やけに寒い
いや、暑いような
体が動かない 金縛りではないような
分からない
ここは、どこ?
目を覚ますと見慣れた天井があった
僕は寝ていたようで、 驚いて飛び起きた
どこだここは
辺りを見渡す
間違いない僕の部屋だ
寝汗がすごい 頭も痛い
だが、思考を巡らす
なんで、僕は僕の部屋にいるんだ
こういう死後の世界なのか…?
月島の母
月島蛍
月島の母
月島の母
月島の母
月島蛍
月島蛍
月島の母
月島の母
月島の母
入学式…?
嘘だ、僕は卒業したはずだ
月島の母
母さんはドアを乱暴に閉めて、 階段を降りていった
意味が分からない
なんで僕は僕の部屋にいるんだ なんで母さんがいる なんで今日が入学式なんだ
もしかして、入学式の日に タイムスリップ…したのか
そうだ、今は何年だ
僕はケータイを取り出し、パスワードを打った
『2012年 4月2日 月曜日』
ケータイの画面にそう表示された
嘘だろ 本当にタイムスリップしたのか
有り得ない 現実味がなさすぎる
だけどこの状況、 タイムスリップしたとしか考えられない
もしそうだとしたら…
考えたって仕方がないか
とりあえず学校に行こう
入学式 会場
確かに入学式当時のままに 進んでいる
日向も山口も谷地さんも
周りのクラスメイトも
皆1年ときの姿をしていた
そして、1年の姿の影山もいる
影山もいるなんて、ね
入学式が進んでいく
司会の先生
木村
体育館に木村の真面目な青年を想像させるような返事が響く
この返事に感心していたらこの後
木村が緊張のあまり、ステージ前の階段でつまづき、こける
木村
やっぱり
木村が階段でこけた
司会の先生
木村
木村は顔が耳まで赤くなるが、すぐに 切り替え立派なスピーチをした
真面目な奴だと思ったら意外とそうでもなくて、整理整頓ができない奴だったっけ
入学式、1年の皆、2012年、 当時の通りに進む物事。
僕は本当にタイムスリップしたのか
現実味がない タイムスリップなんてありえない
だが、そう思わざるを 得ない情報量だ
何か目的が
神様かなんだか知らないが、なんで僕をタイムスリップさせたのか
なんて考えたって意味無いか
"タイムスリップ"
まさに夢に見た出来事だ
3年間ずっと思って、願ってきた
『もし君と出会ったときに 戻れたなら』
ご飯を食べて、風呂に入って、 勉強して、本を読んだりして
ふと気持ちが途切れたときに 影山のことを思い出しては悔やむ
僕は後悔をし続けてきた
あの日、なんでもっと早く車に気づかなかったのか
あの日、なんで周りを見ていなかったのか
なんで影山を好きになったのか
なんで影山は僕を好きになったのか
なら、僕がやることは1つ
君に嫌われること
月島蛍
影山飛雄
月島蛍
影山飛雄
あぁその感じ影山だな
月島蛍
月島蛍
月島蛍
あ、ヤバいこれ 結構くる
だけど
君が嫌いな呼ばれ方を沢山言うよ
君が嫌いなことを喜んでするよ
影山飛雄
月島蛍
月島蛍
月島蛍
わざとらしく、ヘラヘラ笑いながら
"コート上の王様" トラウマだったよね ずっと引きづってたの知ってる
影山飛雄
君がバレーボールを続けていれば それでいいんだ
それが僕の望みだ
両想いなんか恋人なんか ならなくていい
なァ、僕を嫌ってよ
月島蛍
月島蛍
君に嫌われるために 僕は嫌な奴になるよ
君がどうしようもなく好きだから
───── end ─────
作者のあとがき
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
コメント
3件
ただの天才ですか
初コメ失礼します!! なんかもうほんとに内容が最高でした!ほんとに泣ける…主様の作品大好きです!