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これは遥花が誘拐された頃

本李 遥花

どうして僕をここへ連れてきた。

不乱 稔音

遥花、貴女は今、零夜のストーカーをしているね?

本李 遥花

!!どうしてそれを…

いやストーカーすんな

不乱 稔音

ほんとにストーカーのことが好きだと思う?

本李 遥花

でも零夜くんは…!

不乱 稔音

彼が本音を言うと思う?

本李 遥花

っ!!

不乱 稔音

この前香羅ちゃんに愚痴ってるの聞いちゃった
『遥花さんがしつこく付き纏ってきてウザい、でも付き合ってるフリしないとエスカレートしそうだから今のまま耐える』って

本李 遥花

零夜君は…そんなこと……

不乱 稔音

果たして本当にそう言えるかな?
本人の前で正直にはこういうこと言えないんじゃない?彼の性格的にも。

本李 遥花

っ……

不乱 稔音

零夜君可哀想だね。
好きでもない人と付き合ってるにもかかわらずその人からストーカーされるなんて

本李 遥花

っ…………

不乱 稔音

彼にしてあげられるのは、彼の記憶から遥花の記憶を消すことじゃない?
貴女ならできるよね。
だって、彼の為に極めたような能力だものね

本李 遥花

………少し、考えさせて…

不乱 稔音

うん

何だこの鬱展開は

そんなことがあり、遥花は零夜から遥花の記憶を消したのだ

本李 遥花

……

本李 遥花

僕の能力なら1人物の記憶を消すことなんて容易いこと

本李 遥花

これが彼のためなら良かったんだ

本李 遥花

これで、良かったんだ…

不乱 稔音

……

不乱 稔音

準備は出来た?

本李 遥花

うん

本李 遥花

後は僕が永遠の眠りに着けば次第に他の人からも僕の記憶が消える

本李 遥花

僕の目が覚める時、記憶は全て戻るけど……

本李 遥花

目が覚める方法はひとつのみ

本李 遥花

だから、心配いらないよ

不乱 稔音

そう

不乱 稔音

それなら良かった

遥花の目はとても腫れていた。

不乱 稔音

(この決断を下すのは辛かっただろうに)

不乱 稔音

(……ふふ)

いとも簡単に騙されてくれちゃって

本李 遥花

じゃあ、そろそろプログラミングが終わるから…さよなら

不乱 稔音

うん、バイバイ

そして、遥花は意識を手放した

不乱 稔音

……

不乱 稔音

ふふっ

死にたかった子たちの“ゆかい”な生活

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