世界の片隅に手をかざせば

あまりにもキョロキョロしている 様子が不審者っぽかったのか…！？

なんだ？冒険者の証って この剣が全てを物語ってるだろ このがっちりとした体とかさぁ

俺は必死に筋肉をアピールしたり 剣を見せた

冒険者の証って、もしかして 俺の世界で言う所の身分証明書！？

じゃあ俺今職質されてる！？！？！？

冒険初めて一日目で！？ 職質！？てか俺まだ 不完全な冒険者だった！？

上辺の冒険者！？

いやそりゃ俺一人だけで行く わけないだろ…！

何とかしてこの状況を 打開しないと…

なんなんだこの人…

なんか知らんけど良かったァァァ！！

これでルーを知らなかったら… 俺終わってた… ルー、ありがとう…

ルーが昔冒険者だったってことは 聞いてたけど、まさかな…

一気に優しくなったな

なんなんだこいつ… 意味わからんぞ

ニヤリと笑うアルトの胸を 俺は触った

俺はアルトに支持を受けながら 冒険者の証に記入を済ませた

え！アルト様！？

きゃああああああ どこおおお！？

俺はアルトの頭を撫でた

俺は俺の世界にいる時 ずっと願っていた

誰かにまた、撫でられたい

認められたい

アルトは言った 家に帰りたくない、と

もし俺と同じような気持ちがあるなら そう考えながら 頭を撫でた

この出逢いも、大切にしないとな