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不真面目天使と真面目な悪魔

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不真面目天使と真面目な悪魔

11 - 下界での問題 〖3〗

2025年01月08日

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くーき

あけましておめでとうございま〜す

ハセ

おめでとうございます

くーき

今回はラーク目線だよ

ハセ

それでは、本編スタート

資料館の休憩室

ボク達は、それぞれ調査したことを伝えあっていた

他の3人がそれぞれ調査したことを話し終え、ボク達は収穫がなかったからそれを正直に言い、最後はレイナとなった

レイナ

私はかなりいい情報が手に入ったよ

そう言いながらレイナは、机の上にメモを取り出した

レイナ

多分鬼は女だとおも

その時、太鼓と笛の音が聞こえると共に、いきなり当たりが黒い霧に覆われた

リド

!!

ウミ

(黒い霧ってこれのこと…?)

そう考えながら咄嗟にぬいぐるみの振りをする

辺りを見渡すが、隠れられる場所はなかった

そのため、全員がその場にとどまっていると、展示で見た鬼が現れた

ウミ

!!

現れたと同時にレイナが殺られる

ナギ

レイナ!

ナギがそれを見て叫ぶと同時に、金縛りが溶けたかのように全員散り散りに走り出した

ナギはレイナの死体に手を伸ばしたが、それをソウが引っ張る

その顔が、何か過去のことをフラッシュバックでもしたかのように青くなっていた気がしたが、ボクも慌てて逃げたので、それはあまり分からなかった

リドも、反射的にボクを持ち上げて走り出す

ウミ

リド、降ろして

リド

あ、ごめん

リドに下ろされると共に、何か憑依して戦えるようなものは無いかと記憶を探る

リド

クソがっ!

ボクがそのまま猫の姿で突っ込もうかと考えている時、リドが近くに置かれていた消毒液のボトルをぶん投げた

リド

なっ!?

その消毒液は鬼の体をすり抜け、そのまま壁に当たる

リド

ラーク!一旦逃げるぞ!

ウミ

っ…

そのまま3人と同じように鬼に背を向けて逃げる

ウミ

(物がすり抜けるって事は攻撃は効かないのかも…)

ウミ

(もしかしたら天界の物なら当たるかもだけど、今の器はこっちの世界の物だし…)

リド

ラーク、

そんなことを考えていると、リドが話しかけてきた

ウミ

こっちでは「ウミ」だよ

リド

あ、ごめん。つい

ウミ

大丈夫。それで?

リド

さっき物がすり抜けたよな?

ウミ

うん。多分こっちの物はすり抜けるんじゃないかな?

ボクがそう言うと、リドは少し何か考え込むような仕草をする

リド

確か、俺がここに来た時お前俺の体が「変化」したとか言ってたよな?

ウミ

う〜ん…多分言ったよ?

リド

それは、「こっちの体になる」のか?

リド

それとも、「あっちの体がこっち風に改造される」のか?

ウミ

多分、あっちの体がこっち風に改造されるんだと思うけど…

リド

じゃあ、俺のこの体は天界の物なんだな?

ウミ

そうなるね。多分

リド

よし、

ウミ

え、まさかそのまま突っ込むの?

リド

おう

ウミ

いや、それは危な

言い切る前に、リドは後ろを振り向いた。が、

リド

あれ…居ない

そこに鬼の姿はなかった

この間も、辺りは暗いし、笛と太鼓の音も聞こえる

ウミ

もしかして、別のヒトに行った?

リド

かもな

なるべく足音を立てないように来た道を戻る

リド

あ、消毒ボトル…

戻った時にそれが目に入り、リドがそっと元の場所へ戻す

ウミ

これ、生き残ったら係の人に怒られるかもね…笑

そんなことを言いながら話していると、霧が晴れた

ウミ

あれ…?

いつの間にか、笛と太鼓の音も止んでいる

リド

鬼が居なくなった…?

ウミ

生き残ったって事!?

リド

そうと決まれば、他の安否確認…

リドがそう言いながらポケットを探るが、その動きがピタリと止まる

ウミ

ちなみに、スマホは無くなってるよ

リド

早く言えよ!

リド

じゃあここで待ってるか…

ウミ

多分来るとは思うけどね

そのまま待ち続けて数十分…

ウミ

来ないね〜

リド

もしかして全員やられた…?

ウミ

一旦出てみる?

リド

うん

資料館の外は整備された道路以外に遊具も何も置かれていない公園のような場所だった

ウミ

いないね〜

リド

「いないね〜」って…

ウミ

一旦天界戻る?

リド

まぁ、殺られたならあっちに行ってもう1回戻ってくるか…

ウミ

多分それで合流出来ると思うし

そのままボク達は一旦、天界へと戻った

リド

ふぅ、

天界に戻り、いつもの姿に安心してるリドを連れてもう一度下界に戻ろうとする

リド

ちょっと待て

ラーク

ん?

リド

一旦こっちで休まないか?

リド

下界にはまた明日行けばいいし…

ラーク

リドがそんなこと言うなんて珍しいね

リド

あぁ、この件に関して正式に調査することになったからな

リド

追加で人が来るから説明しないと…

ラーク

そっか。大変だねぇ…

リド

多分ラークも協力することになるだろうから、紹介するな

そんなことを話しながら、ボク達は外へと出た

外に出ると、リドがスマホを取り出して言う

リド

ちょっと来れるか電話してくる

ラーク

うん。待ってるね

数分後…

電話を終えたリドが戻ってきた

リド

あと30分後、この店で待ち合わせだって。俺は資料やら色々あるから一旦家に行くな

ラーク

ボクも着いてく

リド

わかった

リドの家から資料の入ったファイルを回収して、待ち合わせの時間5分前に店に着く

ラーク

どーゆう人が来るの?

リド

仕事の後輩

ラーク

へ〜リド、後輩いたんだ!

物凄く以外だったので、驚いて少し大きな声が出た

リド

そこまで驚くことじゃないだろ…

ラーク

ごめんごめん、

ラーク

上手くやれてるの?

リド

……

そう聞くと、リドはボクからそっと目を逸らす

ラーク

上手くいってないんだ〜

リド

そこは分からない…

リド

って言うか、元々他のやつがあいつらの上司になる予定だったのに…

リドはそう言うと、眉間に皺を寄せてため息を着いた

ラーク

嫌なら断ればいいのに

出された水をクルクル回しながら言う

リド

断れなかったからこうなってる…

ラーク

そっか〜

ラーク

(まぁ、根がコミュ障っぽいリドは断るの無理か)

後輩との距離感も分からず苦労してるんだろうな〜と、他人事のように思う

そうしていると、例の後輩らしい人達が入ってきた

シド

センパ〜イ、珍しく時間通り来れました〜

ハズキ

それが普通なんだよ!

ラーク

あ、

2人の顔に見覚えがあり、思わず声が出る

ハズキ

あ、…

シド

え?どした?ハズキ?

片方は気づいたのか、ボクの方を見て固まる

ハズキ

死んだ時の方ですよね?

ラーク

うん。久しぶりだね〜まさかまた会えるなんて

シド

あぁ!あの時の!

ハズキの言葉でボクが誰だか思い出したようで、シドも驚いたようにボクの事を指さして言う

ハズキ

こら、人に対して指ささない

シド

厳しっ

初対面のはずなのに親しそうにしているボク達を見て、リドが混乱したように言う

リド

え、3人とも、知り合いだったのか?

驚いているせいか、普段の外用の言葉遣いが剥がれていた。いや、2人の前では普段からこの口調なのかもしれない

ラーク

(…なんかそれはやだなぁ…)

勝手に想像してモヤる

シド

センパイもこの人と知り合いなら言ってくれたらいいのに!

リド

ごめん、まさか3人が知り合いだったなんて…

ハズキ

ところで、お名前は伺ってもいいですか?

ラーク

あ〜そういえば言ってなかったね

ラーク

ボクはラーク。あの時も言ったけど、敬語はいらないよ

笑顔で自己紹介をしながら、そっと席に座る2人を見る

ラーク

(まさか、ハズキがシドに殴りかかりそうになってたなんて、誰も信じないだろうな)

最初に会った時の状況を思い出しながら、コップに入っている冷たい水を飲んだ

リド

それで、今回の事件についてなんだけど…

リドがそう言うと、2人の間に緊張と期待が走った。恐らく、初めての事件なのだろう

リド

下界で、能力者4人が、恐らく鬼によって同じ日をループしているみたい

口調が柔らかいリドに、先程は驚いて素が出ていただけかと何となくホッとする

ラーク

(リドとしては、素を出せた方がいいんだろうけどなぁ…)

そんなことを考えながら、そっと事件に着いて説明しているリドを見る。その顔には、笑顔が張り付いていた

リド

概要はこれで全部だけど、何か質問とかはある?

シド

ん〜…鬼についてはどの辺まで分かってるんすか?

リド

えっとね…

下界で取ったメモを取り出そうとしているリドに、自分の嫉妬心は無視して言う

ラーク

リド〜…流石に直属の部下なんだし、素をだしてもいいんじゃない?

リド

っ…

メモを取り出す動きがピタッと止まる

ラーク

この後もボク達協力しなきゃなんだし、そのままはキツイっしょ

自分の嫉妬心は押し殺し、笑顔を作って言う

視線を彷徨わせながら脂汗が滲んでいるリドを見て、チラリと後輩たちの様子も見る

いきなりこんな事言い出されたら迷惑だろうなと思いながら見ると、以外にも、その顔に迷惑そうな表情は浮かんでいなかった

それどころか、妙に納得したような顔をしている

ラーク

(多分2人も気づいてたんだろうな)

ラーク

2人も気づいてたっぽいし、素で接しちゃいなよ

ハズキ

!?

シド

!?

いきなり話に出された2人は何故バレたとでも言いたげな顔でこちらを見る

考えていることが顔に出やすいのだろうか。分かりやすい

リド

…分かった

リドは少しため息を着いてからまた説明を再開した

リド

じゃあ、説明を再開する

リド

まず、見た目。肌は赤く、顔は般若みたいだ。角が生えている。服装は青いボロボロの着物で、赤黒い…恐らく血だろうな。染みがある

リド

武器は錆びたボロボロの刀だ。これでも、当たったら1発で殺られる

いきなり淡々とした話し方になるリドに対して、2人は驚いてはいたが、嫌悪感は無かった

ラーク

こんな口調だけど、怒ってる訳じゃないからね

念の為、おちょくりも込めて補足説明をする

ハズキ

どれくらい錆びてるんですか?

ラーク

なんで斬れるのかが分からないくらい

リド

あと、これは俺とラークと、4人のうち1人にしか見えないが、黒い霧を纏っている。恐らくお前らにも見えるだろう

シド

なんでその人だけ見えるんすか?

ラーク

その子の能力だね。闇属性だから

ハズキ

えっと…闇属性というのは、よくゲームとかで見る?

ラーク

そっか、これから行く世界の説明もしなきゃなんだ

リド

それに関しては、この資料に書かれている。気になるなら貸すぞ?

ハズキ

ありがとうございます!

リドから資料を貰ったハズキは、早速読み始めた。真面目なのだろう

シド

読むのはいいけど、センパイの話聞き終わってからにしない?

ハズキ

あ、やべっ

そんな2人を見て、クスリと、笑みがこぼれる

その後、それ以外にも説明をしたり打ち合わせ等をして、結果的に2人も次は一緒に下界へ行くことになった

ラーク

じゃあ、話は纏まったし、これで解散にしよっか

シド

じゃあ、俺たちはこれで

ハズキ

また明日、よろしくお願いします

ラーク

うん。あ、偽名考えといてよ

シド

はーい

ハズキ

分かりました

2人が店を出る

ラーク

ふぅ、じゃあ、ボク達も帰る?

そう言うと、リドはいきなりボクの頬をつまんだ

ラーク

????

リド

なんか俺に隠し事あるだろ?

ラーク

え?ないよ?

咄嗟に嘘をつく

リド

嘘だ。さっき笑顔作ってた

そう言うリドの目は、ボクの目を真っ直ぐと見つめていて、全部バレている気がした

ラーク

…なんでわかるのさ

リド

長時間会社で作り笑顔してるからな。見抜くなんて余裕だ

ラーク

リド

で、何を隠した?

ラーク

ん〜秘密

リドには素を晒して欲しいが、自分は晒したくないため、秘密にする

リド

ラーク

イテテテ…ごめんごめん、

リドは、ボクの頬をつまむ力を強めた

ラーク

離して

リド

ん。ごめん

パッと手を離される

リド

で、何を隠した?

ラーク

リドもボクに言いたくないこととかあるでしょ?ボクも言いたくないことはあるんだよ

リド

ぐっ…まぁ、そうだけど…

ラーク

っと言うことで、この話は終わり!解散!

リド

あ、おい!

そしてボクは逃げるように席を立った

その後、2人で店を出て、途中まで一緒に歩く

リド

なぁ、本当に何を隠してるんだ?

ラーク

しつこいなぁ…秘密って言ってるでしょ

リド

なんかあるなら謝るけど…

ラーク

リドは何もしてないよ。ボクの問題

リド

…じゃあ、何も言わなくていいが、悩みがあったら相談しろよ

ラーク

はーい…

そう言うと、リドがずいっと小指を出てきた

ラーク

リド

ん。

リドがやりたいことを察し、ボクの小指を絡ませる

リド

指切りげんまん嘘ついたら針千本飲〜ます♪

ラーク

…ボク達何歳?

リド

知らん。覚えてない

少し笑いながら言うと、リドは自分からやったくせに恥ずかしそうにしながら言う

リド

なぁ、知ってるか?

ラーク

何?

リドは、先程まで絡めていた小指を見ながら言った

リド

これの由来。昔のニホンって国で、遊女が変わらぬ愛情の証って意味で小指切って渡したのが由来らしいぞ

ラーク

何それこっわ

ラーク

って言うか、どこで知ったのそんなこと

ボクの質問はスルーして、リドは更に説明を続ける

リド

それプラス、約束破ったら万回殴って針を千本飲ますらしい

ラーク

歌詞のまんまじゃん。意味

ラーク

って言うか、それがちっちゃい子の間で定番の約束のやつって…

リド

まぁ、実際にやる奴なんていないだろ

ラーク

いたら犯罪だよ

リド

そうだな笑

ラーク

何笑ってんのさ

そう言いながら、ふと自分の小指を見る

ラーク

(変わらぬ愛情、か…)

リド

あ、そろそろ別れ道だな

ラーク

ほんとだ。じゃあね

リド

あぁ、また明日

ラーク

うん

そうしてリドと別れると、ボクは一人暮らししている自宅への道を歩き始めた

ラーク

(いつかルームシェアとかしたいなぁ…)

ハセ

指切りってそんな意味あったのか…

くーき

結構有名だと思うけどね

くーき

このネタは入れたかったんだ

ハセ

それでは、

くーき

さよなら〜( ᐙ)/

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