雪
……ここが…自殺の名所か…

私の名前は白藤 雪(しらふじ ゆき)。
突然だが、私は今から自殺しようと思う。
理由は…
私は、周りが言うに昔から顔が整っていたらしい。私はそうは思わないが…
だが何事にも無関心で、面白くないやつだ、と思われていた。
だから私は大人にばかり可愛がられて
「お姫様」と呼ばれていた
実際、こう呼ばれるのは嫌だった。
私だって友達を作りたくないわけではない。
周りの子みたいに放課後寄り道してカラオケやカフェに行ったり、
恋バナをしたり、朝まで電話したり……
私はそれが出来なかった
雪
………はぁ…さよなら、世界

???
そこのお嬢さん、ちょっといいかな?

雪
……?

振り向くと、そこには白髪の紳士がいた。歳は、私より上だろう。
雪
なん……ですか?

???
いや、こんな美しいお嬢さんがこんな所にどんな用かなとね。

雪
……ここは有名な自殺の名所です。あなたも知っているはずでしょう?
私は今から自殺をします。崖から飛び降りるのでお見苦しい姿を見せるかと思うので 見ないほうがいいですよ。

???
はっはっは、こんなに美しいお嬢さんが見苦しいだって?
面白いジョークだね。

???
お嬢さんは自殺をする理由があるのかな?

雪
………この世界に飽きたから、です

???
ほう……と、いうと?

雪
別に…あなたには関係ないでしょう

???
そうだね。だが自殺をするということは自分の命はいらないのだろう。

雪
まあ…そう、ですね。それがなんですか?

???
ならば、その命、私に委ねてみないかい?

雪
…………は、はぁ?

???
こんな美しいお嬢さん、この世に二人といないからね。
だから、美しい君を私の家で監禁させてくれないか?

雪
言ってることが無茶苦茶では?
自殺する前に警察を呼んでもいいのですよ?

???
警察を呼んでも構わないが、その場合君は何故こんな所にいるのか事情聴取をされるだろうね。それでもいいなら呼びなさい

雪
……………はぁ……

雪
用件を聞きましょう…手短に、お願いしますね

???
心が広いですね。先程何度も言った通り、あなたは美しい。
なので、私の物にしたい。ただそれだけです。なので監禁させてください。

雪
何度聞いても意味がわからない…

???
ふむ…何か、望むことはありますか?

雪
唐突ですね…そう、ですね……
私は…冷たい性格で、周囲からも避けられていました。
なので、いつも暗い顔です。だから……思い切り、笑ってみたい、です。

???
ほーう…なるほど。ではその望み叶えましょう。

雪
笑わせてくれるんですか…?

???
勿論です。そうですね。では…あなたが思い切り笑えるように、あなたを
''私のもの,,にしましょう

雪
あなたの物……にですか?

???
ええ。ではまず私の家に行きましょう。

雪
え、えっ?ちょ、ちょっと、勝手に話をすすめ…

私は、その瞬間抱えられた。…これが…おひめさまだっこ…??
???
名を名乗るのを忘れていました。私の名は花京院 刀利(かきょういん とうり)です。歳は24歳

雪
あっっ…と、えと、私は白藤雪……17歳…

刀利
雪……素敵な名前ですね。
それに雪のように白い髪だ。綺麗な…

雪
………そんなこと言われたの、初めてです……

刀利
……ふふっ

雪
なっ、なんですか!?おかしいですか!?

刀利
ぜーんぜん?あっ、言い忘れてましたが、私の家はこの森の中ですから、
もうすぐですよ

雪
えっ、森の中なんですか?

刀利
ええ。なので一人暮らしの私は、毎日動物と触れ合う事が日課になっていて……っと、着きましたね。失礼。下ろしますね

雪
あっ…すみません、重いのに

刀利
いえいえ、そんな。むしろ軽いくらいでしたよ

雪
ど、どうも

刀利
ここが私の家です。どうですか?

雪
どう………ですか?

そこはどこか廃れていたけど
とっても綺麗な家だった。近くの木に小鳥がいて、
鳴き声がとっても綺麗。
雪
綺麗…きれい、です。

刀利
おや、ありがとうございます。

刀利
では、行きましょう 雪…さん?

雪
えっと、、雪で大丈夫です。花京院さん…

刀利
では、雪。行きましょう
私の事も刀利で構いませんよ

雪
いや…と、年上ですし…じゃあ
刀利さん…

これからどうなるのか分からないけど、
これまでより楽しい生活になるなら…いい、かな