優璃
再びわたしは刃を抜いた────
優璃
あれ……?いつもなら途中で目眩だの吐き気だの色々起きるのに、今回は全く起きない。と言うことは……
優璃
優璃
私は試しに自分の前上の空に向かって刃を振るう。
優璃
優璃
ズバッ!!
赤黒い刃から一つの赤みがかかった黒の斬撃が空に向かって飛来する。 それは、一抹の赤を示していた。そして……
わたしは刃を納刀した────────
優璃
刃を納刀した時、わたしは景色がモノクロから元の色彩に戻ったことを察した。同時に、身体に纏わりついていた何かが消えたような感覚もした
優璃
鎹鴉
優璃
わたしはお館様がいる方へ向かった。
その日、天が、空が赤い斬撃によって割れたという噂が、鬼殺隊内部に広がったとかなんとか………
優璃
優璃
鎹鴉
優璃
しばらくして、お館様がお見えになった
お館様はわたしを見るなり、少し戸惑っているようにも感じた
産屋敷耀哉
優璃
産屋敷耀哉
どうやらあまね様もいるそうだ。わたしなんかに、何か用が……
産屋敷あまね
産屋敷あまね
優璃
産屋敷耀哉
産屋敷耀哉
優璃
優璃
産屋敷耀哉
優璃
産屋敷耀哉
その傷、治してあげたい。わたしの何かが、そう嘆いている。このままは痛ましい。ずっと、ずっと嘆いている
優璃
わたしは立ち上がり、お館様の方へ向かう。これは失礼なこと、それは自分も分かっている
でも、身体が従ってくれない。ずっと嘆いているから。抑えられない何かのためにしなきゃいけないから
わたしはお館様の額に触れ、祈りだした
優璃
まただ。わたしは耳を澄ました。にくにくしく、みずみずしい音。その音と同時にお館様の額に触れた瞬間、あの痛々しい傷が少しずつ、少しずつ消えていくのが目に入った。
しばらく経った。あの傷は、かなり消えた。
産屋敷耀哉
産屋敷あまね
あまね様も、手鏡を持って驚いている。
産屋敷耀哉
産屋敷耀哉
優璃
産屋敷耀哉
産屋敷耀哉
優璃
私は深々と礼をした。本当に、この方はふわふわしてしまう。どうしてなのかは知らない分からない
産屋敷耀哉
お館様から告げられたのは……
産屋敷耀哉
コメント
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面白いです