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きんときside

扉を開けると普段見慣れない光景が視界を埋める

近くにあった電気をつけて

近くにある冷蔵庫に手を伸ばした

今日は俺が朝食を作る

きりやんが怪我してるので、作る人がいないからだ

料理はそれなりにできる

俺は急遽作ることになったので何にするかなど一切決まっていない

彼は気づいているだろうか

朝、作れないことに気づき、いつも早起きなあいつにメッセージを送ったことを

きんとき

はぁ〜、作るか

きんとき

めんどくさいけど

そう愚痴を零しながら作業を始めた

きんとき

♪〜

呑気に鼻歌を歌いながら手を動かした

なれない作業をこなしながら考える

今日は誰が先に起きて来るだとか

今日はどんなことをするかとか

そんなくだらないことが頭を埋めた

ぎぃ、と扉を開ける音が鳴る

視線を移すと

目を丸くした

ラピスラズリの瞳が顔を覗かした

ぶるーくside

保冷剤を取りにキッチンに向かう

薄暗い廊下は僕の心に不安を与える

今、取りに行ったら何をしよう

久しぶりに早起きしたから

外で散歩でもしてこようか

そんなポジティブ思考になりながら

目を背けるように 考えた

そういえば昨日スマイルが話せる機会作ってくれると言っていた

ここで会ってしまったらどうしよう

そんなことが頭をよぎる

無意識にいつもより慎重に歩いた

Broooock

ッあ、

扉が少し開いていて

その隙間から光が漏れている

Broooock

やんさんかなぁ?

顔を隠しながら行けば大丈夫

そう軽い気持ちで扉を開けた

ぶるーくside

Broooock

ぇ......、?

どうしよう

なんで、?

どうしてここにいるの

きんとき、

きんとき

......ぶるーく?

Broooock

......

Broooock

おはよ、

きんとき

ッ、今日はいつもより早いね

Broooock

まあたまにはね〜、

きんとき

そっか、

Broooock

......

きんとき

......

どんどん嫌な雰囲気になっていく

空気が変わっていく

こんな時、どうすれば

そう思った時だった

自分が入ってきたときと同じように扉が音を立てて開いた

スマイル

おはよ、

眠い目を擦っているスマイル1人だけ

スマイル

ん....?どうした2人共

スマイル

ずっとここに立ちっぱなしだし

スマイル

目がやつれてるぞ

スマイル

体調悪いのか?

きんとき

いや、違くて...、

Broooock

......

スマイル

とりあえず外の空気吸ってこい

チラリとスマイルを見ると一瞬で鋭い紫に捕まえられる

目で圧をかけているような、そんなふうに感じた

目をこすっていた手の間から、ぎらりと紫が光る

これは僕に合図をだしているのだ

話してこいと、言われているようだった

Broooock

ッ、きんとき、行こ

きんとき

え?、うん

ばたりと閉められたドアをもう一度開き、外へ向かった

歩くのを辞めなかった

きんときに喋りかけられても

自然の音も

すべて、ここに来るまで音は拾わなかった

きんとき

ねぇ、ぶるーく....!

無意識にそうしていたのかもしれない

Broooock

ここはね、僕がシャークんと別れてから初めてなかむに会ったところ

時刻は違うけど

あの日も、今日のような波だった

このような気温だった

そして

もう1度、きんときと繋がったところ

Broooock

なかむには感謝しかないよ、

きんとき

......?

Broooock

きんとき、あのッ、

Broooock

あの時、おいていってごめんなさいッ......

きんとき

え......?

Broooock

あの時置いて行っちゃったこと、覚えてる....?

どうしようもない罪悪感が体を巡る

Broooock

うぅ...、

きんとき

....泣かないの、

Broooock

ほんとにごめんね......"

暖かいきんときの温もりを感じた

きんとき

置いて行かれた時はどうなるかと思ったけどさ、もう大丈夫だから....、

ここは、よく来る

近いのもそうだけど

あの日を思い出すから

この人を、きんときを思い出すから

この海は

きんときのように 綺麗な青色だから

過去を徹底的に暴露した

4枚目のシオンの花びらが散った

6人とシオンの花には償いを

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254

コメント

4

ユーザー

続き楽しみすぎる、、 これからどうなるのかまだわからないのがいい!

ユーザー

面白かったです!

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