ないこ
背伸びを一つした後に 初兎に問いかけた。 かれこれ、もう一時間は歩いている
初兎
ないこ
それでも心の中の不満は消えない ほとけがこんな時間まで寝ている、 ということでワンチャンニートだと 思いつつあるのも原因の一つだ
悠佑
悠佑
ふよふよと俺たちの頭の上で 浮きつつ、呑気に話す アニキを横目で見ながら、
ないこ
悪くないな、なんて思ってしまう 俺は重症なんだろう。
初兎
ふと、初兎が立ち止まり口を開いた
初兎
ないこ
唐突に俺からしたら踏み込んだ質問を 何気なしに言ってきた。
悠佑
一瞬、ほんの一瞬だけ戸惑って、 はっきりと、好きと言った。
悠佑
そうして、笑顔で笑うんだ。 君は、いつでもそうだった。
初兎
初兎
初兎
呆然としていたが初兎はすぐに 切り替えて笑った。 その笑みが俺には歪んで見えた。
悠佑
様子がおかしいと思ったのか、 アニキは初兎に話しかけた。
初兎
初兎
少し戸惑いの色を見せながらも、 なんとか言葉を紡いでいる。 そんなように見える。
悠佑
優しく初兎に言うと、ふわりと アニキは初兎の前に降り立った。
悠佑
初兎
ないこ
アニキはそっと、触れられない手で 初兎の頭に手を置いた
悠佑
慈しむような笑みだった
初兎
悠佑
今度はひまわりのように笑った
初兎
悠佑
満足げな顔が見えた。 その表情が子供らしいと思った。
ないこ
アニキは子供だから当然なのだろうが
悠佑
ないこ
悠佑
今度は、イタズラっ子みたいに笑った いつも笑顔はこんな感じだった。
ないこ
悠佑
初兎
ないこ
止まっていた足を持ち上げて、 前を走る初兎たちを追いかけた。
初兎
それなりに良さそうなマンションで 初兎が足を止めてそう言った
ないこ
悠佑
ないこ
そう、うちのとこもまー良い方だが ここは格が違う感じがしてならない
初兎
ないこ
あのほとけが…と驚きを隠せないまま であったが、再び歩を進め始めた。
悠佑
初兎
初兎
悠佑
ないこ
歯切れが悪い回答に、アニキがどう 感じたかはわからないが、 納得できていないようではなかった
ないこ
ないこ
初兎
ないこ
てっきり、職(何かはわからないが)に ついてから安定した収入を得ているの だとばかり思っていた
初兎
ないこ
ほとけの実家は都会から少し外れた 田舎町になる。言ってしまえば、 俺の家もそこにあるのだけれど。
初兎
初兎
ないこ
悠佑
初兎
両親共に、ふわふわとしていて、 どこか居心地が良いとすら感じるほど 良い人達だったと記憶していたために 結構驚きが大きかった
初兎
初兎
初兎
ないこ
初兎
どうやら、初兎は自立出来なさそう だから驚いたという意味に捉えられた らしい。ポカポカと殴られた。
ないこ
初兎
ないこ
もう良い年した大人なのだから、 落ち着いて欲しいと思いつつ、 どうにかできないか模索していた
悠佑
初兎
アニキが助け舟を出してくれたおかげで地味に痛かったポカポカから 逃げられた。
初兎
初兎
初兎
ないこ
初兎
そう言った初兎の表情はどこか、 寂しそうに見えた。
悠佑
初兎
ないこ
昔から秘密なんてない関係だと、 勝手に思い込んでいた。 だが、それも違っていたようだ。
初兎
初兎
ため息をつくように吐き出した 言葉の裏の感情は今の俺では 読み取ることなんてできないと、 痛いほどに伝わってきた
悠佑
きっと、それはアニキも同じだ
ないこ
悠佑
ウジウジ悩んでても、ウジ虫に なるだけだから
ないこ
悠佑
前進あるのみ!ってやつでしょ?
コメント
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続きが楽しみです!
蛆虫が好き() ネットか...、ママ活?(((やるか?