テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#恋愛
ばたっちゅ
20,352
なっつん🐶💚
237
まなこ〜友
189
ハレ_不定期投稿
46
……あの日の、あの時の『ちょっと用事』って
これだったんだ。
藤原さん、自分のためとか言って付き合ってるフリ頼んできたくせに。
私を守るためだったんだ……
海外事業部に足を運ぶと、藤原さんの姿を探した。
同僚
雨宮結衣
仕方なく、そのまま営業部に戻った。
――仕事終わり。
駐輪場で待っていると
スマホをいじりながら藤原さんが歩いてきた。
雨宮結衣
藤原綺斗
私に気づいて、少し驚いたように顔を上げる。
雨宮結衣
藤原綺斗
雨宮結衣
なんて言ったらいいんだろう。
飯田さんから聞きました。
私のためだったんですか?
ありがとうございます。
……なんか、違う。
言葉を探しているうちに、
藤原さんは私の前を通り過ぎて、バイクに跨った。
藤原綺斗
雨宮結衣
藤原綺斗
からかうように笑いながら、ヘルメットを手に取る。
藤原綺斗
雨宮結衣
藤原綺斗
雨宮結衣
藤原綺斗
その時、藤原さんのスマホが鳴った。
藤原綺斗
ポケットからスマホを取り出し、画面を確認する。
藤原綺斗
少しだけ離れた藤原さんの声が
駐輪場に響く。
藤原綺斗
電話の向こうから微かに女の人の声が聞こえた。
藤原綺斗
……女の人?
電話を切ると、藤原さんは何事もなかったようにスマホをポケットにしまった。
藤原綺斗
雨宮結衣
藤原綺斗
そう言ってバイクを走らせた。
私はその場に立ったまま、遠ざかっていく後ろ姿を見送る。
……結局、何も言えなかった。
聞きたかったことも、言いたかったことも。
それに――
さっきの電話。
……女の人、だったよね。
コメント
1件
読み終わりました。 ああ……そういうことだったんだ。「ちょっと用事」って屋上で飯田さんと話してたあの日、全部結衣さんのためだったんですね。藤原さんの不器用な優しさがじわりと来ます。 でも肝心のところで言葉にできなくて、最後にあの女の人の電話。またすれ違っちゃうんですね……。高瀬くんのこと誤解したままだし、結衣さんも聞きたいこと言えなかったし。「微妙な距離」ってタイトルが刺さる回でした。