きんときside
扉を開けると普段見慣れない光景が視界を埋める
近くにあった電気をつけて
近くにある冷蔵庫に手を伸ばした
今日は俺が朝食を作る
きりやんが怪我してるので、作る人がいないからだ
料理はそれなりにできる
俺は急遽作ることになったので何にするかなど一切決まっていない
彼は気づいているだろうか
朝、作れないことに気づき、いつも早起きなあいつにメッセージを送ったことを
きんとき
きんとき
そう愚痴を零しながら作業を始めた
きんとき
呑気に鼻歌を歌いながら手を動かした
なれない作業をこなしながら考える
今日は誰が先に起きて来るだとか
今日はどんなことをするかとか
そんなくだらないことが頭を埋めた
ぎぃ、と扉を開ける音が鳴る
視線を移すと
目を丸くした
ラピスラズリの瞳が顔を覗かした
ぶるーくside
保冷剤を取りにキッチンに向かう
薄暗い廊下は僕の心に不安を与える
今、取りに行ったら何をしよう
久しぶりに早起きしたから
外で散歩でもしてこようか
そんなポジティブ思考になりながら
目を背けるように 考えた
そういえば昨日スマイルが話せる機会作ってくれると言っていた
ここで会ってしまったらどうしよう
そんなことが頭をよぎる
無意識にいつもより慎重に歩いた
Broooock
扉が少し開いていて
その隙間から光が漏れている
Broooock
顔を隠しながら行けば大丈夫
そう軽い気持ちで扉を開けた
ぶるーくside
Broooock
どうしよう
なんで、?
どうしてここにいるの
きんとき、
きんとき
Broooock
Broooock
きんとき
Broooock
きんとき
Broooock
きんとき
どんどん嫌な雰囲気になっていく
空気が変わっていく
こんな時、どうすれば
そう思った時だった
自分が入ってきたときと同じように扉が音を立てて開いた
スマイル
眠い目を擦っているスマイル1人だけ
スマイル
スマイル
スマイル
スマイル
きんとき
Broooock
スマイル
チラリとスマイルを見ると一瞬で鋭い紫に捕まえられる
目で圧をかけているような、そんなふうに感じた
目をこすっていた手の間から、ぎらりと紫が光る
これは僕に合図をだしているのだ
話してこいと、言われているようだった
Broooock
きんとき
ばたりと閉められたドアをもう一度開き、外へ向かった
歩くのを辞めなかった
きんときに喋りかけられても
自然の音も
すべて、ここに来るまで音は拾わなかった
きんとき
無意識にそうしていたのかもしれない
Broooock
時刻は違うけど
あの日も、今日のような波だった
このような気温だった
そして
もう1度、きんときと繋がったところ
Broooock
きんとき
Broooock
Broooock
きんとき
Broooock
どうしようもない罪悪感が体を巡る
Broooock
きんとき
Broooock
暖かいきんときの温もりを感じた
きんとき
ここは、よく来る
近いのもそうだけど
あの日を思い出すから
この人を、きんときを思い出すから
この海は
きんときのように 綺麗な青色だから
過去を徹底的に暴露した
4枚目のシオンの花びらが散った
コメント
4件
続き楽しみすぎる、、 これからどうなるのかまだわからないのがいい!
面白かったです!