テラーノベルの小説コンテスト第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

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今宵は君の夢を見て　この夜が明けるまで

第8話 - ゴミ捨て場

1,355

2025年03月03日

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わわ

神城　雪

ふぅ…

ここにおいて…と、

これでいいかな…

…ふと、後ろを振り返ってしまった

帰ろうと足はしているのに、

何者かに捕まったかのように動けない

…なんでか、は…気づかないフリをして…耐えている

神城　雪

…手紙、

…そう

毎回毎回…ここまで持ってくるのに、

立ち去ろうとするのに、

どうしても…どうしても、できなくて、

やっぱり…俺の足は、そちらの方向へと向かう

ここは…区のゴミ置き場なんだけど、

今は人がいないから…いっか、

ｶﾞｻｺﾞｿｶﾞｻｺﾞｿ

神城　雪

…見つけっちゃった…よ、…ｗ

真っ白な封筒は、その周りの汚れをはねのけるように一切汚れていなかった

左下には小さく、「風洋ヒロ」と書かれている

神城　雪

…

…そっと、シャツの中に忍ばせた

あ”～…

結局、俺、

神城　雪

…はぁ～あｯ、ｗ

風洋　ヒロ

神城…さん、？

神城　雪

…え

後ろから声がする

この穏やかで…優しい声の持ち主…は、

風洋　ヒロ

あぁ…寄寓…ですね

神城　雪

…委員長

あーもう最悪

ど~しよｯ…これ…

風洋　ヒロ

城城さんも、親に頼まれたんですか？

神城　雪

ｗっ、で、？そうですが何ですか？

風洋　ヒロ

…いいえ

彼の目は、何か言いたげに俺の左手に注がれている

その手には、…さっきの純白の「光」を、隠すように握っていて…

風洋　ヒロ

手紙…

神城　雪

っｯ…

ﾀﾞｯ

風洋　ヒロ

ちょっ?!神城さんっ！

風洋　ヒロ

神城さん！

…後ろから、何度も俺の名前を呼ぶ声がする

やめろ、

やめてよｯ”お願いだよっ…

風洋　ヒロ

きっとｯ＿＿＿＿＿＿＿

どうせ、

俺のことなんて誰も見てくれないくせに、

変な希望を持たせんなよｯ”

手紙は開けたままだったゴミ袋においてきた

…ただ、薄暗くゴミ臭い場所から、外の光を、新しい空気を求めて走った

…俺の方こそ…きっと、

…まだ、

神城　雪

…はぁｯ、はぁーっ…

息が苦しくって、

ぐわんぐわん耳の奥がなって、

あと一歩のところで膝をついて、

口だけで言葉を発する

誰にも届かない『SOS』を

届ける気のないはずの『SOS』を

神城　雪

…俺を…見てっ…認めて…お願い…

…もうやだってばぁっ…

声は…届かなかったか

風洋　ヒロ

…そっか、

…そうだよな

『きっと君と俺は似てるから』…って、

風洋　ヒロ

…

…明日から、口をきいてもらえるかどうかすらわからない

…ゴミ袋の上の方に、さっきの手紙を見つけて、

恐る恐る手を伸ばしてそれを拾い上げる

風洋　ヒロ

…やっぱっ…ｗ

捨てられる…よね

…少しシワの入った封筒を直して、

中から便せんを取り出した

…すると、

風洋　ヒロ

っ…?!

なにか、書き足して…

声は…届かなかったか

…そうだよな

『きっと俺と君は似てるから』…って、

…明日から、口をきいてもらえるかどうかすらわからない

…ゴミ袋の上の方に、さっきの手紙を見つけて、

恐る恐る手を伸ばしてそれを拾い上げる

捨てられる…よね

…少しシワの入った封筒を直して、

中から便せんを取り出した

…少し握ったようにしわが付いていて、

濡れて乾いたようになっているところもあって、

2枚目の方が上になっていて…

風洋　ヒロ

あぁ、…

…読んで、くれたんだっ…

風洋　ヒロ

…よかったｯ…ぁ…っ

手のひらに、意図せず水滴が落ちる

…俺の言葉が、届いてるなら…

…っ、どうか、どうにか、…ｯ…俺にも、…まだ、…何か、…

できるの、かなぁ…ｯ…

…俺は…俺のゲーム友達、一人だって救うことはできてない

…そんな、俺に…俺に、さ

風洋　ヒロ

はー…ｯ…ｗ

ﾌﾟﾙﾙﾙｯﾌﾟﾙﾙﾙｯ

風洋　ヒロ

っ、?!

びっくりしたぁ…

な、直斗かぁ…

ｶﾞﾁｬ

青山　直斗

「ヒロくん！大丈夫ですか?!」

風洋　ヒロ

えっ、な、直斗…え？

青山　直斗

「今日遊びに行くって言ったじゃないですか！」

青山　直斗

「インターホン押しても一向に出てこないので心配したんですよっ！」

風洋　ヒロ

あっ?!そうだった!

青山　直斗

「もう、ひどいですねぇっ！、ｗ」

やばい、今のが衝撃的すぎて忘れてた…

風洋　ヒロ

ごめん💦すぐ行くから待ってて！

青山　直斗

「あぁ…ぁっ、はっ、はは…いっ！」

風洋　ヒロ

えっ…?!直斗、平気⁈

青山　直斗

「あぁっ、ご…ごごっ、めんな…さ…さ…いっ！」

青山　直斗

「ちょ…ぉっと、…」

風洋　ヒロ

うん！、大丈夫だから、大丈夫

風洋　ヒロ

落ち着いて、落ち着いて、

青山　直斗

「…ごめんなさい、💦」

青山　直斗

「実は僕小さいころ吃音症を持っていまして…今もたまにつっかえてしまうんです」

青山　直斗

「ごめんなさい！」

風洋　ヒロ

…え、

風洋　ヒロ

な、直斗は…

青山　直斗

「…？どうしました、？」

風洋　ヒロ

直斗は…今は、普通に、…

青山　直斗

「はい！」

青山　直斗

「初めのころは…親にも厳しく言われて、全然克服できなかったんですけど、」

青山　直斗

「というか…からかわれたり、陰口を言われたり、そればかりでストレスが溜まって、悪化していったんですけど、」

青山　直斗

「小２のころの担任の先生に優しく何時間も何日も付き合っていただいて、」

青山　直斗

「それで克服できたんです！」

風洋　ヒロ

えっ…！

青山　直斗

「諦めなければどうにでもなるんだって、その時心から思いましたね！」

青山　直斗

「まぁ…今も、…傷＿、…残＿＿ま＿＿どね」

風洋　ヒロ

…？何か言った？

青山　直斗

「いえ、何も！」

風洋　ヒロ

…ねぇ、それって、…ほんとに？

青山　直斗

「はい！」

青山　直斗

「…どうかしました、？」

風洋　ヒロ

…いやっ、…なんでもないっ！

風洋　ヒロ

ごめん、すぐ行く！

青山　直斗

「はい！、では！」

ﾂｰﾂｰﾂｰ

風洋　ヒロ

…っ、

…もしかしたら、

もしかしたらっ…！

…どうにか、どうにか、

…あの、明るい声を普通に聞けるようになるっ…？

…でも、…なんだろ、

暗黙の、了解でさ、…

風洋　ヒロ

…、

…どうしよう

…そっかーぁｯ…

ダメ…だよな…

…でも、…俺は、

JAPAPA1225

「うわっ?!こっち敵ヤバいって💦」

たっつん

「ちょちょちょ?!じゃぱぱ何しとんねん！」

URi

「うぉ、やっば?!」

ﾋﾟﾛﾝ♪

yankunn

『やばすぎだろwww』

HIRO

「なにこれwww」

のあ

「もう、じゃぱぱさん！ｗ」

JAPAPA1225

「ごめんって、ｗ」

…俺は、

風洋　ヒロ

「５人」の声が聞きたい

一人かけているなんて…

…少し低めの、あの明るい声が抜けているなんて…

風洋　ヒロ

…嫌だ

今宵は君の夢を見て　この夜が明けるまで

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1,355

3件

ゆあんくんだけ「」じゃなくて『』…。もしかして…？更新ありがとうございます🙏 毎回楽しみすぎる！

皆それぞれ悩みを抱えてるんだなぁ・・・お互いに助け合えると良いね

なお兄 ... ? 　ヒロ裙 ... ? 　どぬ ... ? 　本当に、無理しないで ... 。

わわ

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