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貴方と出会って初めてありのままの自分を認めることができた
ただの僕でいいんだって思うことが出来た
ねぇ、桃くん
貴方と過ごしたのはたったの100日間だったけど
僕は貴方のことが大好きでした_。
君がくれた100日間の奇跡 第一章
頬杖をついていた右手から頭が落ちたようで目が覚める
慌てて前を見るけれど公共の教師はそんな僕に気づくことなく独り言のように教科書を読んでいた
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隣の席の赤くんは小声で言うと僕の肩をつつきながらクスクスと笑う
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赤
青
赤
僕は赤くんの言葉に、自分のひとつ前の席へと視線を向ける。
今日も僕の前の席は空席だ
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高校生になって半年間、ずっとこの席は空席のまま
半年も来なければ、もうきっと登校してくることはないだろうとみんな感じ取っていた
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10月10日
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赤
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赤
青
暑くて仕方がなかった九月の上旬に比べ、開けた窓から入ってくる暑い風が秋の風へと暑くて変化しているのを感じる
少し暑さは残っているけどたしかに運動会日和だったのかもしれない、と思いながら流れる雲を見つめていた。
その後は寝てしまうことなく風にはためく真っ白なカーテンに視界を塞がれながらも、何とか授業をやり過ごした
公共が終わり、次は英語かとカバンから教科書を取り出そうとした僕の腕を隣の席から赤くんが掴んだ
赤
黄
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目の前で順番を争う友人たちに、授業の準備をしたらトイレに行こうとしたとは言えず、へらっと笑った。
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青
赤
黄
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笑顔を作る僕に「あのね!」と赤くんが話し始めたのは、昨日見たというドラマに出ていた脇役の男の子が可愛いと言う話だった
僕にはちっとも分からない話だ
赤
黄
赤
赤
黄
肩をすくめる赤くんの隣でわかってないと言われた黄くんが不服そうに頬を膨らませるのを慰めながら赤くんの方を向いた
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青
青
どっちつかずとも取られない言葉だったけど、2人とも
赤
黄
と、スマホを手にする。
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僕は、画像検索をしながらも自分の推しについて語る2人に気づかれないよう小さくため息をついた
正直言ってどちらが可愛いか、なんてそこまで興味が無い
話を合わせ、興味があるように見せかける
だって、そんな僕を2人は望んでいるから
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先生
先生
2人がスマホの画面を見せようとしたタイミングで、教室の入口から僕の名前を呼ぶ声が聞こえた
視線をそちらに向けると、担任である先生の姿が見えた
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先生
青
先生
先生
青
先生
先生
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教室に戻った僕は2人と会話するのを続けた
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黄
黄
2人は僕を使われているのが嫌なのか先生に文句を言ってくれる。
ありがたいな、と思いつつ僕は笑顔を作った。
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青
青
赤
赤
黄
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断ったらいいと簡単に言うけれど、実際に断ったりなんかしたら先生にどう思われるかわからない。
みんな他人事だから好き勝手言えるんだ
心の中に浮かんでくるのは、口に出せない本音ばかり。
そんなことを言ってしまえば、友人との関係にヒビが入るのはわかっている。
青
青
明るくて楽しくて友達思いで、優等生で先生から頼りにされている、
それが周りの僕に対する印象
そして評価
僕が作りあげた、「青」という仮面を被った人間だった