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〜オシリスの誕生日〜 (2月17日)

〜冥界の小さな宮殿内の部屋〜

オシリス

…………。

オシリス

[窓から冥界の様子を伺っている]

オシリスの隣には スペードのAのトランプカードが ふわりと浮いている。

オシリス

[目を閉じる]

オシリス

……。

〜回想〜 〜Lizeの幹部〜

オシリス

……。

オシリス

(ぼくは……なにもしてないのになぁ……。)

オシリス

(ただ……。)

目の前に、スペードのAのトランプが ふわりと浮いている。

オシリス

……どうして、ここに?

トランプは、黙ったまま 幼いオシリスの顔を見ている。

オシリス

…………。

オシリス

……ねぇ、ぼくは、なにかしたのかなぁ?

オシリス

べつに、なにもしてないよね。

幼いオシリスがいうと、 トランプのカードが黒くなる。 スペードのAが、黒から紫になる。

オシリス

……こんなところ……。

オシリス

こわしたほうが、いいかな。

オシリス

ぼくは、なにもしてない。

オシリス

でも……ひとをひとり、ころしたことは、ほんとうだよ。

トランプは、幼いオシリスの 手の前まで来る。

オシリス

……???

オシリス

……どうしたの?

トランプは、小さく光る。 ……まるで、 手に持ってほしいのかのように。

オシリス

……。

オシリス

……ここから、だしてくれるの?

幼いオシリスは、トランプに 手を伸ばそうとした時。 トランプは自ら、彼の手の中に飛んだ。

オシリス

……!?

オシリス

……?

このトランプを手にした瞬間、 彼を繋いでいた鎖が キーンっ!と音を立てて壊れた。

オシリス

……そっか……。

オシリス

『こわしてくれる』んだね。

オシリス

……じゃあ、こわそう……。

オシリス

……このばを……。

〜現在〜

バンッ! と扉が開く音がする。

オシリス

……!?

スペードのAは、オシリスの ポケットの中に戻る。

アヌビス

オシリス〜っ!

オシリス

やぁ、アヌビスじゃないか。

オシリス

どうしたんだい?

アヌビス

わくわくどっきどき!!!

アヌビス

今日は何の日でしょーかっ!

オシリス

今日かい?

アヌビス

うんうんっ!

オシリス

そうだね……。

オシリス

俺の誕生日かい?

アヌビス

ピンポーンっ!

オシリス

そっか……今日は俺の誕生日か。

アヌビス

ってな訳でー!!!

アヌビス

ごーっ!!!

アヌビスは、オシリスの手を握って 部屋の外へ走り出す。

オシリス

……!

オシリス

(……なんだろう……懐かしいな。)

オシリス

(あの時は……俺が君の手を握って走ってたなぁ……。)

〜回想〜 〜Lizeの幹部〜

アヌビス

……。[無表情]

アヌビス

……なにいってんの?

オシリス

……。

アヌビス

そんなの、できるわけ、ない。

アヌビス

おとなたちは、おれたちを、あいつらのかちかんで、いくせいさせてるようなもの。

アヌビス

おとなしく、おとなのいうことをきくのが……こどもとしての……。

幼いアヌビスはそう言いながら 無表情だが、大粒の涙をぽろぽろと 零していた。

幼いオシリスは、泣いている彼の手を 優しく握った。

アヌビス

……?

オシリス

……ずっと……おとなにとらわれていいのかい?

オシリス

ぼくはいやだよ。

オシリス

じぶんのすきなことをしたい。

オシリス

じゆうになりたい。

アヌビス

……。

オシリス

こんなごじせいだけど、ぼくらには、できることがあるはずさ。

オシリス

それなら、ぼくは、きみをじゆうにしてあげる。

アヌビス

……?[瞳を丸くする]

オシリス

じゆうになれば、きみのしたいことが、なんでもできるのさ。

オシリス

……あぬびす。

オシリス

ここをでよう。

アヌビス

……!

アヌビス

……でも……そんなの……できな……。

その時、研究員が二人を見つけ、 最初に元々の幹部を抜け出していた オシリスを見つけると、攻撃を しかけようとした。

オシリス

にげよう……!

アヌビス

……!!!

その時、幼いオシリスは 幼いアヌビスの手を握って走っていた。

〜現在〜 〜冥界〜

アヌビス

びゅーんっ!!![笑顔]

オシリス

(あれから、笑ってくれるようになったなぁ……。)

オシリス

(昔は……ほとんど笑ってくれなかったのに……。)

アヌビス

おーい!!!ハデスー!!!トリウィアー!!!

トリウィア

あ、来た……あのアh……じゃなくて、アヌビスと……オシリス兄さーんっ!!!

ハデス

今、アホって言おうとしたやろ……。

ハデス

それと、アヌビスとオシリスの差が激しっ……。[汗]

トリウィア

うるさいなぁ……ハデス……。

トリウィア

ちょっと黙れ。ガキ。

ハデス

一応、お前より歳上なんやけど……?

オシリス

やぁやぁ、色々と揃ってるじゃないか。

アヌビス

揃うのはこれからだぞー!オシリス!

オシリス

うん?

ハデス

せやで。ほな、こっち気なはれ。

トリウィア

こっちこっちーっ!

オシリスは三人に案内されると パーティ会場となっている所を 見つけた。

アヌビス

じゃじゃじゃーんっ!!!

オシリス

わぁ!用意してくれてたのかい?

アヌビス

そーだぞー!!!

ハデス

主はんの為に、色々頑張ったんやで。

トリウィア

オシリス兄さん喜ぶかなーって!

オシリス

お祝いしてくれる地点で、もう嬉しいけど……。

オシリス

こうして準備してくれると、もっと嬉しいなぁ……。[微笑む]

アヌビス

ってな訳でー!

アヌビス

お誕生日おめでとうーっ!!!オシリス!

ハデス

おめでとな〜。

トリウィア

おめでと〜っ!!!!

オシリス

ふふ、ありがとう。

オシリス

(……なんやかんや言って……。)

オシリス

(祝われるのって、悪くないことだね。)

オシリス

(寧ろ……嬉しい事だ。)

この後は、四人で誕生日パーティを 開いて、楽しんだという……。

〜オシリスの誕生日〜 おわり

次回は、誰でしょうか? お楽しみに♪

【2022〜2023年度限定】Birthday Story!

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