美紅
機嫌が良いね
美紅
何か良い事があった?
きらり
美紅、呪いの小説って信じる?
美紅
呪いの小説?
きらり
うん、呪いを込めて小説を書くと現実になるっていう噂。 あれ、本当なんだよ。 彼氏が浮気相手と別れる小説を書いたら本当になったの
美紅
まじ?
美紅
でも、ラッキーじゃん
きらり
まさか本当になるなんて思わなかったから、浮気相手の女が酷い目にあうストーリーにしちゃったんだよね
美紅
ええっ、気になる!
きらり
浮気相手の女、奈津って言うんだけど、奈津と私の彼氏の拓哉がホテルにいる時に奈津の旦那が乗り込んでくるの
美紅
いきなり?
美紅
で、どうなるの?
きらり
拓哉はすぐにホテルから逃げて終わりだよ
きらり
奈津は旦那に連れて行かれて、拓哉は私の元に戻ってきてくれた
美紅
奈津の旦那に慰謝料とか請求されなかったの?
美紅
……それに、どうして小説の通りになったってわかったの?
きらり
だって、私、ずっと拓哉をストーキングしていたんだもん
きらり
慰謝料は大丈夫だよ
きらり
小説の中で、奈津も奈津の旦那もその後交通事故で殺したの。 そしたら、2人とも現実でも交通事故で死んでくれたよ
美紅
……
きらり
拓哉は私が何も知らないと思ってる
きらり
それに、今、拓哉、また浮気してるんだよね
きらり
美紅、知らない?
美紅
知らない……どうして私に聞くの……
きらり
聞いてみただけ。 だけど、覚えておいて。
きらり
私、つらいとすぐ呪いの小説を書いちゃうから
美紅
……
完結