兄さんの特別

※無断転載ダメ

※アンチは消えろよ〜

※弟がウザイと思ったら、【#弟死す】と書きましょう(*^^*)

では、見ていきましょう

俺の名前は日向翔陽。

日向家では2番目で、弟と最近家族になった義兄が居る。

義兄の事は好きだ。俺と話してくれるし、プレゼントだってくれる。

だから俺は勘違いしていた。義兄は俺だけ見てくれてるって。俺だけにプレゼントくれて、俺だけ祝ってくれるって。

でも義兄は弟にも同じことをしていた。俺だけ特別じゃなかった。

一人は、怖い。

誰か、そばに居て欲しい。

にぃ、さんっ。

義兄の飛雄兄さん。見た目の割にはすごく優しくて、俺の世話をしてくれる。

朝、1番に起こしてくれる。

それでも、俺は兄さんの特別じゃない。

俺の、双子の弟、柊翔とは昔から病弱だった。

熱を出し、寝込んでは入院の繰り返し。学校に行ったのだって数回ぐらい。

兄さんが来てから、変わった。

体調も良くなるし、俺よりも話すことが多くなった。

俺は羨ましい、そんな目をしながら2人を見る。

柊翔は、俺のことを嫌っている。

人のを勝手に取ってるかららしい。

でも、俺だって兄さんは俺のもの。

誰にも取られたくない。

俺だけ特別扱いしてほしい。

そんなこと無理、なんだけど。

この、2人の扱い方。

母さんは俺のことが見えてないんだって。

俺の名前は呼んでくれないし、俺の目も見てくれない。

母さんとは違い、父さんはちゃんと俺のことを見てくれている。

優しい、父さん。

5年前ぐらい、俺らが小学生の時。

実の父親が他の女を作って家を飛び出した。

それから母さんは柊翔にだけ愛すようになった。

俺の言うことは聞いてくれない。病弱の弟だけを、愛した。

そして、中学校に上がる前らへんだった。

新しい家族が出来ると母さんはいつもより喜んでいた。

それが兄さんと父さんだ。

兄さんと父さんはみんなを見てくれた。

プレゼントも、ケーキも、お小遣いも。

本当に嬉しかった。

母さんや柊翔よりも俺は父さんや兄さんが大好きだって。

柊翔からは、睨まれたりするけど俺は2人が本当に好きだ。

俺、柊翔、兄さんは同じ高校に進んだ。

烏野高校。俺が行きたいって言ったから兄さんも着いてきて、それに続いて柊翔も着いてきた。

今日は授業はなく、ガイダンスみたいなものがあった。

教室分けをしたり、自己紹介。教科書を配ったり、ちょっとだけ遊んだりした。

やっぱり兄さんは特別扱いをしてくれる。

休み時間。

逃げてきちゃった。

最低だ。

分かってる。兄さんは両方とも特別扱いだって。

知ってる。

でも、俺の前では見せたことない笑顔。なんで、柊翔の前だけなの？

俺にも、笑いかけてよ。

お願い···。