帆稀
半間
帆稀
怪訝な顔をする私にニコニコと胡散臭い笑顔を向ける
半間
起き上がった私の視界に入ったのは椅子に縛り付けられている葵だった
葵
葵
半間
思わず後ずさる私の足にコツンと何かが当たった
帆稀
半間
間延びした声で楽しそうにケラケラ笑う半間君はきっと他人が死ぬ事なんてどうだっていいんだろう
銃を構える
嫌いなのに、死んでほしいとさえ思っているのに私は惨めにも震えを隠しきれていなかった
半間
いつになく真剣な声が私の脳を支配した
葵
半間
半間
それでも中々指を動かさない私に呆れたのか半間君の手が私の手を支えた
半間
葵
半間
葵
帆稀
半間
葵
帆稀
0と同時に放たれた鉄の弾は見事に頭を貫いた
半間
帆稀
半間
え?
半間
半間
半間
半間
帆稀
半間
半間
手慣れた手付きで葵を運ぶ
帆稀
半間
嬉しかった
どうせ見放されるものだと思っていたから仲間だと思われていた事に
人を殺した、浴びた返り血に私は酷く興奮していた
1週間が経った
あの後同じように菜緒も殺した
その次の日から2人とは連絡がつかなくなった
帆稀
1週間、また1週間とときが過ぎていったある日、稀咲君がトラックに撥ねられ亡くなったことを噂で知った
半間君は?半間君は無事なの?
帆稀
親よりも、友達よりも、居場所にする事を許してくれた2人は大切なものになっていた
その日の夜、私は連絡のないスマホをぼんやりと眺めていた
帆稀
コンコンと窓を叩く音がした
帆稀
怪しみながらもカーテンを開けるとそこには半間君がいた
帆稀
いつかと同じように大きな手で私の口元を塞ぐ
半間
半間
帆稀
半間
半間
信じられないような事実を淡々と告げてくる
半間
帆稀
半間
笑い事なんかじゃないのに余裕な笑みを見せてくれるから安心する
半間
コメント
1件
③ってちゃんと投稿できてますか?!