wrwrdと1人の嫌われ者？

あれから時間が経った

あの後私が目を覚ましたのはすぐだった

エーミールはそう言うと部屋から出ていった

ゾムさんは機器が壊れたから交信が測れなかっただけ、と言っているらしいが

ロボロさんならもしかするとピンチなはずだった状況で何故か無傷なゾムさんと、ついさっき派遣したばっかなのに怪我だらけの私を見て何があったか察するかもしれない。

そう考えると少しついた嘘が甘かったかも。

傷が体を蝕むように痛む

....私今回の戦争で何の役にも経っていない

歩こう

私のカバンは基地に置いたまま

残っている仕事を終わらせなければ。

ｶﾞﾗﾗｯ(ドアの開く音)

ゾムがこんな反応をしたのは傷だらけのカルラがふらふらで扉を開けようとしていたからだ。

ゾムはカルラをベットまで運んだ。

この一言は私がこの人達に話した、最初の本音だったんだと思う

これを本音というのかという所ではあるけれど

ゾム視点

休憩所にて

補足 ゾムさんは煙が嫌いです

ゾムがコネシマと話していると、死角となっている柱の後ろからロボロが出てきた。

！？

コンコンっ

なんだろう....。

傷を治すために少し魔力を使っていただけ

.....あ、そういえば。

コネシマさんに頼まれていた資料を資料室に置いてきてしまった

怖い

怖い

ごめんなさい

ごめんなさい

扉が閉まる

詰まっていた息が流れるように出る

お荷物でごめんなさい

迷惑ばかりでごめんなさい

私の気持ちの9割を占めている自虐的な気持ちとは裏腹に

やはり人間だから

....心配の言葉、無かったなぁ....

私欲が巣食っていた

次の日

生まれ持っての治癒能力と 少し魔力を使って、自由に動ける程度には傷を治すことが出来た

今日の仕事は兵隊の入れ替わりの時の安全確認

第1兵隊が撤退する時、同時に第2兵隊が前線へ出る

その時の第1兵隊の帰りの安全保証と

第2兵隊の道案内

第1兵隊を撤退させる時の一時的な結界を張るのも私の仕事

指示役のロボロさんからのVCで指示を聞く

私の視界はロボロさんと共有されている

.....ロックオン完了

今から使う魔力は非常に高密な魔術

障害物を挟んでいても対象への攻撃が可能になる

その分時間はかかってしまうけれど。

一瞬で終わる作業だが、ごまんといる兵隊を一度に移動させるのはかなり根気のいる仕事だ。

体が重い

昨日の傷のせいでもあるが、この仕事の魔力消費が激しかったという点もある。

早く戻ろう

カルラが少しだけ体をずらす

と同時にカルラの体の横を銃弾がくぐり抜けた。

振り向いて辺りを見回してみるが、敵らしき生態反応はない

相変わらず反応を返してくれる人はいない

....包帯でも替えに行こうかな

救急セットってどこにあったっけ....？

部屋を出る時、ゾムの脇を通った。

何だろう？

どこか怪我でもしたのだろうか？

出入口の付近に立って居ると、誰かに服をくいっと引っ張られた感覚があった

....着いていけばいいかな

気まずい.....

何故急にゾムさんは優しくなったの？

もし私の傷の事からの責任感だったり申し訳なさから来るお世辞に近いなら

はっきり言わなくちゃ

ほんとに？

てか任務って事は前の試してるっていう話は嘘じゃなかったってこと？