コメント
1件
切ない…切なすぎる
涼
凛
小学1年の頃から、
俺には、
とても仲の良い女友達が居た。
凛
涼
涼
涼
凛
涼
凛
凛
涼
凛
周りの奴らに
何回も
「付き合ってるの?」とか、
「付き合ってなかったの!?」とか、
よく聞かれたり、茶化された。
「違う」そう言って茶化した
けど、
正直、
嬉しかった。
いつからか、
こいつに片思いしてたから。
だからか、
「付き合ってるの?」とか、
「お似合いだよ」とか、
それを言われて笑って否定している 凛を見ると、
心臓がキュッっとなる。
誰かに心臓を強く鷲掴みに されているような感じ。
分かってたけど、
少し辛い、
それから、
行事を最後に全力で楽しんで、
受験勉強を必死にして、
受験を終えて、
それから、
卒業まであっという間だった。
卒業を迎えるまでも、
関係は何一つ変わらず、
俺にとっては好きな人で、
アイツにとっては仲の良い男友達
そんな俺にとっては 振られて気まずくなるよりかは
都合の良い関係。
流石に進展が無さすぎたし、
最後だから告る事も
考えてた。
最後のホームルームが終わり、
教室には、
涙を流す人、嗚咽を漏らす人、
笑っている人、ソワソワしている人
色々な人達がいた。
そして、
凛は何故かソワソワしていた。
あの日は急に、
最後の思い出づくりに、と、
屋上へ足を運んでいた。
ドアをそっと開けようとすると、
少し開けたとこで
聞き覚えのありすぎる声が聞こえた。
盗み聞きは良くないが、
そっと聞き耳を立てた。
???
???
???
???
ちょうど逆光で影になっていて
誰かは分からなかったが、
凛
”翔”その名前を聞いて
直ぐにピンと来た。
俺より1つ年下で
ミスコンで優勝した程、
イケメンで優しいらしい。
それを聞いた時、
急に臆病な俺が出てきて、
コイツには勝てない。
そんな気持ちが膨らんでく。
俺はその場から駆け出した。
凛がなんて言うのかも聞かずに。
分かりたく無い、
だが、心の内では
答えがわかっている気がする
自分に嫌気がさす。
こんな自分、大嫌いだ。
凛とはそれきりで、
次に会ったのは
それから10年が過ぎた頃だった。
凛
凛
涼
涼
凛
凛
涼
涼
涼
久々に
文面でだけど、話して
変わって無いことに安心した。
凛
凛
涼
凛
凛
涼
涼
一応、心配になって聞いた。
凛
凛
涼
凛
涼
涼
凛
凛
涼
凛
涼
凛
凛
涼
凛
凛
涼
凛
涼
久々に見たお前は、
見た目が結構変わってた。
けど、
どこか変わらない口調も
口癖も、
全てが懐かしく、
愛おしく感じてしまう。
涼
凛
涼
凛
凛
凛
涼
チリンとグラスの音が
控えめに響く。
涼
涼
凛
凛
涼
涼
凛
涼
涼
凛
凛
その後は、
昔の話に華を咲かせた。
時間が止まってしまえばいいのに。
そしたらコイツは
嫁に行くこともないのに。
そんな最低な事を考え、
すぐに頭をブンブンと振り、
そんな考えをすぐに振り払った。
店員さん
店員さん
涼
凛
店員さん
凛
涼
凛
涼
※夜です。
凛
涼
凛
恐る恐る聞いてきた。
指を指す方向にあったのは、
コンビニ。
涼
涼
凛
凛
凛
涼
凛
そう言って舌を出してきた。
ちょっとイラついたけど、
可愛いが勝った。
涼
凛
涼
ふと、そんな言葉が零れた。
気づいた時には遅かったが、
別に気にせず笑い飛ばしてくれる、そう思った。
けど、その後は何故か隣から何も声も聞こえなくて、
不思議に思って視線を向けた。
そしたら、お前は、
凛は、
涙を流していた。
涼
凛
凛
涙を流しながら彼女は そう言った。
凛
好き”だった”
その過去形がどうしても悲しい。
涼
つい、口から零れてしまいそうになった言葉を慌てて飲み込む。
「俺にもうチャンスは無いのか?」と
そんな未練がましい言葉、
かっこ悪いよな、。
彼女は涙をゴシゴシと拭い、
吹っ切れた様な笑顔を浮かべ言う。
凛
凛
そう言ってはにかんだ。
そんな君は、
臆病な俺とは違って、
世界中の誰よりも
とても眩しかったように思えた。
そして、
数ヶ月も経たない内に、
彼女は結婚式を挙げ、
東京へと旅立った。
眩しすぎるくらいの
最高の笑顔で。
それから数年経った今でも、
考える。
もし、あの卒業式のあの日、
俺が君に気持ちを伝えていたら、 なにか変わっていたのか、と。
そんな事ありもしないが、
今でもあの顔を忘れられずには 居られないんだ。
今でもあの恋が忘れられない。
𝑭𝒊𝒏.