アキコ
はじめまして!
アキコ
アキコといいます!
先輩
いらっしゃい
先輩
いつもTELLERのストーリー読んでくれて嬉しいわ
アキコ
はい!尊敬していますから!
先輩
うふふ、差し入れにワインまでいただくなんて
アキコ
いえ、ほんの気持ちです!
先輩
それで
先輩
あなたはホラー作家を志望しているのね?
アキコ
はい
アキコ
TELLERというアプリでストーリーを書き始めたんですけど
アキコ
どうしてもうまく書けなくて
アキコ
是非とも先輩にご指導いただきたくて!
先輩
私でよければ喜んで
先輩
早速あなたのアイデアを聞かせて
アキコ
はい、まだ構想段階ですけど
先輩
もちろん構わないわ
先輩
どんな作品?
アキコ
ヒーロー姿の骸骨が殺戮の限りを尽くす話です!
先輩
(ちょっとベタな感じだけど…)
先輩
その骸骨の名前は?
アキコ
はい
アキコ
「テラーマン」です!
先輩
先輩
なんでこれにしたの?
アキコ
センスがあって読んでくれるかと!
先輩
(そういう問題?)
先輩
まあ名前はともかく
先輩
ストーリーはどんな感じなの?
アキコ
ます女子高生の会話から始まります
アキコ
「ねえ、『テラーマン』って検索すると死ぬって」
先輩
(安直…)
先輩
まあ続けて
アキコ
好奇心に駆られた1人がそれを検索すると…
アキコ
「検索しましたねぇ〜」
「ホラーですねぇ〜」
「ホラーですねぇ〜」
アキコ
「ぐぇぇ」
アキコ
「いやぁぁぁ!本当に死んだぁぁぁ!!」
アキコ
どうでしょう!
先輩
あーこわいですねーホラーですねー
アキコ
ちょっと先輩!
先輩
まず最初のやつ何?
先輩
スマホ端末からの声なの?
アキコ
はい!
先輩
検索すると、スマホからその声がして死ぬの?
アキコ
怖くないですが?
アキコ
だって死ぬんですから!
先輩
あのねぇ
先輩
死ぬのが怖いのは当たり前
先輩
その当たり前の怖さを文書で表現して
先輩
読者にどれだけダイレクトに伝えるかが作家の意義なの
アキコ
勉強になります!
先輩
死に方がコントみたいだし
先輩
これで恐怖は煽れないわよ
アキコ
確かに…
アキコ
ではこんな話はどうです?
つづく






