娼婦として落ちぶれた私の目の前に現れたのは、音大時代のかつての恩師だった——
家業が倒産し、音大の大学院へ進む道を断たれ、莫大な借金を抱えて娼婦に身を転じた『愛音』こと瑠衣。
移住先のオーストリアで恋人の浮気現場を目の当たりにし、失意のどん底に堕ち、音楽への情熱を失った侑。
師匠と弟子として別れた二人は、二〇二四年の夏、瑠衣の働く娼館で客と娼婦として四年振りに再会し、
二人の間で止まっていた時間が少しずつ動き出していく。
九條 瑠衣(くじょう るい)
26歳。高級娼館『Casa dell’amore(カーサ デル アモーレ)』の娼婦
源氏名は『愛音(あいね)』
響野 侑(きょうの ゆう)
33歳。フリーランスのトランペット奏者 兼 トランペット指導者
※注意事項※
※今作の主人公は後半、そこそこ大変な目に遭います。
※2020年、この時期は全世界でコロナ禍でしたが、このストーリーではコロナ禍一切関係なくお話が進んでいます。ご了承下さい。
※反社会的行為や犯罪行為が出てきますが、そのような行為は当然の事ながら一切容認していません。表現の一つとして書かせて頂いてます。
※今作も実在するアーティスト様や作曲者様(本編では敬称略)、及びアルバム名、楽曲名が登場しますが、
これは敬意を表し、敢えて実名表記させて頂いてます。
なお、楽曲名とアルバム名も含め、アーティスト様や作曲者様とこの小説は一切関係ありません。
※本編で登場する各楽曲の解釈は、私個人が聴いて感じた事を書かせて頂いてます。
※この作品は、フィクションです。
実在するアーティスト様や作曲者様とアルバム名、楽曲名以外の
団体名、名称、人名は全て架空のものであり、実際のものとは一切関係ありません。