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『瞳の奥の、その先へ。』【vvtsm】

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『瞳の奥の、その先へ。』【vvtsm】

11 - 第十一話 きっと大丈夫

♥

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2025年02月15日

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sm

っは、はあっ、!っ( 走

...なんで、俺...!

皆んなに迷惑かけてまでこんな所まで... 自分勝手にも程がある。

さっきから、そんな思いが巡り続けている。気分が滅入りそうだ。未だ行き先も定まらず、ひたすら足を動かす。

そして、ずっと消えることのない、相手の「怒り」の感情。喉につっかえて、気持ち悪いぐらいのあの感覚。

_どうして俺が、「怒り」に嫌悪を持っていたのか、思い出したんだ。

sm

(昔...親から比べられて、叱られてばっかりだったから...?)

sm

(その、親から俺に向けられた「怒り」の感情に恐怖を覚えているのか...? )

きっとそうなのだ、きっと前から気付いていた、気付くべきだったこと。 そして、比べられていた相手も、フラッシュバックするように思い出せた。

__あの見慣れた笑顔が脳裏に映る。青い瞳と、栗色の髪の毛。

sm

(...そう、br。brだ。母親はbrと俺を比べてばっかりで...それで...)

無邪気なその顔に、俺は少し救われた気がした。...同時に、申し訳なさでいっぱいになって。

_br君みたいにもっと頑張りなさい!!

なんで!!なんでうちの子はっ、!!

っ触らないで!!

"私の気持ちも少しはわかって頂戴?!"

感じた事のない、焦燥や不安。

当時子供であった俺は、その感情に支配され続けて、いつしか塞ぎ込むようになっていた。

br(幼)

sm、いっしょに遊ぼ!

br(幼)

...smー、?

sm(幼)

っぁ、...

sm(幼)

__ごめん、もう、おれbrと遊びたくないの...

br(幼)

ぇ、う...ごめん...

その結果、あの頃のbrとの関係に溝を入れてしまった。

...brを恨んでいる訳でも、自分を恨んでいる訳でもない。

憎いのはあの母親だ。

わかりきっているはず。 だけど、俺の中の brに対する罪悪感は大きくなっていく。

sm

ぁ、...う、br、っ、

彼の名を呟く。あの笑顔は、色褪せないまま、頭に残り続けていた。

...あのとき、あんなことを願ったから? だから、俺は、この能力が使えるようになった...? 目の前が少し揺らぐ。

...ごめんなさい、br。 比べる対象にした事、幼少期に距離を作ってしまったこと、今、何事も無かったかのように接してしまっていること。 全部謝りたい。

心の中で呟き続ける。彼の名を、何度も。

br

え、smさん...?!

引き込まれる、青い瞳。 数えきれないくらい見てきた、俺の親友であるbrだ。

sm

ぁ、"は、う...( 倒

、体力の限界が来たのだろうか、脳がぐらっと傾く感覚に陥る。

br

ちょ、っ、!?( 受け止め

br

...!不安、罪悪感、自己嫌悪...( 呟

sm

ぅご、め、br、!( 離

br

いや!僕は大丈夫...!てか、っsmさん、どうしたの、?

優しい声色が、閉じられていた心に入り込んでくる。じんわりと暖かくなって、安心という感覚を覚えた。

nk

smー!!

大きな声が耳を駆け抜けていき、目線の先にnkがいることに気付く。

br

nkまで、!
ど、どうしたの...?

nk

はぁっ、ふ、sm...大丈夫!?

nk

てかなんでbrいんの...!?風邪じゃ、!

br

ぇと、買い出しに行こうと思ったんだけど...( 微笑

sm

...ごめん、邪魔して、

br

smさん謝りすぎ!僕らのこと信用してよ?大丈夫だから、ね?

、まるで子供に話しかけるような口調で俺に接するbr。 その姿に、どこか安心感を得る自分がいた。

sm

...!!、うん、あり、がとう、

nk

...っし、kn達に連絡入れた!
多分もうすぐ来ると思うから、...みんなが来たら、なんで逃げたのか、話してね。

sm

、わ、かった、

...きっと、もう大丈夫。 話す準備は出来たから。

『瞳の奥の、その先へ。』【vvtsm】

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