職員室
朝野 翔
失礼します
大詩 夜
……っ
先生
紹介するな。お前の隣の席の朝野翔だ。
大詩 夜
ぁ……はいっ……
朝野 翔
(服が汚れてる)
朝野 翔
(制服じゃない)
朝野 翔
(本当に学校が嫌な子なんだな...)
朝野 翔
(やっぱり俺は、そういう人達より辛くない)
朝野 翔
(……俺に何かできるだろうか)
朝野 翔
初めまして、俺は朝野翔。よろしくね
大詩 夜
よ、よろしくお願いします
先生
朝野、頼んだぞ(((コソッ)))
朝野 翔
……はい
朝野 翔
えっと、なんて呼んだらいい?大詩さん?夜さん?
大詩 夜
え、ええっと……
大詩 夜
「夜」がいい、です
朝野 翔
OK、分かった!
朝野 翔
あのさ、俺は君を学校に行かせたいなんて思ってないんだ
先生
!?
大詩 夜
えっ……
朝野 翔
だってさ、学校って行って意味あると思う?ただ勉強してるだけじゃん
大詩 夜
確かに……ッ、そうかもしれないけど……
大詩 夜
行かせようとする人達しか、いないから……
朝野 翔
(だよな。分かるよ)
朝野 翔
(親は学校に行かせたがるし、先生は来いって言うし)
朝野 翔
(行かなかったら罪悪感がすごいことも)
朝野 翔
(俺は分かってる。)
朝野 翔
(だからこそ、俺は君に____)
朝野 翔
でもさ、それは誰かが決めたことだろ?
朝野 翔
君が決めた、「夜」が決めたことじゃないだろ?
大詩 夜
…っ
大詩 夜
私が決めたんじゃ、ないっ……!!
大詩 夜
それは親と先生が、勝手に決めたことだ……っ!!
朝野 翔
な?そうだろ?
先生
朝野、お前____!
朝野 翔
先生、俺が言っていることは何か間違ってますか?
先生
っ、いや……
朝野 翔
だからさ、夜
朝野 翔
無理して来ようとなんてしなくていいよ
朝野 翔
少しずつでもいいから
朝野 翔
君が学校に来ないのは、ちょっと寂しいけどな。
大詩 夜
え、、、?
朝野 翔
俺は待ってるから!
朝野 翔
いつでも俺は、「ここ」で待ってる
大詩 夜
……はい!
大詩 夜
ありがとう、ございます
先生
……ッ,じゃあ、帰るか?
大詩 夜
はい。
朝野 翔
あ、じゃあまたな!
大詩 夜
あ、、、その!
朝野 翔
ん?何だ?
大詩 夜
私、頑張ってみます
大詩 夜
少しずつでも。
大詩 夜
進んでみます
朝野 翔
おう、頑張れ!
大詩 夜
(*・ω・)*_ _)ペコリ
帰り道
朝野 翔
……
朝野 翔
(俺はあいつに、なにかしてあげられただろうか。)
朝野 翔
(何か少しでも、届いたなら)
朝野 翔
(良かったって、思えるから)
朝野 翔
よし、俺も頑張らなきゃな!
朝野 翔
(あいつに負けてられないから)
翌日 学校
朝野 翔
おはよ____って、え?!
大詩 夜
おはようございます!
朝野 翔
よ、夜!?
大詩 夜
……昨日、朝野さんがくれた言葉が、私に勇気をくれたんです
大詩 夜
だから───
ありがとう。
朝野 翔
おう……!
朝野 翔
(俺の気持ちが届いたなら)
朝野 翔
(少しでも前に進めたなら)
朝野 翔
(良かった____!)
大詩 夜
あの、それで朝野さん
朝野 翔
翔でいいよ?
大詩 夜
えっ、あっ、じゃあ、翔~っ君!!
朝野 翔
ふふふ(*´艸`)
朝野 翔
で、どうした?
大詩 夜
えっと、その
大詩 夜
あなたはきっと、私と同じだから
朝野 翔
……同じ?
大詩 夜
だから、助けたいって思った
朝野 翔
どうして……お前になんかに……っ
朝野 翔
(俺、一体何を____)
大詩 夜
私はきっと、あなたの力になれる
大詩 夜
何も知らないけど、でも。
大詩 夜
きっと、あなたは───
弥生くんの親友だから____
朝野 翔
───えっ?
朝野 翔
弥生って……三月!?
大詩 夜
……ッ
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