愛美
王様!
学校から帰った愛美は、まっすぐリビングに向かった
ベレト
なんぞ騒がしい
愛美
聞いて!今日の体育ねあのキーホルダーのおかげで2人組になろうって声をかけてもらったの
ベレト
あーあの猫の手か
愛美
そう!学級委員の女の子が誘ってくれて。やっぱり魔法って凄いんだね
ベレト
当然だ。まぁ今は魔力が十分に回復していないからこれくらいしかできないんだが
愛美
私には十分だよ
ベレト
いちど自分から誘ってみてはどうだ?
愛美
無理だよ
愛美
まぁでもとにかく王様がくれた猫の手は大事にするね
ベレト
じゃあ…
愛美
ベットは譲れません
ベレト
もう大丈夫そうだな。そろそろか
愛美
そろそろって
ベレト
覚えてるか。元気になるまでと言う約束であっただろう
愛美
もう王様出て行っちゃうの?
愛美
そんなに急がなくていいじゃん
ベレト
余がここを出て行っても猫の手は置いておくぞ心配するな
愛美
そんなことを心配してるんじゃないんだよ
ベレト
違うのか?
王様がそろそろ出て行くと言って2日が経った
原口先生
ではふたりぐみになってくださーい
愛美
どうしよう
余がここを出て行っても猫の手は置いておくぞ心配するな
愛美
…
里香
斉藤さん
里香
私と、ふたりぐみならない?
放課後
愛美
ただいま、王様!
愛美
王様きて!
愛美
王様どこなの?
愛美
もしかして
愛美
出て行ったの?
愛美
う……嘘、どうして、…?
愛美
王様
愛美
ひどいよ王様の嘘つき
ベレト
誰が嘘つきだ
愛美
王様?
ベレト
全く騒がしい人が気持ちよく眠っておったのに
愛美
王様人じゃなくて猫でしょう…じゃなくて
愛美
なんで私のベットにいるの?
ベレト
出て行く前に寝床を堪能しておこうと思ってな
ベレト
何泣いておるのだ
愛美
だって王様いなくなったと思ったから
愛美
猫の手が消えたから
ベレト
そうか消えたのか
愛美
王様どうかしたの?
ベレト
あの猫の手は魔力でできている。
ベレト
魔力が弱まった証拠だ
愛美
休めば治るんじゃないの
ベレト
魔法がなくなるんだ
ベレト
すまんな、愛美
愛美
なんで謝るの?
ベレト
猫の手置いて行くと言ったのに猫の手を作ってやることもできない
愛美
でも王様、私猫の手いらない
ベレト
どういうことだ?
愛美
今日ね猫の手を借りずに自分からふたりぐみになろうって誘ったんだ
愛美
そしたら、いいよって言ってもらえたの
ベレト
そうか余の力がなくても一人ぼっちにならなかったんだな
愛美
王様どこへ行くつもりなの
ベレト
そこをどけ。出て行くつもりだ
愛美
魔界に戻るの?
ベレト
このままじゃ魔界に戻ることもできない
ベレト
だからこれからずっと普通の猫として人間界で暮らすつもりだ
愛美
だめだよ王様出て行かせない
愛美
わかった。
愛美
私がお父さんとお母さんを説得する
ベレト
直に話ができなくなるぞ魔法も使えなくなる。一緒にいても何もしてあげられない
愛美
王様がいてくれるだけでいいの
ベレト
余はもう王様じゃない
愛美
じゃぁ友達になって
ベレト
友達… .?
愛美
そうだよ王様は…ベレトは私の大事な友達
愛美
ベレトこれからも私のそばにいて下さい
次が最後です最後楽しみにしててください