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⚠️ATTENTION⚠️ ネタバレ注意

ー胡蝶side

幸せの道はずっとずっと遠くまで続いているって思い込んでいた

破壊されて、初めてその幸福が

薄い硝子の上に乗っていたものだと気づく

そして自分たちが救われたように

まだ破壊されていない誰かの幸福を

強くなって

守りたいと思った

そう約束した

カナエ

鬼を倒そう

カナエ

一体でも多く

カナエ

二人で

カナエ

私たちと同じ思いを

カナエ

他の人にはさせない

力が弱くても

鬼の頚が斬れなくても

鬼を一体倒せば何十人

倒すのが上弦だったら何百人もの人を助けられる

できるできないじゃない

やらなきゃならないことがある

竈門

怒ってますか?

そう

怒ってるんですよ

炭治郎君

ずっと

ずーっと

怒ってますよ

親を殺された

姉を殺された

カナヲ以外の継子も殺された

あの子たちだって本当なら今も

鬼に身内を殺されてなければ今も

家族と幸せに暮らしてた

ほんと頭にくる

ふざけるな馬鹿

なんで毒効かないのよコイツ

馬鹿野郎

童磨

えらい!!

童磨

頑張ったね!

床に落ちた私を蔦で掬い、コイツの腕の中で抱きしめられる

童磨

俺は感動したよ!!

童磨

こんな弱い女の子がここまでやれるなんて

童磨

姉さんより才も無いのによく鬼狩りをやってこれたよ

童磨

今まで死ななかったことが奇跡だ

童磨

全部全部無駄だというのにやり抜く愚かさ

童磨

これが人間の儚さ

童磨

人間の素晴らしさなんだよ

童磨

君は俺が喰うに相応しい人だ

童磨

永遠を共に生きよう

童磨

言い残すことはあるかい?

童磨

聞いてあげる

しのぶ

地獄に堕ちろ

ー星宮side

師範がアイツに捕まっている間

私はただ見ることしか出来なかった

自分の弱さを痛感する

もっと強ければ、師範が死ぬことは無かったのだろうか

バンッ

大きな音を立てて扉が開かれる

星宮

カナヲ

師範!!

カナヲの声に師範が反応し、指文字を出した時

ゴキッ

師範の持っていた刀が床に落ちた

星宮

…っ

カナヲ

うあぁぁぁ!!

カナヲ

花の呼吸

カナヲ

肆ノ型

カナヲ

紅花衣

カナヲ

…!

星宮

花の呼吸

星宮

陸ノ型

星宮

渦桃

カナヲの攻撃を避けるために床に降りた鬼に攻撃を仕掛ける

星宮

…ちっ

避けられた

童磨

いやー危ない

童磨

危ない

童磨

吸収してる最中に斬りかからないでおくれよ

カナヲ

フーッ

カナヲ

フーッ

星宮

挑発に乗らずただ威嚇するような声を出すカナヲは偉いと思う

私なら、挑発に乗ってしまいそうだから

童磨

おや?

童磨

挑発に乗らないねェ

童磨

この子が先刻指文字やってたからかな?

童磨

俺の能力とか教えたのかい?

童磨

一瞬だったのに凄いなぁ

童磨

無駄なのに頑張り屋さんだね

吸収され、残った師範の髪飾りを撫でながら話す

星宮

その汚い手で師範に触るな…

独り言のように呟いた言葉は誰にも拾われなかった

童磨

いやあ

童磨

それにしても今日は良い夜だなぁ

童磨

次から次に上等なご馳走がやってくる

童磨

君も、もうそろそろ限界なんじゃないの?

星宮

好きな人や大切な人は漠然と明日も明後日も生きてる気がする

でも、それはただの願望でしかなくて

"絶対だよ"と約束されたものではないのに

人はどうしてかそう思い込んでしまうんだ

カナヲ

ぇ、千夜…?

星宮

ごめんカナヲ

星宮

もしかしたら、保たないかも…

ーーー

ーー

童磨

あれぇ?

童磨

猗窩座殿もしかして死んじゃった?

童磨

一瞬変な気配になったけど気のせいだよね

童磨

猗窩座殿が"何か別の生き物"になるような…

童磨

アハハ、死んじゃったからもうわかんないや

童磨

えーと

童磨

何だっけ?

童磨

あっ

童磨

そうだそうだ

童磨

君たちに名前を聞いたんだよね

カナヲ

私は…

カナヲ

栗花落カナヲ

カナヲ

胡蝶カナエと

カナヲ

胡蝶しのぶの妹だ…

童磨

??

童磨

君は?

星宮

…星宮千夜

星宮

私も、カナヲと同じ…

星宮

胡蝶カナエと

星宮

胡蝶しのぶの妹だ…!

息をするだけでも肺が痛むのに

喋るともっと痛い

でも、姉さん達はこれよりもっと痛かった

私の傷なんて、大怪我にもならない

童磨

??

童磨

えっ、ホント?

童磨

肉質の感じからして血縁ぽくないけど

童磨

若い女の子はだいたい美味しいからいいよ、何でも!

童磨

女の子といえば…

童磨

そうそう

童磨

猗窩座殿が負けたのも仕方ないよね

童磨

猗窩座殿って絶対女を喰わなかったからさあ

童磨

俺言ったんだよ!

童磨

女は腹の中で赤ん坊を育てられるぐらい栄養分を持ってるんだから

童磨

女を沢山食べた方が早く強くなれるって

童磨

だけど猗窩座殿って女を喰わない上に殺さないんだよ!

童磨

それを結局"あの方"も許してたしずるいよねぇ

童磨

猗窩座殿は生かされてた特別扱いだよ

童磨

でも…

童磨

死んでしまうなんて…

童磨

悲しい

童磨

一番の友人だったのに…

童磨

うっ

童磨

ううっ

一番の友人が亡くなったと嗚咽しながら泣く鬼

でも、同情なんてしない

むしろ、哀れだと思う

星宮

…もう、いいから

星宮

もう嘘ばっかり吐かなくていいから

童磨

童磨

何?

カナヲ

貴方の口から出る言葉は全部

カナヲ

でまかせだって分かってる

カナヲ

悲しくなんてないんでしょ?

カナヲ

少しも

星宮

お前の顔色全然変わってない

星宮

"一番の友人"が死んだのに

童磨

星宮

顔から血の気が引いてないし

星宮

逆に怒りで頬が紅潮するわけでもない

童磨

それは俺が鬼だからだよ

カナヲ

鬼は常に瞳が潤い続けるから瞬きしないけど

カナヲ

人間と同じく血は巡ってるから顔色は変化する

星宮

お前のことを気の毒だと

星宮

死ぬ間際にカナエ姉さんが言っていた

星宮

お前何も感じないんだろ?

私とカナヲ、交互に話を進めていく

カナヲ

この世に生まれてきた人たちが

カナヲ

当たり前に感じている喜び

星宮

悲しみや怒り

星宮

体が震えるような感動を

カナヲ

貴方は理解できないんでしょ?

星宮

でも、お前は頭が良かったから

星宮

嘘を吐いて取り繕った

カナヲ

自分の心に感覚がないってばれないよう

カナヲ

楽しいふり

カナヲ

悲しいふり

カナヲ

貴方には

星宮

嬉しいことも

カナヲ

楽しいことも

星宮

苦しいことも

カナヲ

つらいことも

星宮

本当は空っぽで何にもないのに

カナヲ

滑稽だね

カナヲ

馬鹿みたい

星宮

あはっ

星宮

お前

カナヲ

何のために

星宮

生まれてきたの?

それまで交互に話していた言葉がある一つの言葉で重なる

"何のために生まれてきたの?"

童磨

…今まで

童磨

随分な数の女の子とお喋りしてきたけど

童磨

君たちみたいな意地の悪い子初めてだよ

童磨

何でそんな酷いこと言うのかな?

にこにこと話していた鬼が、真顔になり私たちに問いただす

ビリビリと体が痺れる

カナヲ

分からないの?

星宮

お前のこと大っっ嫌いだから

カナヲ

一刻も早く頚を斬り落として地獄へ送りたいから

星宮

先刻の言葉

星宮

一つだけ訂正しようかな

星宮

お前、頭良くないみたい

カナヲ

みっともないからさっさと死んだ方がいいよ

星宮

お前が生きてることには何の意味もないから

星宮

横にいる

鬼がいる

首を狙われてる

頭を下げろ

早く…!!

星宮

……!!

目一杯腰から折り頭を下げた

カナヲ

千夜!

そして素早く頭を上げ、鬼の腹へ攻撃を入れる

向こうも勿論攻撃を仕返してくるので、軽やかに避ける

カナヲ

大丈夫…?

星宮

平気

私の隣へ移動してきたカナヲにそう答える

童磨

童磨

(反応速度を上げてきた)

童磨

(俺の動きに)

童磨

(戦いに)

童磨

(適応し始めている)

童磨

(あの娘もそうだ)

童磨

(扇から舞い散らす
"粉凍り"を吸わない)

童磨

(あの指文字が"吸うな"
だったとしても)

童磨

(限り限りの戦闘をしていて
吸い込まないのは至難の業)

童磨

(この娘…)

童磨

(ややもすると)

童磨

(今喰った柱の娘より実力があるのかもしれない)

大正コソコソ噂話

千夜は反応速度を上げ、軽やかに動ける程の体力は残っています。 しかし、粉凍りは時々吸ってしまいます。 本人は『あ、また吸っちゃったー。でも1回吸って肺胞壊死してるしまぁいっか』くらいのテンションでいます。

ーー なんか千夜が入ることによって駄作に走ってる気がする… 𝙉 𝙚 𝙭 𝙩 ︎ ⇝ ♡×5000

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