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2人ともお大事に~👋
久しぶりのさっくんだぁ!
何度目の目覚ましだろうか、と意識が浮上すると同時に懐かしい感覚に襲われた。
あぁ、熱だ。
昨日までは喉の違和感と倦怠感のみだったが、今ではすっかり体が火照ってる感じがする。
発熱なんて中学生以来ではないかと冴えない頭で救急箱をゴソゴソとあさり、体温計を取っ掴むと、だるい体にさしこんだ。
佐久間
そんな思いとは裏腹に、ピピピ…という電子音が鳴り響き、現実世界に引き戻らせる。
゙37.8゛
佐久間
洋服に着替えて事務所に行くだけでも精一杯だろうに、そこからダンスレッスンなど参加できるか? ──いや、無理だろ。無理に決まってる。
いっその事休んでしまおうかと立ち上がってカレンダーを見ると、すでに日産ライブまで1ヶ月を切っていた。
風邪、発熱。
休む理由は十分にある。が、無論、休めない理由だってあるのだ。体にムチを打って身支度をした。自分の中にはもともと休むという選択肢などなかったのだろうと思う。
そして食パンを1枚、口に放り込んでから家を飛び出した。
事務所に向かう途中の事など、正直覚えていない。
阿部
佐久間
レッスン室が無性に暑く感じる。熱、上がったかなぁ。とどこか他人事のように思いながらドリンクを口に運ぶと、喉がズキンと痛んだ。昨日よりも確実に悪化しているが、そんな俺の体調なんかそっちのけで練習は進んでいく。
岩本
阿部
つい、ぼーっとしていた。 阿部ちゃんの声でハッとなる。
いつもなら、考える間もなくフリに入れるのに今日はなんだか反応が遅れたりしていた。
佐久間
岩本
自分でも驚くほど弱々しい声。しかし皆レッスンに集中で、気づく様子など微塵もない。
練習開始から30分。 休憩の際、阿部ちゃんに声をかけられた。
阿部
佐久間
観察力が長けてる阿部ちゃんには勘付かれてしまっていたが、それ以上何も言わないでと彼の声を遮るようにそう言った。
うまく笑えているだろうか。他のメンバーには隠せているだろうか。今の頭では考えられそうにない。
約10分間の休憩が終わると、プログラミングされたロボットのように淡々と定位置についた。時だった。
ドンッ
佐久間
気づけばメンバーが俺を囲んでいた。
佐久間
深澤
動揺が隠しきれていないかもしれない。が、皆に情けない姿は見せたくないというその一心で、咄嗟に大丈夫だと根拠のない言葉を放ちながら立ち上がる。と、遂に視界が暗転した。
回らない頭で必死に考える。今度こそもう誤魔化せないか。何か納得してもらえるような言い訳はないか。そんな俺の思考を遮ったのは、阿部ちゃんだった。
阿部
その声と同時に、深澤が駆け寄ってきて、額に手を当てられる。
深澤
視界がクリアになってきたと思っていると、少し移動させようか、と体がふわりと浮いた。
ラウール
最年少の泣きそうな声がして、心配をかけてしまったとますます情けなくなる。
深澤
深澤
深澤
岩本
深澤はやっぱり最年長だと、こういう時に思い出す。他のメンバーは不安そうな表情でこちらを見つめながら練習へと戻っていった。
深澤
レッスン室の端の方に寄せられゆっくり目を開けると、俺の周りには深澤と阿部ちゃんだけになっていた。
阿部
阿部ちゃんの声は少し怒っているように感じた。
佐久間
どうしても強がってしまう自分が嫌いだ。゙助けでと、そう言えないのはSnowManの最年長組のプライドのせいか。
阿部
気づいていなかったとは言わせないと言わんばかりの圧力のある阿部ちゃんをまぁまぁ、と深澤が宥めている光景を見て、自分の不甲斐なさを改めて痛感した。
あぁ、せっかく頑張って練習に来たのに、結局迷惑をかけてしまった。俺の、いや皆の日産ライブ前の貴重な時間を無駄にしてしまっている。
佐久間
深澤
深澤の焦った声が聞こえる。
深澤
佐久間
阿部
佐久間
阿部
佐久間
深澤が呼吸のタイミングを教えてくれて、今はそれに合わせるだけで精一杯だ。
佐久間
深澤
佐久間
もんちっち
もんちっち
もんちっち
もんちっち
もんちっち
もんちっち
もんちっち
もんちっち
もんちっち
もんちっち
もんちっち
もんちっち
もんちっち