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小花
小花
小花
和夫
和夫
小花
和夫
小花
小花
和夫
ピーッピーッピーッ
赤いランプが私の隣で叫ぶ
小花さんや!小花さんや!
うっすら聞こえてた私の名前は
静かに
静かに
静かに
消えていった
そして…
私の命の灯火も静かに消えていった…
小花
私は綿毛のように
ふわり
ふわり
と飛んでゆく
小花
病院の廊下はこんなにも長かっただろうか
自分の心臓の音が響き渡る…
ドッドッドッド
和夫
手術中
その看板がどれだけ恐ろしかったか
和夫
和夫
ピーーー
廊下に響き渡る音
和夫
耳が遠いのにこの時だけ強く大きく聞こえた
和夫
音が鳴り止むと共にお医者さんが姿を現した
和夫
医師
医師
医師
医師
ガクッ…
全身の力が抜けた気がした
和夫
俺はただ、立ち尽くすことしか出来なかった
和夫
最後に出た言葉は小花
初めて妻の名前を呼び捨てで呼んだ
それでも小花さんは帰ってこない
そこからはよく覚えていない
和夫
和夫
和夫
和夫
和夫
和夫
和夫