ゆーしゃ
ゆーしゃ
ゆーしゃ
ゆーしゃ
ゆーしゃ
◤◢◤◢注意◤◢◤◢
この先は、個人的な脳内の妄想を文字に起こしたものになります。 同じ妄想に幸せを感じられる方のみ、お進み下さい。 苦手な方は、先に進まないで下さい。 ※現実の方々にご迷惑をお掛けする行為、無断転載、無断改変、拡散はおやめ下さいますようお願い致します。
side桃
それは耳をすまさないと聞こえないような声だった。
じっとるぅとを見つめていると,俺の視線に気づいたるぅとがこちらを見る。
黄
何事もなかったかのようにそう笑うから。
いつからそんな笑い方するようになったか考えてるうちに、るぅとは莉犬やジェルのもとへ絡みに行くんだ。
何事もなかったかのように。
でも、俺には確かに聞こえた。
だってるぅとが見つめる先にいるのはいつも同じ人物だったから。
本人たちから聞いたわけではないけれど、昔から見ててなんとなくわかっていた。
お互いが想い合ってること。
俺はそういうの気づいちゃうタイプだし他のメンバーは気づいてないみたいだったけれど、無邪気に笑い合ってるふたりを見ると俺は微笑ましく思ったし、倖せになって欲しいとも素直に思ってた。
でも。
リスナーも増えてきてそれぞれの仕事が舞い込んで日々に追われて。
目まぐるしい日常の中に、ポツリとシミが落ちて。
どんどんとそのシミが広がっていくのを俺は心配しながらもただ見つめていた。
黄
青
黄
そう言って慌ただしそうに出て行くころんの後ろ姿を何度、るぅとが見送っただろう。
断られる度に何度るぅとは、自分の中の感情を殺したのだろう。
アルバムのリリースに100万人突破、誕生日にすとぷりの記念日、続けている動画投稿。
忙しいのはわかる。
でも、それはるぅとも同じだ。
次々と作曲の依頼がきていて、自分のオリジナル曲を上げられないことをこの前も放送で嘆いていたばかりだというのに。
ころんにとってるぅとはほかのメンバーとは違って誰よりも大切な存在だろ?
黄
青
黄
ころんは気づいていないのだろうか? るぅとと全然プライベートで会っていない事を。
俺でも気づいてるのに? 断られ続けるるぅとはいつだって下手くそに笑って送り出している事を。
そんなるぅとは身体だけではなく心もだんだん疲弊して行ったんだと思う。
ころんにプライベートで声をかけなくなった。
悲しいはずなのに苦しいはずなのにさみしいはずなのにるぅとは全然なにも言わなかった。
黙々と作業を行っていた。
でも多分、心でずっと泣いていた。
形で見てしまったのはそれから一ヶ月後のこと。
黄
誰も行かないような非常階段の隅で声を押し殺して小さく丸まって泣いているのをたまたま見つけて、俺の中でなにかが音をたてたんだ。
桃
黄
声をかけると可哀想なくらい肩を揺らして、涙で赤くなったであろう瞳をこちらに向けてきた。
だから目元を乱暴に拭おうとする手を掴んでそのまま引き寄せ腕の中に閉じ込める。
舌打ちを立てたい気持ちになる。 いろんなことに。
桃
黄
桃
黄
触れて抱きしめてさっき俺の中で鳴った音の原因を知る。
あぁ、俺はいつの間にかるぅとに恋をしていたのだと。
黄
桃
黄
耳元で聞こえる小さな声は、こちらまで悲しくなるような声色で。
それでもるぅとの中は溜まりに溜まった悲しみでいっぱいだろうから、吐き出していいよという意味を込めて背中をぽんぽんと叩いてやる。
黄
その言葉を聞いて唇を奪った。 慰めるように、落ち着かせるように。
本当は俺がキスしたいだけなのだけれど。
黄
初めて触れたるぅとの唇は柔らかくて涙でしょっぱかった。
突き放されるかと思っていたが受け入れてくれぎゅっと縋るように服を握った手が、俺を必要としてくれているようで嬉しくなる。
るぅとを見つめると長い睫毛の先に雫がついてて、睫毛が震える度にキラキラと光って宝石のよう。
黄
桃
黄
俺にしとけよ、なんて言えなかった。
だってころんとるぅとが楽しそうに倖せそうに笑ってる姿を知っているから
桃
黄
桃
誰の、とは言わずともわかるだろう。 自分の必死さに笑えてくる。
黄
俺の言葉を受けてるぅとも口を開くがその後の言葉は続かなかった。
でも言いたいことはわかるので、ゆらゆらと涙を閉じ込めたままの瞳を見つめた。
黄
しばらくして、るぅとがそう聴いてきた。
桃
だって"まだ"るぅとの中の一番にはころんがいる。
だから"今"はそれでいい。
黄
桃
黄
だって気づいてしまった、自分の気持ちに。
だから知らなかったことにはできない。
柔らかい頬に手を当てて親指の腹で見えない涙を優しく拭い微笑んだ。
桃
黄
桃
黄
明確な言葉も何もないけれど確かに今、俺とるぅとは気持ちが繋がっている。
それがなにより気持ちよくて、幸福が心の底から溢れ出しそうだ。
大きい声では言えないけれど。 俺とるぅとだけの秘密ってだけで胸が震えるから。
こんな非常階段の隅の小さな世界が今の俺には何よりも愛しい空間だ。
目を離したやつが悪い、よな?
腕の中で可愛くおさまる存在の唇をもう一度堪能して、心の中でほくそえんだ。
【続く】
「汚。」
ゆーしゃ
ゆーしゃ
ゆーしゃ
コメント
16件
ぶくしつです!
うん。すこ。