こんな気持ちになったのは 初めてだった
客のほとんどは俺の体が 目的だったから
嬉しかった
主様は俺の"体"ではなく、"俺"を 見てくれていたから
次の日
朝早くに起きて、 俺は湯屋に向かう
花魁や女郎たちが身を清める場所
まあ、風呂だ
体を洗い、湯に浸かろうとすると、 そこにはsnrがいた
snr
urt兄さん!
snr
起きなんしございやす
urt
ああ、おはよ
urt
snr、俺の前では廓言葉じゃなくてもいいぞ
snr
いえ、わっちはまだ廓言葉に慣れておりんせんので
snr
花魁になった時廓言葉がしっかり使えるようにと
urt
真面目だな
urt
surもそろそろ17か
urt
もう少しで水揚げかもな
水揚げ 初めて自分だけで客をとること 相手は慣れている客が多い
snr
・・・
snr
嫌でありんす…
snr
わっちはまだ、誰にも抱かれたくない
そんなの、俺だってそうだった
でも、吉原にいる限り それは叶わぬこと
俺はsnrに返す言葉がなかった
基本、俺たちの仕事は夜だ
urt
mf~
mf
あ!urt花魁!
mf
どうしましたか?
mfは吉原で働いている 彼は以前ここにいた花魁の子供で 売られた訳では無いから 俺たちのように客は取らない
urt
俺の今夜の客は誰だ?
mf
えっと〇△様ですが…
urt
そうか、ありがとう
やだな
今夜の客は乱暴で有名だ
しかし、客がどんな相手でも 俺は必ず同じ台詞を口にする
ようこそ おいでくんなまし