黒薔薇 美花
黒薔薇 美花
黒薔薇 美花
黒薔薇 美花
黒薔薇 美花
黒薔薇 美花
黒薔薇 美花
黒薔薇 美花
黒薔薇 美花
黒薔薇 美花
教室の窓の外を見ると
蒼菜
雨なんて全然好きじゃないのに、
ついに梅雨が来てしまった。
はーあ。早く終わってくれないかな。
実は窓の外を見てたんじゃない。
窓側の悠陽を見ていたのだ。
ちっちゃい頃から悠陽の隣にいたけど
好きになったのは、いつだったかな。
告白なんてしない。
だって、ずっと、これからも隣に居れるんだから。
それだけでいいと思っていた。
あの時までは。
蒼菜
蒼菜
悠陽
道の紫陽花が綺麗だな……とか考えていた 学校からの帰り道。
悠陽にそんなことを言われた。
蒼菜
悠陽
悠陽
悠陽
蒼菜
悠陽
悠陽
そんなことないよ
この言葉すらも喉につっかえて言えない。
もう全然悠陽と一緒に居れないじゃん……!
蒼菜
悠陽
蒼菜
悠陽
どきんと心臓がなった。
そうか、離れるということは 分からないところで付き合ってしまうかもしてないのか。
蒼菜
精一杯動揺してるのがバレないように、 明るく言ったつもりだ。
悠陽
……棒読みすぎたかな
悠陽
悠陽
蒼菜
ニヤリと笑って言ってきた。
どうしよ、これ、図星の時ってどうすればいいの?
悠陽
蒼菜
悠陽
そうか、私たちは
「ただの」幼馴染みなんだ。
家が隣同士でずっと一緒だった私たち。
クラスの人達も冷やかしたりしたけど、 私たちが堂々としてるから
最終的にはみんな静かになってくれる。
こんな風にずっと一緒だったらいつか悠陽の方から
告白とかしてくてれて、 結婚して……
っていう甘い妄想をしていたんだ。
あーばからし。
悠陽から見たらただの幼馴染みなのになんもしなかったら
なにも、変わらないじゃん。
悠陽
悠陽
蒼菜
悠陽
心配までさせちゃって……
蒼菜
蒼菜
悠陽
いつのまにか目の前にあった 家に飛び込んだ。
蒼菜
蒼菜
そういえば、来年の今頃はもう一緒じゃないんだな……
紫陽花、キレイだったな……
冷たい雨に打たれながらも
綺麗な紫陽花。
私もあんな風に耐えて、 いつか、いつか……
いつかでもいいから、
悠陽とずっと一緒に居れるようになりたい。
悠陽
窓の外から悠陽の声が聞こえる。
ブルっとスマホが震えた。
下に降りてきて
蒼菜
誰もいない暗い道。 雨がさっきまで降っていて、 ジメっとしている。
蒼菜
悠陽
悠陽
蒼菜
……悠陽の心から心配してる顔に引っ張られて
寂しいって言っちゃいそうになったけど
ぎりぎりのところで飲み込む。
悠陽
悠陽
悠陽の顔がすごく近い。
あーもうなんも考えらんないよー!
蒼菜
蒼菜
蒼菜
悠陽
そりゃびっくりするよね。
蒼菜
顔が赤いのを見られたくない。
悠陽
蒼菜
引き寄せられる。
悠陽
悠陽
悠陽
焦ってるな。
これ絶対恋人とかの 好きじゃないとか言われるやつじゃん。
蒼菜
蒼菜
悠陽
悠陽
蒼菜
悠陽
悠陽
顔をそむけて赤くなっている悠陽。
悠陽
悠陽
悠陽
蒼菜
悠陽
悠陽
悠陽
蒼菜
悠陽
悠陽
ぎゅっと抱きしめられる。
蒼菜
こんなの卑怯だ。
悠陽
急に言い出した。
青い がく がすごいきれい。
蒼菜
悠陽
悠陽
悠陽
悠陽
悠陽
蒼菜
辛抱強くあなたを待っていれば、
あなたと結ばれると信じて。
……梅雨も嫌いじゃないかも。
黒薔薇 美花
黒薔薇 美花
黒薔薇 美花
黒薔薇 美花
黒薔薇 美花
黒薔薇 美花
黒薔薇 美花
END
コメント
20件
好きや〜!! 悠陽の言動がロマンチックすぎて…!