佐奈
やっと…学校終わったか…帰ってゲームでもしよう。
不良
おい!玲央!ちょっと来いよ!
玲央
え…まっ…またですか?
不良
俺達なぁ金に困ってんだよ!
不良
昨日、ゲーセンでゲームやりまくって財布の中すっからかんなんだよ!
不良
なぁ玲央、友達だろ!金貸せよ!持ってんだろ!
玲央
もう…お金なんて…お母さんの財布からだって…流石にバレます…もうやめてください。
不良
そんなこと知ったこっちゃねーよ!さっさと金貸せや!
不良
母ちゃんがだめだったら父ちゃん!それかじいちゃんばあちゃんに金せびりに行けや!
不良
それか、カツアゲでもして持ってこいや!
不良
俺らはまだゲーセン行きてぇんだよ!
佐奈
(あれは…同じクラスの玲央君…彼もかわいそうに…)
佐奈
(2年に進級して以来…ずっといじめられてさ…)
佐奈
(元々はおとなしい子だったけど…もっと人と接すればこんな事にならなかったろうに。)
校門
佐奈
まっ厄介事にはかかわらないほうがいい。
祐介
佐奈!遅かったじゃないか!帰ろうぜ!
佐奈
(彼は祐介。中学からの親友だ。)
帰り道
佐奈
ねぇ祐介、玲央っているでしょ。
祐介
あぁ…あのいじめられてる子?不良から金盗られてるよな。
佐奈
そうそう。
佐奈
どうして、誰も助けてやらないのかな?
祐介
どうした…急に?
佐奈
いや…一年まで仲良かったからさ…少し心配で。
祐介
ならお前が助けてやればいいだろ。
佐奈
やだよ!厄介事にはかかわりたくないし!
祐介
つまりそう言うことだろ?
祐介
少なくとも仲良かったお前ですらそうなってるし。
祐介
わざわざ知り合いでもないやつを助けるか?かかわらないのが1番さ!
佐奈
そうだね…
学校
佐奈
あいつらまたやってる。
玲央
もうお金は出せません…親にバレたんです…こっぴどく叱られました…もう勘弁してください。
不良
てめぇ!もしかして俺らの事言ったんじゃねぇよな?
不良
もしそうだったらわかってんのか!てめぇ!殺すぞ!オラァ!
玲央
もうやめてくれぇぇぇぇぇ!!これ以上は耐えられない嫌だぁぁぁぁぁぁ!!
不良
黙れ!周りに聞こえるだろ!
佐奈
・・・
不良
なんだてめぇ!こっち見てっと殺すぞ!コラァ!
佐奈
すっ、すいません。
校門
佐奈
ごめん、ごめん、待った?
祐介
どれ?それじゃ帰ろうか。
帰り道
佐奈
今日はさ…玲央君…親にバレてどうこうって言ってたんだよな。
佐奈
親の財布からお金とるの…見つかったのかな?
祐介
まっ結構な頻度でせびられてたからな。学生じゃ小遣いも少ないだろうし。
祐介
あまり…そう言う話やめようぜ…気分悪い。
佐奈
うん。
佐奈
(そして次の日から玲央君は学校に来ることはなくなった。)
佐奈
(別に自殺とかしたことない。かと言って転校とかしてないし。)
佐奈
(玲央君は…自分の部屋に…引きこもってしまったらしい。)
佐奈
(誰か…助けてあげれば…そんなことには…)
佐奈
(ほんと…かわいそうに)
帰り道
祐介
へぇーあいつ学校に来なくなったか。
佐奈
誰か助けてあげれば、よかったのにね。
数日後
不良
おい!そこのお前!
不良
ちょっと面貸せよ。
佐奈
ん?
佐奈
(そして時がたち…私達は、3年になった。)
祐介
あーやっと学校終わったー疲れたなー。
不良
おい!佐奈!ちょっと来いよ!
佐奈
ま、またですか…お金はもう…ありませんよ…
不良
ないじゃないだろ!なめてんのか!
不良
俺ら最近サバゲーにハマってんだよ!
不良
新しいエアガン買いてぇんだよ!
佐奈
そんなこと言われたって
不良
んだとコラァ!
帰り道
祐介
厄介事はゴメンだ…悪いな佐奈…
祐介
お前なら…わかるだろ?