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沙羅

御注文は、お決まりですか

静月 シズク

豚生姜焼きセットを一つ

静月 シズク

賢治

牛丼5杯下さい!

沙羅

承知致しました
暫しお待ち下さい

静月 シズク

(…少し変な人だった気が……)

沙羅

お待たせ致しました

沙羅

豚生姜焼きセットお一つと
牛丼五つでお間違え無いでしょうか

静月 シズク

はい

沙羅

其れでは失礼致します

賢治

ん~~~!

賢治

やっぱり牛丼は美味しいです!

賢治

豚生姜焼きも美味しいですか?

静月 シズク

ええ
とても美味しいわ

賢治

其れは良かったです!

静月 シズク

元々少食だったけれど…

賢治さんが食べている所を見ると益々お腹がいっぱいになってしまうわね

沙羅

賢治

また明日逢いましょう!

賢治

静月さん!さよなら!

静月 シズク

ええ さよなら
またね賢治さん

賢治

はい!

静月 シズク

……

静月 シズク

…(今日は何時もより賑やかね…)

チャラ男

ねぇねぇそこのお姉さん

金髪に、指には大量の指輪を付けている いかにも怪しそうな男… 其れに…

静月 シズク

…何かしら…

チャラ男

俺と大人のア・ソ・ビしない?

静月 シズク

めっちゃくちゃ面倒くさそうな男…

静月 シズク

……結構よ

静月 シズク

私…急いでるの

チャラ男

えぇ~そんな事言わずにさ~!

チャラ男

俺と遊ぼうよぉ~!

そう甘ったるい声で言いながら腰に腕をまわす …この男……

静月 シズク

…(仕方がない)

静月 シズク

(言葉が通じないなら…力で…)

そう思い…腕に力を入れた時……

太宰

…おや……浮気かい?

静月 シズク

ぇ…

太宰さんが恐怖の笑みを浮かべていた

静月 シズク

(浮気…?)

静月 シズク

(…私と太宰さんは…付き合ってなんか…無い筈よね…)

チャラ男

…彼氏いたのかよ……

舌打ちをしながら 私から離れて行くチャラ男

その男が油断している僅かな瞬間を私は見逃さなかった

静月 シズク

…(スッ

襟元をしっかり掴んで

チャラ男

ぇ…?

その儘 笑みを造る

静月 シズク

まさか…ただで返すとでも…?

チャラ男

ぇ………よ、よせよ!
俺 ただお前の腰に手をまわしただけだろ?!

静月 シズク

…′′だけ′′?

静月 シズク

巫山戯ないで貰えるかしら…

チャラ男

え′′…

静月 シズク

其れに…貴方

静月 シズク

あの時 私が捕まえた 組織の奴よね…

チャラ男

ぇ……な、何でバレて…

静月 シズク

…簡単な話よ

私は敢えて、男の耳元で喋った

静月 シズク

私が誰かの顔を忘れる訳無いじゃない

チャラ男

ヒッ……!

太宰さんが白くて細い手を男の肩に置いた

太宰

……さて 長矢くん

太宰

もう一度あの牢獄へ戻ろうか…

チャラ男

は、はい

その後_警察が来て またあの男を捕まえ 連れて行った

静月 シズク

…太宰さん

太宰

ん?なんだい

私は、気になる疑問を云った

静月 シズク

何故 私に〖浮気かい?〗と言ったの?

太宰

………さぁね

太宰

ただ…私は

太宰さんが私の方に目線を向ける

静月 シズク

…!

太宰

変な輩から君を護りたかっただけだよ

私は見てしまった… 太宰さんの目の中に浮かんでいた

〖狂恋〗と云う感情を…

翌日 探偵社に行き、何時も通り仕事をしていると

何時もと変わらない涼し気な声で 鏡花さんに声を掛けられた

鏡花

…静月…一寸良い…?

静月 シズク

…全然良いけれど…どうしたの

鏡花

…一寸 話がしたくて…

私は…見てしまった

昨晩の太宰さんの同じ様な歪な感情

〖狂恋〗の感情が鏡花さんの目に浮かんでいる事を

連れて来させられた場所は

医務室の隣にある空き部屋

中には何も無くて、有るものと云えば…埃ぐらいだろう

静月 シズク

其れで…話って何かしら…

鏡花

鏡花さんは、下を向いた儘 喋ろうとしない

静月 シズク

…鏡花さん…?

鏡花

狡い…

静月 シズク

ぇ……

鏡花

狡い……狡い……狡い……狡い狡い狡い狡い狡い狡い狡い…狡い狡い狡い狡い狡い狡い狡い狡い狡い狡い狡い狡い狡い狡い狡い狡い…ッ!

静月 シズク

ど、どうしたの…?! 鏡花さん……!

鏡花

皆…狡い……ッ

鏡花

私だって…静月の事が……好きなのに…

静月 シズク

好き…?

静月 シズク

私も……鏡花さんの事は好きよ……?

鏡花

…静月のは…友達の意味の好き……

鏡花

でも……私は違う…

鏡花

私は……

鏡花

恋愛として静月の事が好きなの……

静月 シズク

恋愛として…?

鏡花

…そう

鏡花

′′暗殺者だった頃から′′…ッ!

鏡花さんが私の手を取り、強く握った

静月 シズク

ッ…

鏡花

お願い…静月…私と付き合って……

鏡花

私なら…貴方を護れる

鏡花

たとえ…夜叉白雪を使ってでも…ッ!

鏡花

ずっと一緒に居られる

鏡花

傍についていられるから……

鏡花

お願い……

鏡花

私と付き合って……ッ

私は

何も感じなかった

そもそも…私は……′′こんな結末望んでない′′…ッ

歯車が壊れ始めたのは

大切な幼なじみの死からだった

_?

医者

……九月一日
午後 19時25分

医者

ご愁傷様です……

_?の母親

_? ッ!

__

…__?

__

ねぇ…返事…してよ……

__

返事しなさいよ…ッ!

__

_? ッ!

死因は、事故死

運転手の飲酒運転が引き起こした事故だった

私は手に持っていた_?への贈り物を落としてしまった

そう…この日は、_?の誕生日でもあった

夕暮れ _?のお葬式が終わり 私は_?が死んだ事故現場へ行った

そこは…横浜の海が見える 綺麗で儚い場所だった

__

__

…(綺麗なのに…怖い)

__

まるで……全てを知っているみたい…

正直云うと…横浜の海に立ち寄ったのは、 之が人生で初めてだった

__

透明で冷たい横浜の海を見て私は思った

〘自然って優しいんだな〙って

__

自然って…心を安らげてくれる

__

良いものなんだね…

その頃の私は、もう何も望まなくなっていた

私は……人間に産まれた自分を恨んだ

もう…そこからの記憶は曖昧だ

鏡花

お願い…ッ

鏡花

「はい」って言って…

私は、鏡花さんの手を軽く振り払った

静月 シズク

……御免なさい
鏡花さん

静月 シズク

貴方とは付き合えない

鏡花

なんで…

静月 シズク

……私は…

静月 シズク

′′貴方が思う程 良い人ではないから”

鏡花

ッ……

鏡花

……分かった……

その後 私達は、仕事に戻った

〖後悔〗の空気を残してから

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

美しい彼女は、今日も息をする

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