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【薬屋のひとりごと】壬猫推しが作るオリスト

第2話 - 第2話【調薬助手】

362

2024年01月09日

#恋愛

#創作

#薬屋のひとりごと

#オリジナルストーリー

暇人るか

るか

みなさんこんにちは〜！！
第1話のいいね数がなんと250以上行きました！
まさか初投稿でこんなにいいねを頂けるとは思っていませんでした…🥹‪
本当にありがとうございます✨
出すの遅れてすみません💦
第2話は、【調薬助手】です！
ぜひ楽しんでってください！

るか

行ってらっしゃ〜い(｡･ω･)ﾉﾞ

猫猫

ん…はっ…もう朝か…何だか悪い夢を見た。

猫猫

(壬氏様が皇帝になり、私が妃になるという夢を見た…昨日の出来事のせいか…？)

トントン

高順

失礼します、小猫。ﾍﾟｺﾘ

猫猫

あ、あぁ高順様。どうしましたか？

高順

私も詳しく知らされていないのですが、壬氏様がお呼びです。

猫猫

(はぁ…また面倒事に巻き込まれそうな予感がする。極力関わりたくないというのに…)

猫猫

…御意( -᷅_-᷄ )

高順

そのような目は壬氏様に会った際向けないで頂けると…。

猫猫

(やばいまたつい顔に出てしまった…！)

猫猫

す、すみません。気をつけます。

高順

では私はこれで。準備が出来次第、応接室に来るようにと仰っていましたので。

猫猫

…御意。

猫猫

(よりによって応接室だと？あの様子じゃ高順様は応接室には来ないであろう。
はぁ…一体何の用なんだ…)

猫猫

…よし。髪留めが見つかってよかった…。正直行きたくはないがここで行かなかったら何されるか分からないし行くしかないよな…。

ガチャッ

トントン

猫猫

失礼致します。ﾍﾟｺﾘ

壬氏

薬屋、おはよう。

猫猫

おはようございます、壬氏様。

猫猫

早速何ですが、今日はどうして呼び出したんですか。今日はやることがあるのでお早めにお願いしたいです。

壬氏

そうか。実は突然なんだが…

猫猫

…？

壬氏

俺も調薬をしてみたい。

猫猫

そうなんですね〜！………はっ…今なんて言いました？！

壬氏

だーかーら、調薬をしてみたいと言ったんだ

猫猫

(そんな薬の知識ない人が作ったらどうなるかは想像がつくだろう？)

猫猫

どうしてそんないきなり…

壬氏

お前が調薬している時いつも楽しそうだったからな。俺も少し気になっていたんだ。

壬氏

(本当は、俺の目的は惚れ薬を作ることだ。)

猫猫

はぁ…そもそもそれだけなら言いにこればいいじゃないですか。

壬氏

言いに行って誰かに聞かれでもしたらどうなるか予想がつくだろう？

猫猫

(…壬氏様が調薬をするなんて聞いたら妓女達が集うに違いない、と。)

猫猫

(意外と自覚はあるもんなんだな。)

猫猫

…それもそうですね……。

猫猫

ではこの後調薬する予定なので、調薬したいのなら来てくださいね。早く来ないと先作っていますから。

壬氏

今から薬屋について行ってはダメなのか？

猫猫

はぁ…壬氏様が調薬をするって知ったら妓女達が集うかもしれない、と考えることは出来るのに私と歩いていたら何か誤解を生むかもしれないというのは考えれないんですかぁ…？

壬氏

別に誤解を生んでしまっても気にしなければ良いじゃないか。

猫猫

確かに壬氏様は気にしなければいいですけど私は気にしないことなんてできませんよ。

壬氏

水晶宮の時はあんな様子だったのにな。

猫猫

(もうその話は辞めて欲しい。)

猫猫

…それとこれとはまた別です。

猫猫

では私はもう行きますので、少し時間を置いてから来てくださいよ。

ガシッ

壬氏

…いいから、一緒に行くぞ。

猫猫

…ちょっと何をするのですか！

ガチャッ

猫猫

壬氏様いい加減手放してください！

壬氏

……………………｡

猫猫

(もうなんなんだこいつは…！)

猫猫

(早く玉葉様に叱られればいいのにな(-ω- ))

猫猫

(周りの妓女達の視線が見なくとも伝わってくる。手掴まれてる所見られたら言い訳も出来ないだろ。)

猫猫

(はぁ…本当に周りの妓女達の視線が痛い。)

李白

…里帰りの時の嬢ちゃん！

猫猫

(うげっ…大型犬まで来てしまった。これはまたややこしくなりそうな予感( - - `))

猫猫

ごきげんよう、李白様。

李白

…壬氏様、嬢ちゃんをどこに連れていくんですか？

壬氏

…それをお前が知る必要は無い。

猫猫

(なんだか怒っているのか？2人は仲が悪いのかもしれないな。)

壬氏

(薬屋と里帰りした李白は許さないわけがないだろう。…面倒者に絡まれてしまった)

李白

…そういえば嬢ちゃんさ、里帰りの時も気になってたんだけどそばかすなんてあった？

猫猫

ま、まあ色々とわけがありまして…

壬氏

おい薬屋、早く行くぞ

猫猫

はぁ…どうしてそんな焦っているのですか

壬氏

単に早く行きたいからだ。

李白

壬氏様が言うなら〜じゃあ俺はこれで失礼します！ﾍﾟｺﾘ

猫猫

…はぁ…そんなに嫌でしたか？

壬氏

……別に嫌ではない。

猫猫

(ジト目になっているのにその言葉は通用しないぞ( '֊' ))

バチッ

壬氏

あぁおい薬屋。

猫猫

手を掴まれると動きづらいんです。

壬氏

まあ、どちらにせよ早くしないと日が暮れてしまう。行くぞ。

猫猫

…それくらいわかってますよ。

猫猫

(この男はたまに鈍感なんだよな…。)

猫猫

私はまず1つ作りたい薬がありますので、初めの方は見ていてください。

壬氏

どんな薬を作るんだ？

猫猫

…私が使う薬です。

猫猫

(里樹妃様が使う薬を作っています、なーんて言ったらしつこく言及されるに違いない)

壬氏

どこか体調が悪いのか？！それとも怪我を？

猫猫

そんなんじゃありませんよ。そもそもなんでそんな驚くんですか…。

壬氏

(なんだその呆れた目は…( ◜ᴗ◝)やはり薬屋は特別だ。他の妓女達とは目つきが違う。)

猫猫

…何か変な妄想をしてませんか(⩌-⩌)

壬氏

ははっ。…前にも言ったがそういうやつだよな、お前って。

猫猫

(なんなんだこいつは…私の親か何かかよ…)

猫猫

そんなこと言ってないで調薬の様子を見たらどうですか。…そもそも薬の知識がないというのに調薬するなんて無理な話だと思いますけど。

壬氏

やってみないと分からないだろう？それに、薬の知識がある人ならここにいるじゃないか

猫猫

私はあくまでも基本を教えるだけです。

猫猫

あ、そうだ。あとはカカオが必要です。壬氏様取っていただけないでしょうか

壬氏

わかった。…そういえば前もカカオを使っていたな。カカオはよく使うのか？

猫猫

はい。カカオは疲労回復や滋養強壮に効果があるので、薬に使われることが多いんです。

猫猫

カカオが使われているチョコレートは媚薬としても有名でしたし、カカオは薬に適しているのかもしれませんね。

壬氏

お前はやっぱり薬のことだけは詳しいな

壬氏様は猫猫に微笑む

猫猫

…なにか文句でも？⩌˷⩌

猫猫

当然のことですが薬師が薬に詳しくなかったら薬師にはなれませんよ。

猫猫が呆れて言う

壬氏

…そうだな。

猫猫

(なんでこいつはずっと笑ってるんだ。もし中身が子供になっていたとしたら気づかないかもしれません。)

壬氏

ほらこれカカオだ。

猫猫

ありがとうございます。

猫猫

ふぅ…あとはあれを熱して混ぜるだけだ。

猫猫

壬氏様その奥にある物も取っていただけないでしょうか。

壬氏

この木の実のようなものか？

猫猫

はい。それはクミンという物です。

猫猫

(実際クミンは無くてもいいのだが美肌効果があるからあった方が良いだろう。)

壬氏

どんな効果があるんだ？

猫猫

…免疫力が上がるなどの効果です。

猫猫

(クミンは免疫力が上がったり、美肌効果があったり、老化防止、リラックス効果がありますからね。)

壬氏様はクミンを手で持ち、色々な角度から眺めている

壬氏

このクミン？というのはこんな小さいのにそんな様々な効果があるんだな…

猫猫

はい。

猫猫

………早くかしてくれませんか？( -᷅_-᷄ )

壬氏

あぁ、すまない

猫猫

これを熱して…

猫猫

うおぁっ！あっつ…

壬氏

…薬屋！大丈夫か？！

壬氏

俺に手を見せろ

猫猫

い、嫌です。自分でなんとかできますから。

壬氏

自分でなんとかできるとしてもひとまず俺に見せてくれ。

猫猫

(こいつは何を言ってんだか。心配しているのに対しキツく言うのは宦官に喧嘩を売るも同然だ。だから今は優しく言わないとか…)

猫猫

なぜ壬氏様に見せないといけないんですか？

壬氏

心配だからに決まってるだろ！

猫猫

……はぁ…もう好きにしてください

壬氏様が険しい顔で猫猫の手を見る

壬氏

……酷い火傷だ。火傷に効く薬は無いのか？

猫猫

…今は在庫切れです。

壬氏

…それなら、材料と作り方を言ってくれ。
俺が火傷薬を作ってやる。

猫猫

何を言ってるんですか？さっきまで調薬助手としてやっていたのにいきなり調薬するだなんて無理ですよ…

壬氏

いいから。…材料はなんだ？

猫猫

…まずアオキをすり潰してその汁を火傷に塗ります。そしたらホトケノザを乾燥させて食べれば大丈夫です。これが一番簡単な火傷薬でしょう。

壬氏

俺でも簡単に出来そうだな。薬屋は座って待っていろ。

猫猫

いえ。手に軽い火傷を負っただけなので私も手伝いますよ

猫猫が立とうとすると…

ギュッ

猫猫

(うわ近っ？！なんでこいつはいきなり…！)

猫猫

っ……ちょ、壬氏様…！

猫猫

(ヤブ医者がきたら確実に誤解される…！)

猫猫

早く離してください。誰かに見られた場合、私が喧嘩売られることになるんですからね

壬氏

お前がずっと座らないんだったら離さない

猫猫

……はぁ、座っておくので離してください。

猫猫は尖ったような声で言う

壬氏

……そうか。

壬氏

アオキ…これのことか。これをすり潰して……。…どうやってすり潰すんだ？

猫猫

…薬研挽きを使ってください。

猫猫

よいしょっ…

壬氏

あぁおい薬屋！座っておくと言っていただろう？！

猫猫

そんなのその場しのぎに決まってるじゃないですか(⩌⩊⩌)

壬氏

お前………！

猫猫

…そもそも平気です。こんな手の火傷だけなら壬氏様に作ってもらわなくとも私だけで作れます。

壬氏

…………………。

猫猫

(……少し言い過ぎたか？でも私は壬氏様の弱みを握っている。つまりは私に何かするとしても壬氏様の弱みさえあれば私は何をしても許される。)

壬氏

……高順、行くぞ

高順は物陰でひっそりと見守っていた

高順

はい。

猫猫

高順様いつからそんな所に？！

壬氏様は早足で出ていった

高順

小猫、壬氏様にだけ当たりが強すぎませんか？壬氏様に謝ることをお勧めしますよ。

高順

では私は壬氏様の元へ行かねばならないので失礼しますﾍﾟｺﾘ

猫猫

(………確かに言いすぎたかもしれない。しかし、本当のことを言っただけなんだけどな)

猫猫

………はぁ…もう仕方ない…！行けばいいんだろ行けば！

トントン

壬氏

誰だ。

猫猫

……翡翠宮の妓女の者です。

壬氏

……帰ってくれ。

猫猫

……壬氏様、お願いします。少しだけお話がしたいだけなのです。

壬氏

………仕方ない。少しだけだと聞いたからな。

猫猫

はい。

猫猫

失礼しますﾍﾟｺﾘ

壬氏

……それで、何の用だ。

猫猫

(弱みを握っている、と主張したところでどうってことないのかもしれないな。これは言わないでおいてやろう。)

猫猫

…………すみませんでした。私はすぐ調子に乗ります。…そのため、壬氏様に辛口を言ってしまったりするのが私の短所だと自覚しております。

壬氏

……………火傷、大丈夫か。

猫猫

(今火傷のことは話してないんだけどな。)

猫猫

…まだ調薬をしていません。

壬氏

……お前が良ければ、俺に調薬をさせてくれないか？

猫猫

…もちろんです。

壬氏

そうか。では行こうか。

壬氏様が微笑む

猫猫

……はい。

猫猫

(なんだこいつは。さっきまでの顔からこんな笑顔で微笑むだなんてな。珍しくさっきの微笑みはあまり気持ち悪くは思わなかったな。)

壬氏

ほら。これすり潰したぞ。

猫猫

ありがとうございます。そしたら私が塗りますよ。

壬氏

ダメだ。俺が塗る。

猫猫

…わかりましたよ

猫猫

…私が調薬するとき、壬氏様も来ますか？調薬助手みたいな感じです。もちろん宦官という立場ですので忙しいのなら大丈夫ですけど

壬氏

いや、仕事については大丈夫だ。ぜひその調薬助手にならせてもらおう。

猫猫

…分かりました。

猫猫

(今日はこいつを怒らせてしまったからな。少しくらいは甘やかしてやんないと。)

高順

…さすが小猫です。

猫猫

わわっ…また高順様がいきなり…！

壬氏

薬屋じっとしろ。

猫猫

……はい

壬氏

これで大丈夫だ。

壬氏

これもさっき乾燥させておいたんだ。ほら食べろ。

猫猫

ありがとうございます

猫猫

ŧ‹"ŧ‹"(・ч・)

壬氏

……その …さっきは俺こそすまなかった。

猫猫

いいえ。私が壬氏様に酷いことを言ってしまっただけなので壬氏様は悪くありません。

壬氏

…………そうか。

壬氏

…そういえば里樹妃の頼み物は用意できたのか？

猫猫

はい。あとは金剛宮へと持っていくだけです。

壬氏

それじゃあ、金剛宮に行ったあとは俺のところに訪ねに来い。

猫猫

(そんな笑顔で言われましても…)

猫猫

……わかりましたよ。…変なことしたら、わかってますね？

壬氏

あぁ。

壬氏

薬屋、今日はもう寝ろ。外も徐々に暗くなってきたしお前は病人だ。

猫猫

(仕方ない。あんなことになった以上、今日のみはこいつの言う通りにしてやろう。)

猫猫

……わかりましたよ。

壬氏

俺が見送ってやる。

壬氏

ほら行こう

猫猫

…はい

壬氏

薬屋、明日早朝からここへ来てもよいか？

猫猫

早朝は忙しいので、朝は朝でも遅めに来てくださるのなら大丈夫です。

壬氏

わかった。それではまた明日。

猫猫

ちょっと待ってください。明日何かあるのですか？

壬氏

明日は妓女達がその仕えている妃の人達に踊りを披露し妃を楽しませる、妓女の舞披露会があるんだ。知らなかったのか？

猫猫

はい。初めて耳にしました

壬氏

そうか…それなら俺が玉葉様に聞いておこう。明日の昼から始まるんだが、猫猫が何も知らないとなると少し難しいかもな

壬氏

その舞は長くて複雑なんだ。すぐに覚えられるようなものでは無い。

猫猫

それに私は舞をするなど初めてなので厳しいでしょうね。とりあえず玉葉様に聞いたらまた明日の朝にでも教えてください。

壬氏

わかった。それではまた明日。

猫猫

…………はい。

その後少し舞披露会のことを考えていたがどうでもよくなり考えるのをやめた。今日は色んなことがあり大変だったからかベッドに入るとすぐに視野が狭まっていった。

るか

おかえりなさい〜！！
相変わらず短くてすみません！

次回…♡×100

【薬屋のひとりごと】壬猫推しが作るオリスト

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