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ユダ

そうだ!俺がお前を殺せば!!

ユダ

俺が真の魔王になれば良いだけの話だ!

クロノア

「黙れ」

酷く冷たい声で言い放つと 騒がしかった戦場が静まり返った

クロノア

お前はもう神ですら無いんだ

ユダ

は、はぁ?!なにを言って…!

クロノア

「裏切り者ユダを絞首刑に処す」

黒い渦から伸びるのは鎖だった ユダの首に巻き付き上へ引っ張っていく 神の力を失ったユダは苦しそうに藻掻いている

ユダ

あ"…ぐるじっ…

クロノア

次はこうならないように気をつけてね?

クロノア

まぁ、君に"次"なんてないけどねw

ピクリとも動かなくなったのを確認すると 地面に放り投げられる 神の力を失った魔獣達はもう攻撃する力もなく ただトラゾーさんの餌食になった

霧が晴れるように辺りが明るくなると 城の裏手の森が姿を現す

しにがみ

帰ってきたんだ…

ぺいんと

そうか…俺達無事なんだ…

トラゾー

これでもう2人を縛る物は無くなったね

血塗れのトラゾーさんがいつも通り優しく笑い 解放されたんだと、自由なんだと教えてくれる 安堵と後悔が入り混じり涙が溢れる

しにがみ

うわぁぁぁ!!

しにがみ

ぼく…ぼくだけ、いきのこっじゃあ…!!

しにがみ

ごめんなざい…!!

トラゾー

しにがみさん…

ぺいんと

馬鹿言うなよな!!

微かに揺れる声で怒鳴られ黙ると 涙を我慢しながらぺいんとさんが立ち上がった

ぺいんと

3人は俺達の為に死んだんだ!!

ぺいんと

俺達が自由になるために!

ぺいんと

だから俺達が笑顔で楽しい毎日を…!
3人の分も俺達が…!!

ぺいんと

俺達が生きないといけないんだよ!!

ぺいんと

自分のせいだとか言ってる暇があるならさ

ぺいんと

笑えよ大好きだって言ってくれた笑顔を!
俺達は絶やしたらダメなんだよ!!

クロノア

うん、そうだね

クロノア

俺達も2人が笑顔で居られるように協力する

クロノア

でも、今だけは泣いても良いんだよ?

トラゾー

泣くのを我慢してたら好きって言われた
笑顔なんて出来ないだろ?

優しく笑い手を広げる2人の中に入ると 強く抱きしめてくれた 僕達が子供の様に泣くのを全部受け止めてくれて 力尽きて眠るまで抱きしめてくれたのだ

あれから数日後 僕はふと目を覚まし食堂まで歩いてきた

深夜なだけあるが静かで真っ暗だ でもそれは怖くなくて、クロノアさんの力に 包まれているようで安心できる

しにがみ

ん?

トラゾー

なにしてるんですか?

入ってきたのはトラゾーさんだった 手には2つのマグカップが持たれていて 微かに湯気が揺れている、目の前に座ると マグカップを渡してくれる

トラゾー

ホットミルクです

しにがみ

ありがとうございます

一口飲むと体が中から温まる ほどよい甘さが丁度良い、トラゾーさんも 起きてしまったのかな?

トラゾー

これからどうするんですか?

しにがみ

どうするって?

トラゾー

天界に帰るもよし、ここに住むもよし
新しい場所に行くもよしですよ

しにがみ

…僕たちはここに居たいって思っています

しにがみ

だって、ここの皆の事は大好きだし
それに恩返しだってしたいですし

トラゾー

じゃあ魔王軍に入るのはどうですか?

しにがみ

クロノアさんの配下ってことですか?

トラゾー

まぁそうですね

トラゾー

クロノアさんがリーダーで俺が特攻隊長
五十嵐さんが護衛兼指導長

トラゾー

リアムさんは地獄の第1補佐官で
道化師は特殊部隊なんです!

知り合った人の役職や知らない人の立場を 嬉しそうに話してくれるのを見て 本当に皆のことが好きなんだと分かる

トラゾー

まぁこんな風に色んな役職があって
皆がそれぞれ働いているんだよ

しにがみ

でも、僕達働いたことないですし…

トラゾー

しにがみさんは機械が得意でしょ?
だから魔王城の警備システムとかで

トラゾー

ぺいんとは頭がきれるから
戦略を考える参謀立ち位置が合いそう!

しにがみ

僕達って魔物じゃないのに良いんですか?

トラゾー

魔王軍が魔物じゃないとダメっていう
ルールないじゃないですか?

しにがみ

まぁそうですけど…

トラゾー

クロノアさんに認められたら
それだけで仲間ですよ!

トラゾー

それに五十嵐さん達は元神の使いだったり
なんの力もない人間だったりしますし

しにがみ

そうなんですか?!

トラゾー

そうですよ、仲間になったことで
クロノアさんの力が分け与えられるんです

トラゾー

クロノアさんが強くなればなるほど
私達も強くなれるんです

しにがみ

へぇ…!

トラゾー

まぁ考えといてくださいよ

しにがみ

そうですね、ぺいんとさんと話してみます

しにがみ

そういえばクロノアさんって主神様達と
交友関係があったんですね

トラゾー

元々勇者だからね
神様との繋がりはあるんです

しにがみ

そうか、勇者ってパーティーとか
作るけど居ないんですか?

トラゾー

クロノアさんには居ないですね
強いて言うなら黒猫のノアぐらい?

しにがみ

元々強いんだな…

トラゾー

もう深夜の2時ですか、寝ましょう

しにがみ

そうですね

部屋に戻ると眠っていたはずの ぺいんとさんが真剣な顔つきで座っていた

ぺいんと

何の話ししてたの?

しにがみ

トラゾーさんが僕達が
これからどうするのかって話です

ぺいんと

これから?

しにがみ

主神が居なくなったことで
僕たちは今自由じゃないですか?

ぺいんと

うん

しにがみ

天界に帰るもよし、どこかへ行くもよし
ここに残って住むもよしって

ぺいんと

結局どうするの?

しにがみ

ぺいんとさんと話し合うって言って
保留にしてもらいました

ぺいんと

俺は何でも良いよしにがみと一緒なら

しにがみ

僕はここに残りたいと思ってます

しにがみ

まだ皆にお返しも出来てないですし…
何よりまた後悔したくないんです

ぺいんと

そうだね、でも残るってどうするの?

しにがみ

普通に今まで通りでも良いですけど
魔王軍に入って仕事を貰うっていうのも…

ぺいんと

良いじゃん!!
それなら皆と仲間になれるじゃん!

しにがみ

…そうですね、本当の仲間になりますね!

ぺいんと

僕達の力で皆を守るんだ!

ぺいんと

明日クロノアさん達に報告しに行こ!

しにがみ

はい!行きましょう!

話がまとまると僕たちはそれぞれの ベッドで眠りについた

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