テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
11件
倉橋ちゃん 可愛すぎる🫶🏻︎💕︎︎ 最高だったよ🥺 次回も楽しみにしとく!
「雫の乙女心が尊すぎて無理…!!!!😭💕」 体育館の前で影山くんを見た瞬間の心臓の跳ね方、朝から一日中落ち着かない感じ、めっちゃわかる〜!「知らない人なのに視線が離れなかった」ってとこ、まさに一目惚れの衝動そのものすぎる🥺✨ しかも美術室で無意識に彼の輪郭描いちゃうとか、雫の恋愛不器用さが可愛くてしんどい…!瑠奈との掛け合いも微笑ましくて最高でした💖 次の話、めっちゃ楽しみにしてます!!作者様ありがとうございます⋆♡
16
春の風は気持ち良い 甘ったるい花の匂いも、騒がしい新学期も、好きだ でも、恋とはどういう感情なのかわからない きっと一目惚れなんて、もっと軽いものだと思っていた。 例えば、顔がいいとか。 優しかったとか そういう、単純な理由で始まるものだと そしてあの日、 体育館の前を走っていったあの人を見た瞬間だけは、きっと一生忘れられない
新短編
恋に溺れたゐ Start.
かなぴー
かなぴー
かなぴー
かなぴー
かなぴー
◆倉橋 雫(くらはし しずく)/好きな名前に置き換えok ■プロフィール 烏野高校 1年 美術部所属 明るくて話しやすい性格 人懐っこく、初対面でもわりとすぐ喋れるタイプ ちょっと天然 表情がころころ変わるので感情が分かりやすい ◆性格 雫は基本的に“陽だまり”みたいな子。 よく笑うし、リアクションも大きい。 嬉しいとすぐ顔に出るし、楽しいと声も少し大きくなる でも恋愛に関してだけは、とにかく不器用 恋愛のことになると、 目が合っただけで固まる 顔が真っ赤になる 変な返事をする 挙動不審になる ひとりで勝手に照れて沈む という、普段とのギャップがかなり激しい。 本人は隠しているつもりだけど、周りにはわりとバレている ◆好きなもの 絵を描くこと 夕方の教室 絵の具の匂い ◆その他 人を見る時、細かいところをよく見ている 指先の動き 呼吸 声色 歩く速さ そういう些細なものに気づいてしまう
かなぴー
春の空気は、少しだけ甘い 朝の風に混ざる柔軟剤の匂いとか、焼きたてのパンの匂いとか、校庭の土っぽい匂いとか。 全部がふわふわ漂っていて、始まったばかりの高校生活みたいだった 今日で3週間目のJK生活…!!
烏野高校
校門を見上げながら、私は小さく息を吐く 新品のローファーはまだ硬い 歩くたび、かかとが少し擦れて痛かった
倉橋雫/ Kurahashi
ぽつりと零すと、隣を歩いていた女子、雪宮瑠奈が吹き出した
雪宮瑠奈/ Yukimiya
倉橋雫/ Kurahashi
雪宮瑠奈/ Yukimiya
倉橋雫/ Kurahashi
雪宮瑠奈/ Yukimiya
朝の校門前は騒がしかった
誰かの笑い声 部活勧誘の大きな声 風に揺れる桜の葉の擦れる音
全部が新しくて、眩しくて、少しだけ落ち着かない
私は人混みを避けるように歩きながら、ぎゅっと鞄を抱え直した 教室、ちゃんと馴染めるかな 友達できるかな 先生怖くないかな そんなことばっかり考えていた、その時だった
??
体育館側から聞こえた声に、私は反射的に振り向いた
風が吹く 春の匂いが、一瞬だけ強くなる その向こう ジャージ姿の男子が走っていた
黒い髪 鋭い目 その人はボールを片手に持ちながら、 少し苛立ったみたいな顔で前を走る男子を追いかけていた
朝日が横から差し込んで、その輪郭だけが妙にくっきり見えた シューズが地面を蹴る音 ジャージの擦れる音 息を切らす声 全部がやけに鮮明だった
倉橋雫/ Kurahashi
心臓が、大きく跳ねた どくん、と 耳の奥まで響くくらい
知らない人だった なのに 視線が、離れなかった
雪宮瑠奈/ Yukimiya
隣の声も聞こえない ただ、その人だけ見ていた 真っ直ぐ前を向いて走る姿 無駄のない動き 少し険しい横顔
綺麗だと思った かっこいい、そう思った
びっくりするくらい、一瞬で その人はそのまま体育館の扉を開けて、中へ消えていく バタン、という音でようやく現実に戻った
倉橋雫/ Kurahashi
雪宮瑠奈/ Yukimiya
倉橋雫/ Kurahashi
雪宮瑠奈/ Yukimiya
雪宮瑠奈/ Yukimiya
自分でも意味が分からなかった ただ胸が熱い 顔が熱い 息が変
倉橋雫/ Kurahashi
無意識に漏れた声 繊細で、初々しい
雪宮瑠奈/ Yukimiya
倉橋雫/ Kurahashi
倉橋雫/ Kurahashi
雪宮瑠奈/ Yukimiya
倉橋雫/ Kurahashi
両手で顔を隠す 熱い たぶん耳まで赤い なんなのこれ ほんとになんなの
その日、一日中落ち着かなかった 教科書の音 チョークが黒板を擦る音 窓から入る風 全部聞こえてるのに、頭に入ってこない
ちら、と前を見る 窓際 少し離れた席 そこに、その人がいた
名前は、影山飛雄 出席確認で初めて知った
低めの声 短い返事 それだけなのに、心臓が変になる
先生
倉橋雫/ Kurahashi
先生に呼ばれて、私は飛び上がった 教室が少し笑う
先生
倉橋雫/ Kurahashi
恥ずかしい でもその瞬間、前の席の男子が少しだけ振り返った 黒い瞳と目が合う
倉橋雫/ Kurahashi
雫は机に突っ伏した 熱い 無理 顔が上げられない
ーーーーーー昼休みーーーーーー
雪宮瑠奈/ Yukimiya
倉橋雫/ Kurahashi
雪宮瑠奈/ Yukimiya
倉橋雫/ Kurahashi
雪宮瑠奈/ Yukimiya
倉橋雫/ Kurahashi
雪宮瑠奈/ Yukimiya
倉橋雫/ Kurahashi
図星だった クラスメイト、ただそれだけなのに 話したこともないのに なのに、目で追ってしまう
窓の外から、バレー部のボールの音が聞こえる バンッ バシッ 規則正しい音
その度に、私の視線がそっちへ向いてしまう 無意識だ
雪宮瑠奈/ Yukimiya
倉橋雫/ Kurahashi
雪宮瑠奈/ Yukimiya
倉橋雫/ Kurahashi
両手で頬を押さえる でも熱は全然引かない
雪宮瑠奈/ Yukimiya
倉橋雫/ Kurahashi
ーーーーーー放課後ーーーーーー
私は美術部の見学へ向かっていた
美術室は絵の具の匂いがした 乾きかけのアクリル 木製イーゼル 少し古いカーテン 落ち着く匂い
??
??
誰かが近づきながら笑う
倉橋雫/ Kurahashi
倉橋雫/ Kurahashi
??
倉橋雫/ Kurahashi
??
花道昴/ Kadou
花道昴/ Kadou
高木心/ Takagi
高木心/ Takagi
高木心/ Takagi
花道昴/ Kadou
倉橋雫/ Kurahashi
ーーーー
窓際の席に座る
夕陽が机に落ちていた オレンジ色の光 白い紙 鉛筆 静かな空間 さっきまで騒がしかった頭が、少しだけ落ち着いていく
…はずだったのに
ふと、窓の外に人影が見えた 体育館へ向かう男子
黒い髪 長い脚 見間違えるわけがない
倉橋雫/ Kurahashi
まただ また心臓が跳ねる 影山飛雄 その名前を心の中で呼ぶだけで、苦しくなる。
なんで なんでこんな 今日初めて、存在を知ったのに…なのに
窓の外の風がカーテンを揺らす 春の匂いが流れ込んでくる 遠くで、笛の音が鳴った
その人は振り返らない こっちなんて見ていない なのに私だけが、その背中から目を離せなかった。
まるで 最初から、恋に落ちる運命だったみたいに
私はそっとスケッチブックを開く 鉛筆を持つ 描こうと思ったのは風景だったのに 気づけばそこには、黒い髪の輪郭が描かれていた
倉橋雫/ Kurahashi
自分で描いて、自分で顔が熱くなる
高木心/ Takagi
先輩が覗き込もうとして、私は慌てて閉じた
倉橋雫/ Kurahashi
花道昴/ Kadou
倉橋雫/ Kurahashi
胸が苦しい でも嫌じゃない むしろ、少しだけ嬉しい
窓の向こう 体育館へ向かう後ろ姿は、もう見えなくなっていた なのに 心だけが、まだそこに置いていかれている
──その時、私はまだ知らなかった
この恋が、静かに、自分を溺れさせていくことを
ーーーーーーーー
かなぴー
かなぴー
かなぴー