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若菜が行ってから、10分が経過した。
義弘は、指で机をトントン叩きながら、若菜の帰りを待っていた。
義弘
義弘
義弘
義弘は立ち上がった。
悪い予感がする。
義弘
義弘は駆け出した。
購買は、廊下の突き当たりを右に曲がったところにある。
義弘は足を滑らせながら角を曲がった。
義弘
次の瞬間、義弘は立ち尽くした。
購買の前に、若菜が倒れていた。
近くに、パンが2つ落ちている。
義弘
義弘
義弘
義弘
義弘は若菜を揺さぶった。
だが、若菜は青い顔をして動かない。
義弘
義弘
義弘
若菜の腕が、だらりと下に垂れ下がる。
力のない身体を支えながら、義弘は唇を噛んだ。
義弘
若菜の腕を掴み、脈を確認する。
義弘
義弘
義弘は、若菜を抱いて立ち上がった。
若菜の体重は、思った以上に軽かった。
義弘
義弘
義弘はパンをポケットに入れると若菜を抱いて保健室へと向かった。
義弘
義弘
義弘は、若菜をベッドに寝かすとそう呟いた。
そして、近くに置かれた椅子に腰を下ろす。
義弘
義弘
義弘
その時、突然、どこから猛獣が唸るような声がした。
その直後、ゴーッという音が響く。
義弘
義弘は立ち上がり、構えた。
義弘
グゥオーーーーーー!!!
再び聞こえた猛獣の声に、義弘は立ちすくんだ。
義弘
義弘
義弘
義弘は念の為と保健室のドアに鍵をした。
そして、窓のカーテンを閉め、電気も消す。
義弘
義弘
義弘は、瞼を閉じたままの若菜を見つめた。
そして、無意識のうちにその手を握りしめた。
義弘
雨はまだ、降り続いている。
そして、保健室の外は、
義弘が考えている以上に危険な、戦場となりつつあった。
続く…