TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

タイトル、作家名、タグで検索

テラーノベル(Teller Novel)

ビーッ!ビーッ!

医師

早くっ!蘇生だ!!

医師

〜〜を持ってこい!

……!!

類…?

医師

早く!!段々心音が小さくなっている!!

なぁ、俺を置いては行かないよな…?

約束したよな、俺と、ずっと一緒にいようって…

…トクンッ、トクンッ

医師

!!!

医師

動いた!!

医師

まだ間に合う!!まだ生きられる!!

類…戻ってこい…!!

俺を1人にしないでくれ…!!

医師

…心音84、呼吸にも異常なし。

医師

奇跡ですよ…!!まだ危ない状態ですが、一命は取り留めました!!

!!

類っ!!!

医師

…では、私はこれで、失礼します。

医師

意識が戻ったら、ナースコールを押してください。

はい!ありがとうこざいます!

……

パチッ

類!!

司…くん?

良かった!今、医者を…

…待って

?どうした、類?

…僕の話を聞いて欲しいな

司くんの声、聞こえたよ。ちゃんと。

確かに、約束したね。ずっと一緒にいようって、

でも、ごめんね。それ、守れそうにないや。

…なぜだ?!

お前はこうして、助かったじゃないか!

……君には分かるかい?

思うように体が動かせなくなり、薬も毎日、狂うほど飲まされて。

なのに、一向に良くならない。何度も死の淵をさ迷ってる。

むしろ、薬の副作用で頭痛と吐き気、めまいが治まらない。それに、副作用のせいで、下半身が動かせなくなった。

その苦痛を…君は理解できるかい?

…類、何が言いたいんだ、?

結論から言うよ

もう…楽にしてくれないか?

!!!

大丈夫。僕がいなくなっても、君は1人じゃない。

馬鹿か?!楽にって…!!

もう、疲れたんだよ。

苦しいのも、痛いのも、ぜーんぶ疲れた。

ならいっそ、君を置いて地獄へ行く方が、いいと思うんだよ。

バシンッ!

!?

……馬鹿野郎!!

つ、司くん…?

だったらっ、お前に俺の気持ちが分かるか!?

毎日毎日、病室に通って、お前を見る度に顔色が悪くなり、痩せていっている!!

まるで魂が抜けていく瞬間を見ているような毎日だ!!

お前がいつ死ぬか分からない状態で、夜もおちおち寝てられん!!

お前がいなくなったらどうしようって…!!そればっかりだ!!

司くん…

確かに、お前の言うことも分かる!!1番辛いのは本人だ!

だが、その後1番辛いのは誰だ?

1人遺された俺だ!!

!!

頼むから…諦めないでくれ…

そんな悲しいこと、言わないでくれ…

……

…ごめんよ、司くん。

君を怒らせるつもりはなかったんだ

ただ、僕といても、君は不幸になるだけだと思ったんだよ。

何故……!

…僕はもう、この先短い命だ。

君なら、今からでも僕を忘れさせてくれるような女性にも、出会えると思ったからさ。

…それは、

でも、気が変わった。

その時が来るまで…僕は生きるよ

!!

だから、待っててくれるかい?

もし、僕より魅力的な人が、君の前に現れたとしても、目移りしないで、待っててくれるかい?

…当たり前だろう!!俺はお前の恋人だぞ?

ずっと、ずっと待ってるから…

…ふふっ

な、なんだ急に!

いや、君に頬を叩かれたのも、怒鳴られたのも初めてだな、と思って。

そ、それはすまんっ!!

ふふ、全然大丈夫だよ。

僕の方こそ、ごめんね。

自分ばっかりが不幸のように感じて、君の不幸なんて考えてなかったよ。

類……

叶うなら、俺が代わってやりたい。

俺は…お前の為に何もしてやれない、俺が歯痒い。

ふふ、司くんは、僕にとってどんな薬よりも元気になれる存在だよ。

大切な人がいるって、いいねぇ…

俺も、そう思う。

…さぁ、もうそろそろ帰った方がいいんじゃないかな?

む、そうだな。本当は泊まりたいところだが…

また明日!来るからな!

うん!

その夜はやけに静かで、

星1つ見えなかった。

……(っ ‘ ᵕ ‘ c)ソワソワ

今日こそ…渡すんだ

類に…

…気に入ってくれるだろうか、

…いや、類なら、きっとどんなものでも喜んでくれる。

早く、病院へ行こう。

ナース

バタバタ

医師

〜〜〜〜!!!

ナース

〜〜!

…やけに騒がしいな。

何かあったのか?

ナース

天馬さんっ!!

ナース

神代さんの容態が…!!急に悪化して…!

何っ!?

ナース

こ、今夜が峠かもしれないって…!!

類!!!

ビーッ!ビーッ!

けたたましいブザーの音

医師

なぜだ…!!なぜ急に…!!

医師

おい!早く点滴!!

ナース

はいっ!!

慌てる医師

何もかもが、昨日と同じに見えて、少し違った

俺は直感で感じた。

類はもう助からない

類…

お前に、ずっと渡したかったものがあるんだ。

こんな時になったけど…

類、俺と結婚してくれ。

……

類は答えない

指輪も…買ったんだ。

お前は…派手なものや、高価なものは好きではないから…名前のイニシャルだけを彫った指輪だ。

……

こうして話しかけてると、戻ってきてくれる気がして。

俺と…ずっと一緒にいてくれ

ピーッピーッ

医師

くそ…ここまでか…!!

医師

いや、まだだ!まだ…!!

ピピ…ピーーーーーーッ

医師

…!!

ナース

…!

……

医師

…×月△日、○○時、○○分…っ

医師

死亡…確定っ…

……類?

俺……

うっ、あああああああぁ!!!

馬鹿っ!!馬鹿類っ…!!

昨日約束したばかりなのにっ!!

嫌だ…嫌だ!!!置いていかないでくれ!!

ナース

天馬さんっ、!

医師

……グッ、

続きは…コメント5件くださいぃぃ

天才発明家が遺したアンドロイド 【改訂版】

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

457

コメント

10

ユーザー

やべこれ寝る前に見たら寝れなくなるやつや   よし…今日は徹夜するか…(

ユーザー

あれっ、目から滝が... ( ᵒ̴̶̷᷄꒳ᵒ̴̶̷᷅ )

ユーザー

大丈夫だよグスッ…司くんグスッ

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store