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文化祭の中央広場は、昼を迎えて最も賑わっていた。 屋台の呼び声、子どもたちの笑い声、魔力灯の柔らかな光。

その一角、簡易結界に囲まれた区画で、 魔法技術競技会が行われていた。

司会者・審査員(達)

続いては――反応・制御部門.ᐟ‪
破壊禁止、過剰防御禁止.ᐟ‪
求められるのは判断力と精度です.ᐟ‪

観客席がざわつく。

モブ(観客)

地味じゃない.ᐣ

モブ(観客)

でも、1番難しいって噂だよ

競技区画の端。 運営腕章をつけたじゃぱぱは、静かに立っていた。

ひなこ

出場なさるのですね

じゃぱぱ

欠員が出た

ひなこ

それだけ.ᐣ

じゃぱぱ

条件が明確だった

ひなこは小さく微笑む。

相変わらず、理由が合理的ですわね

開始の合図と同時に、 空間に不定形の魔力物体が生成される。 速度、角度、数――すべて不規則。 先行の生徒が詠唱する。

モブ(観客)

エンハンス・シールド.ᐟ‪

魔力物体は弾かれ、 乾いた衝撃音が結界に響く。

司会者・審査員(達)

減点。防御過剰

別の生徒は破壊魔法を放つ。

司会者・審査員(達)

減点。余波が大きすぎる

空気が、張り詰めていく。

じゃぱぱの番。 魔力物体が三つ、同時に出現した。 一つは高所から落下。 一つは横方向から高速接近。 もう一つは、死角。

モブ(観客)

同時は無理だろ

じゃぱぱは、動かない。 視線だけが、正確に走る。

(到達まで、約一秒) (停止は不要) (逸らせば足りる)

じゃぱぱ

――デフレ・モータル

低く、短い詠唱。 落下する物体は、 衝突直前で速度を失い、静かに空中に留まる。 横から来た一つは、 進路だけがわずかにズレ、結界の縁へ。 死角の物体は、 床に触れる寸前で自然に減速し、止まった。 音は、ほとんどしなかった。

モブ(観客)

……え.ᐣ今、何した.ᐣ

審査員の一人が、息を止める。

司会者・審査員(達)

……破壊なし
干渉、最小限…… .ᐣ

別の審査員が低く呟く。

司会者・審査員(達)

記録魔法だ

結果発表。 じゃぱぱの点数は、満点。 遅れて、ざわめきが広がる。

モブ(観客)

詠唱、あれだけ.ᐣ

モブ(観客)

聞いたことない魔法……

ひなこが、静かに歩み寄る。

ひなこ

…デフレ・モータル

ひなこ

学校の記録でしか見たことがありませんわ

じゃぱぱ

使われない魔法だ

ひなこ

ええ

ひなこ

派手さも、勝ちやすさもありませんもの

一拍。

じゃぱぱ

でも、危険は消える

ひなこは、少しだけ表情を和らげる。

ひなこ

それを選べるのが、あなたですわ

ひなこ

誰にも気づかれなくても

じゃぱぱは、視線を競技区画に戻す。

じゃぱぱ

次の進行を手伝う

じゃぱぱ

文化祭は、まだ続く

ひなこ

ふふ

ひなこ

ええ、静かな天才は、忙しいですものね

魔法学園で守る側の俺

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