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委員会は大変だ

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委員会は大変だ

1 - 委員会は大変だ

2019年03月07日

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咲良

愛華、おめでとー!

咲良

念願の図書委員!

咲良

頑張ってねー!

愛華

ありがとう!

愛華

嬉しいよ

愛華

まさか、自分が選ばれるなんて…

咲良

みんなが愛華のことを認めたってことだよ☆

咲良

図書委員の仕事、明日から?

咲良

頑張ってね👍

愛華

うん!

愛華

ありがとう😊💕

愛華は中学一年生

クラスメイトの投票で、図書委員に選ばれた

優子

愛華!図書委員、おめでとう!

愛華

ありがとう!

愛華

優子こそ、学級委員、おめでとう🎉

優子

ありがとう😊

優子

お互い、頑張ろうね!

愛華

うん!!がんばろー(笑)

愛華

ところで、

愛華

学級委員って、四人だっけ?

愛華

優子ともう一人の女の子はわかるんだけど、

愛華

後の男子二人が名前よくわからない

優子

ああ、そっか

優子

愛華、中学受験して入ったから、

優子

内部生でも知らない人いるんだよね。

愛華

うん

愛華

私にとって、内部生も外部生もみんな同じだよ(笑)

優子

そうだよね(笑)

優子

えっと、背の高い方が瀬尾君で、低い方が小野原君。

愛華

瀬尾君と、小野原君か…

愛華

覚えとく!

優子

うん!

優子

二人とも内部生なんだけど、

優子

頭もいいし、頼りになるよー

愛華

そうなんだ!

愛華

じゃあ、学級委員四人に期待✨

優子

プレッシャー、半端ないww

優子

そういえば、

優子

図書委員は二人だけなんだよね

優子

なんでだろ?

愛華

さあ…

愛華

なんでだろね

愛華

あんまり必要とされてない、とか?

優子

まさかww

優子

先輩から聞いたけど、

優子

図書委員の仕事ってすごくやりがいがあっていいって。

優子

必要とされていないわけじゃないよ

愛華

そうだよね

愛華

なんか、慰めてくれて、ありがとう(笑)

優子

うん(笑)

優子

そうだ

優子

教えて欲しいんだけど、

優子

愛華と同じ図書委員の男子って、名前なんていうの?

優子

あの子、外部生で全然わからなくてさ。

優子

なんか、内気な感じだし、話しかけづらくて…

愛華

えっと…

愛華

確か、長瀬って人だよ

愛華

私も喋ったこと全然ないんだけど、

愛華

自己紹介の時にそう言ってた気がする…

優子

長瀬、君か。

優子

了解!

愛華

うん

愛華

確かに、内気な感じするよね

愛華

実際そうなのかもしれないけど。

優子

ね!

愛華

今日、同じ委員に選ばれたから挨拶したら、

愛華

俯きながら、ちらっと私を見て少し頭下げただけだった

優子

あらま

優子

よろしく、ぐらい言えばいいのに

優子

そうとうナイーブな人なんだね

優子

まあ、頑張れ!!

優子

楽しめれば、それでいいんだから

愛華

そうだよね。

愛華

頑張るよ!!

優子

うん!!

優子

んじゃ、もう遅いからこれくらいで

愛華

そうだね。

愛華

おやすみ💤

優子

おやすみ😘

翌日…

放課後に、早速図書委員の会合が始まった。

愛華

(えっと…会合は確か30分からだよね。)

愛華

(あとまだ10分ある!)

愛華が図書室に飛び込むと、

図書室の隅に置かれた椅子に、

ひとりの男子生徒が座っていた。

愛華

あれ、長瀬君?

愛華

早いね!

それは、同じ図書委員の長瀬君だった

本に夢中になっていて、気づいていない

愛華はそっと近づいた。

愛華

長瀬君、だよね?

長瀬

えっ??

長瀬君は顔を上げた

そして、愛華を見ると、すぐに俯いた

愛華

(あれ、下向いちゃった…)

愛華

(恥ずかしがり屋なのかな…)

愛華

えっと…

愛華

とりあえず、今日からよろしくね!!

長瀬

あっ、ああ…

長瀬君は俯いたまま、「あ」を発しただけだった。

愛華は少しがっかりした。

愛華

(これから1年間、一緒に仕事するのに…まるで、楽しくなさそう。)

愛華は長瀬君の向かいの椅子に腰を下ろすと、

適当に取った本を読んでいた。

だんだんと図書室に人が現れ、

図書室は騒がしくなってくる。

向井

みなさん、静かにしてください

向井

これから、図書委員会会合を始めます。

向井

それでは最初に、自己紹介から始めようと思います。

向井

まず始めに、

向井

図書委員会委員長の向井沙織です。

向井

1年間、よろしくお願いします。

まばらに拍手が起きる。

向井

それでは、3年生から順番に自己紹介をしてください。

3年生、2年生と順番に自己紹介が始まり、

そして、1年生の番になった。

向井

じゃあ、1年生もお願いします。

向井

じゃあ、その端に座ってる男の子からお願いします。

向井先輩の言葉に、

長瀬君はビクッと震えた。

そして、スッと立ち上がり、

俯いたまま、喋り出す。

長瀬

えっと、1年2組図書委員の、な、長瀬芳史です。えっと、部活は、ぶ、文芸部です。えっと、1年間、よろしくお願い、します。

所々つっかえながら長瀬君は話し終えると、静かに椅子に座った。

向井

じゃあ次に、

向井

長瀬君の向かいに座ってる子、お願いします。

愛華

あっ、はい!

愛華

えっと、同じく一年2組の…

向井

あ、立って自己紹介してください。

愛華

あっ!す、すみません!!

愛華は慌てて立ち上がった。

愛華

あっ、一年2組の菅原愛華です。

愛華

部活は、テニス部に入っています。

愛華

ドジでおっちょこちょいですが、1年間、よろしくお願いします。

拍手が鳴り出すと、愛華は顔を赤らめながら椅子に腰を下ろした。

愛華

(どうしよう。)

愛華

(ドジしちゃった…)

愛華

(初日から、最悪…)

愛華はため息をついた。

そして、ふと、どこからか視線を感じ、顔を上げた。

すると、向かいの長瀬君が、じっと愛華を見ていた。

愛華

えっ…?

目が合うと、長瀬君はパッと俯いた。

微妙な空気が漂う。

愛華

(だ、大丈夫かなぁ)

愛華

(やっぱり、自己紹介、変だったかな?)

愛華

(こんな風に1年が始まるなんて…トホホ…)

愛華は再びため息をつくと、

頬杖をついた。

そして、楽しい図書委員生活を妄想していた自分を、

密かに呪うのだった。

しかし、その1年間に起こる出来事は、

想像を遥かに超えたものだった。

続く…

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