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一里side

望月舞姫

いってきまーす!

槻川一里

気を付けてね~。

ガチャンッ。 鍵を閉める音が静かな家の中に響く。 でも、えりちゃんはお外で頑張ってるから! 私はここでお祈りしておくの。

槻川一里

えりちゃんと、ずぅーっと!
一緒にいれますよーに!

槻川一里

……えりちゃん、遅いなぁ。

普段は、おひさまが寝ちゃう前に えりちゃんは帰って来てくれるんだけど、 でも今日はおひさまが寝ちゃっても おつきさまが起きても、帰って来ない。

槻川一里

ぐりゅぐりゅ……ぐりゅぐりゅ……

槻川一里

えりちゃん……どこ……

頭が重くなって、息が苦しい。 ねぇえりちゃん、助けて…。

舞姫side

望月舞姫

っ、だから!早くそこ通して!

相川真冬

なんでですか?舞姫さん
叔母さんと二人暮らしなんですよね?

相川真冬

火もまともに扱えない様な子が
家に一人居る訳じゃないんですし、
別にいいじゃないですか。

相川真冬

何をそんなに急いでるんですか?

望月舞姫

チッ、私の叔母さん門限厳しくて……
だから早く帰らなきゃなの!

相川真冬

へー、門限ですかぁ……。
前は夜中まで遊び呆けてたのに、
よく門限なんて言葉使えますよね。

望月舞姫

なんで、知ってるの……?

やばい、苦くて苦くて堪らない。 キラキラのお砂糖が、真っ黒なドロドロした ビターチョコレートに蝕まれて行く。

望月舞姫

………ペットに餌あげなきゃなんで。

相川真冬

餌くらい叔母さんがあげてくれてますよ。

望月舞姫

っ、もう、!なんなのアンタ!

相川真冬

………ボク、見ちゃったんですよね。舞姫さんが
坂田と清良くんの事連れて行ってるの。

相川真冬

舞姫さんは許されない事をしているんだよ?

望月舞姫

っ、だからなんなの……?

望月舞姫

愛を偽らなければ何をしたって良いでしょ?騙しても、奪っても、犯しても、殺しても。だって愛しているんだから。

相川真冬

んー、そう言われると困りますねぇ。
でも一里ちゃんは遼さんの恋人なので。

望月舞姫

なら!なんで一里はあんな
道端で倒れてた訳!?

相川真冬

それは知りませんよ。

望月舞姫

彼氏なら、その時点で
一里の異変に気付いてやれよ……。

相川真冬

(あーあ、泣いちゃった。)

望月舞姫

っ、はぁ……はぁ……

望月舞姫

苦いのは嫌なの、甘い甘いお砂糖がほしい……。苦くてドロドロしてて、汚いの、ねぇお願い、一里ちゃんの所に帰らせて……

相川真冬

も~、そんなに言うなら分かりました。

望月舞姫

っ、!なら、

相川真冬

でも一つ条件があります。
坂田に会わせてくれませんか?

望月舞姫

………………

相川真冬

その条件が呑めないなら、
ここは通しませんよ。

望月舞姫

………そう、分かった。

相川真冬

聞き分けの良い子は好きですよ。
ほら、行きましょう。舞姫ちゃん。

真冬side

望月舞姫

ここよ。

相川真冬

へ~。ほんとにうらたさんと
志麻くんが住んでた家なんですね…。

望月舞姫

早くしてくんない?

相川真冬

あぁ、ごめんなさい。

相川真冬

……なんでお風呂場に?

望月舞姫

ここ、梯子掛かってるでしょ?
こっからいつも屋根裏部屋行ってんの。

相川真冬

へー、やっぱ。外にバレない様に、ですか?

望月舞姫

まぁ……そうね。

相川真冬

わ、ほんとに居た……。

望月舞姫

嘘だと思ってた訳……?

屋根裏部屋はちょっと殺風景で、 あるのは本棚と高い鉄格子に囲まれた 真っ白なキングサイズのベッド。 ここに坂田と清良くんは寝ていた。

望月舞姫

おーい、さかたん。せんちゃん。
起きて。お客さん来たよ。

折原清良

え、まふ、くん…

坂田明

おはようえりるん!

望月舞姫

おはよう二人とも。真冬さんが
何か話したい事あるみたいだよ。

相川真冬

うん……。

望月舞姫

じゃあ私ご飯作ってくるから、
適当に話してて良いよ。

相川真冬

分かりました。

望月舞姫

いっとくけど、逃げられないからね?
鉄格子の扉私が持ってる鍵でしか
開けられない様にしてあるから、ね?

相川真冬

はぁい、分かってますよ。

そうボクを一睨みすると、 舞姫ちゃんは一階へと降りて行った。 ボクはベッドの方へ振り返る。

相川真冬

おはよう二人とも。ここ、
居心地いいですか?

坂田明

うん!まぁまぁいいで!

折原清良

毎日きっちり三食出てるし、
週に一回は絶対志麻くんもうらたんも
俺らに会いに来てくれるし。

折原清良

お風呂とかトイレも自由に行けるし
別に何も困った事はないで?

相川真冬

そう……。

二人とも、舞姫ちゃんに 懐いてるようであった。二人と話す時も 舞姫ちゃんは優しい顔だった。

相川真冬

二人は、外に出たいって思う?

折原清良

んー。あんまりかなぁ。

坂田明

俺もー。元々インドア派やったしな~。

相川真冬

………二人は今、幸せ?

折原清良

うんっ、幸せやで。

坂田明

今までにないくらい幸せやよ!

もう、既に手遅れだった。

望月舞姫

ただいま~。はいこれ。
今日はオムライスにしたよ。

折原清良

わぁ!やったぁ、
えりるんのオムライスや~!

坂田明

美味しそ~!

望月舞姫

はいこれ、真冬さんにも。

相川真冬

え、いいんですか?

望月舞姫

一応、お客さんだからね。
何も出さない訳にはいかないから。

相川真冬

……………

なんだ、結構優しい子なのかもしれない。 ただ、恋が狂って愛を間違えてるだけ。

相川真冬

、おいしい。

望月舞姫

そう?良かった。

相川真冬

あ、舞姫ちゃんは食べないんですか?

望月舞姫

私?私は一里ちゃんと
一緒に食べるから大丈夫!

相川真冬

………そうですか。

決めた。この子を救ってあげたい。 この子を甘い砂糖で満たしてあげたい。 この子の心を愛で満たしてあげたい。

キャンディーポットの箱庭の中で。

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コメント

1

ユーザー

まふえりフラグ立ったんで 幸せルート突入です。

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