにそれ」

「昔、片想いの男子に告白して、フラれちゃって、屋上から飛び降りた男の子がいるって」

「男の子…」

「本名はミナオっていうらしいけど」

「女っぽくて、ミナコってからかわれてたんだって」

「そのミナコさんが相川くんに憑いてるんじゃないかって、もっぱらの噂だよ」

「まじか」

「ヤバいな」

「関わったら殺されるんじゃね」

ひそひそ

ひそひそ