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rara🎼
nmmn注意⚠️ キャラ崩壊注意⚠️ 誤字脱字注意⚠️ 二次創作
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第11話『マイクの向こうに、聞こえない涙』
夜の帳が下りるころ。
らんの部屋には、ほのかにオレンジ色の照明が灯っていた。
机の上にはマイクとオーディオインターフェース。
その向こうにあるのは、リスナーたちが待つ世界。
いるま
ドアの隙間から顔を出したのは、いるまだった。
らん
らん
いるま
いるま
いるま
その言葉に、らんはふっと息を吐いた。
らん
いるま
ヘッドホンを装着し、配信ソフトを開く。
時間は、夜の20時ちょうど。
カウントダウンの表示がゼロになった瞬間、 コメント欄が一気に流れ始めた。
!?!?!?
うそ!?らんくん!!
え!?ほんとに!?
声、聞けた!?!?
コメント欄は、再会を喜ぶ声であふれていた。
らん
らん
静かにそう言った瞬間、さらにコメントが加速する。
らんくんだ〜〜〜〜!!!!
ほんとに、戻ってきたんだね……
無理しないでね!今のままで、いいから!
一つ一つのコメントに、心が揺れる。
本当は全部、覚えていたかった。
でも、今の自分には――
らん
配信の通話には、いるまも加わっていた。
コメント欄は、すぐに察してざわつく。
いるまくん!?!?
個人枠だと思ってた……
いるま
いるま
いるま
いるまの低く落ち着いた声が、マイクを通じて広がる。
いるま
いるま
いるま
いるま
いるま
コメントが、一気に止まる。
そして──数秒の沈黙のあと、ゆっくりと動き始める。
……うそでしょ
え、解離性……?そんなことって……
思い出せないこと、苦しいよね……
それでも、配信してくれてありがとうございます……
らんは、少しだけマイクに近づいた。
らん
らん
らん
らん
らん
らん
またコメントが流れ出す。
らんくんが元気なら、それでいいよ
思い出せなくても、らんくんはらんくん!
帰ってきてくれてありがとう……
いるまが、少し笑うように言った。
いるま
いるま
らん
深夜になり、配信は終了へ向かう。
らん
らん
らん
らん
配信を終えたあと。
静かな部屋に戻ったらんは、マイクに手を添えながら、そっとつぶやいた。
らん
いるま
背後から、いるまの声が届く。
いるま
らん
いるま
らん
ふたりの笑い声が、小さく部屋に響いた。
――記憶はなくても、 笑いあえる関係は、ちゃんとそこにあった。
それが、何より確かな絆だった。
第11話・了
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𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝♡120
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コメント
2件
最後の方の会話がいつも通りの桃くんみたいで思わず笑みがこぼれました…!桃くんが少しずつ元気になってよかったT^T