や、めて…………。
すず
硬いほうきで殴られる。
りん
すず
りんは私の幼なじみ。 でも私が中学に入ってから いじめてくるようになった。
何がきっかけかも分からない。 不思議でしょうがない。 あんなに優しかったのに。
りんの友達たち
りん
りんの友達たち
すず
りん
パンッ!
すず
なんで、どうして? 誰かに命令されてるの? 私、何か嫌なことした?
分からない。 分からない。
どうしてっ?!
すず
終わった…。
やっと解放された。
ゆっくり立ち上がって、右足を抑えた。
すず
きゃあっ!!!
すず
嫌な予感がした。 今の声は、明らかにりんの声だった。 私は痛みを堪えながらも走った。
すず
隣の女子トイレに、りんはいた。 私は目を見張った。
りんが押さえつけられて、 トイレに閉じ込められそうになっていた。 りんは必死にドアを閉められないように 耐えている。
りんの友達たち
りん
すず
私は必死に飛びついた。 りんを助けたかった。 あんなことされたって、 幼なじみだから。
りんもこれで反省してくれるかな。 また仲良くできるかな。
ドンッ!
すず
バタンッ!
何が起こった?
りん
りん
りん
すず
私は トイレに閉じ込められていた。
私が止めに入った時に、 りんに突き飛ばされたんだ。 トイレの中に。 私が入ったのを確認した瞬間、 りんはドアを閉めた。
りんの友達たち
りん
ああ。もう無理だ。
りん
少し安心した私が悪かった。
りんには、 優しさなんて、 存在しないんだろうな。
りん。分かったよ。 もう私、諦めるね。
じゃあね。
その日、すずは自ら死を選んだ。
「嘘の優しさ」 END
志津海かをり
志津海かをり
志津海かをり
コメント
4件
何度も何度も裏切られるって疲れちゃいますよね……
いいねありがとうございます(●︎´▽︎`●︎) これからもよろしくお願いしますm(*_ _)m