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須永衣璃愛

皆様、こんばんは。

須永衣璃愛

今日の担当は、須永です。

須永衣璃愛

私は真面目な女ですー。特に今日は真面目ですー。

須永衣璃愛

というわけで、

須永衣璃愛

ご存知の通り、

須永衣璃愛

本日は…

須永衣璃愛

阿久津のカシラの葬式が行われました…。

須永衣璃愛

私や、兄 陽咲也はもちろんのこと、

須永衣璃愛

他の兄貴や舎弟みんなを今まで支えてくださったカシラを失ったことは、

須永衣璃愛

組全体にとって大きな衝撃となりました。

小峠華太

ぐっ…かっ、カシラァァ…

小峠華太

早すぎますよ…

須永陽咲也

カシラァ…。

須永陽咲也

こんなの嫌だ…辛えよぉ…。

須永陽咲也

カシラがいなきゃ、俺ダメなんですよぉ…

須永衣璃愛

私は、兄が声を上げて泣くのを初めて見ました。

須永衣璃愛

野田の兄貴とともに新人だった時代に、

須永衣璃愛

兄が活躍できたのは、

須永衣璃愛

カシラのおかげと言って過言はありません。

須永衣璃愛

それはつまり長い目で見ると、

須永衣璃愛

同時に私がいまここで活動できているのも、

須永衣璃愛

カシラの作ってくださった土台のおかげだということです…。

野田一

カシラ…逝くのが早すぎますよ…

野田一

俺みたいな悪人じゃなくて、なんでこんないい人が…

野田一

おかしいだろうが…

須永衣璃愛

野田の兄貴…。

須永衣璃愛

私は正直、この人を恐れています。

須永衣璃愛

私の弱点である、恐怖で思考と行動が真逆になるというのを克服するために、

須永衣璃愛

練習に付き合ってくださる方なので、

須永衣璃愛

正直めちゃくちゃ怖いです。

須永衣璃愛

ですが、

須永衣璃愛

兄貴が自分のことを悪人と呼び、

須永衣璃愛

他人を思って涙するところを、

須永衣璃愛

私は今日、初めて見ました…。

須永衣璃愛

以前、カシラは自分のことを

須永衣璃愛

戦闘で花形になれるような才能がないために、縁の下の力持ちとなったと仰っていましたが、

須永衣璃愛

私はむしろ、カシラのような方こそ素晴らしいのだと思います。

須永衣璃愛

自分で言うのは恐縮ですが、

須永衣璃愛

恐らくは私も兄も、

須永衣璃愛

カシラの言う、「花形」的存在であり、

須永衣璃愛

いわゆる「天才型」でありました。

須永衣璃愛

ただ、その才能と引き換えに、

須永衣璃愛

このようなタイプの人の多くは、

須永衣璃愛

人間性や、殊に技術以外の面で、他人からの信頼を買うのは難しく、

須永衣璃愛

例えば抗争が起きていないときなど、その人の技術が必要とされていない時に、

須永衣璃愛

孤立したり、浮いたりと、人間関係を築くのが難しくなります。

須永衣璃愛

それ故になおさら「自分は実力さえあればいい」と思うようになり、

須永衣璃愛

他人を顧みることがなくなります。

須永衣璃愛

これは、「孤高の天才」といえば聞こえはいいですが、

須永衣璃愛

実は独りよがりで利己的な考えでもあり、

須永衣璃愛

一種の心の弱さの表れでもあると思うのです。

須永衣璃愛

そんな中で、

須永衣璃愛

人間性を磨くことの大切さを教えてくれたのが、

須永衣璃愛

あの、阿久津のカシラです。

須永衣璃愛

あの人は、技術の優れた戦闘員らの何倍も、何千倍も、

須永衣璃愛

心が強い人でした。

須永衣璃愛

どんなにやりにくい相手に対しても、

須永衣璃愛

決して見放したり、感情的になったりすることはなく、

須永衣璃愛

組員が寂しい思いをしないように、

須永衣璃愛

最後まで向き合ってくださいました。

須永衣璃愛

私も、最初は苦手だった兄貴や舎弟たちに、

須永衣璃愛

少しずつ心を開き、

須永衣璃愛

自分を理解してもらうと同時に、相手のことも理解していきたいと思います。

小林幸真

小林幸真

へぇー、お前、他人と向き合おうとしてるのかぁー

小林幸真

じゃあ、額が見えるようにこっち向けー

須永衣璃愛

ひっ、兄貴、いつの間に…

須永衣璃愛

ぎゃっ、怖いィィィーーーー!

小林幸真

あ。後ろ向いて逃げた。

小林幸真

やっぱりだめだぁ。あいつ。

須永衣璃愛

ゼェ、ゼェ、

須永衣璃愛

いや、そういうことじゃナィィーーー!

須永衣璃愛

せっかく涙がこぼれそうだったのに…

須永衣璃愛

って兄貴!?

ゴゴゴゴゴ…

須永衣璃愛

(す、凄まじいオーラだ…)

小林幸真

小林幸真

天王寺組…

小林幸真

許せねえ…。

須永衣璃愛

私達の抗争は、これからさらなる激化へ向かうと思われます…。

須永衣璃愛

葬儀中に襲撃しないという大嶽さんの態度に、少し驚きましたが、

須永衣璃愛

彼らのことです。

須永衣璃愛

なにか別の思惑があるのかもしれませんね…。

須永衣璃愛

では、長くなってしまいましたが、本日はこのあたりで。

須永衣璃愛

さようならー。

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